リノベのハウツー
2019.08.30
住んだことのない地域の物件、購入して大丈夫?不安を解消した人と、買わなかった人
おそらく、不安に感じる方も多いでしょう。不安を解消して購入まで進む方、不安が残って見送る方、違いはどんなところにあるのでしょうか?不安解消法や購入を見送るタイミングについてお伝えします。
立地や環境に何を求めるかを整理する
まず、「住んだことがある・ない」に関わらず、自分が求める立地条件や生活環境を今一度考えてみましょう。多くの方が、以下のような条件を考えるのではないでしょうか。
●通勤の利便性
遠いけど始発で座れる、バス利用だけど本数が多い、特急が停まる、駅から距離はあるけど平坦
●買い物の利便性
スーパー、コンビニ、ドラッグストア、大型商業施設、商店街、駅ビル、銀行や郵便局、ファミリーならベビーカーが通れる広さがあるか
●治安
大通りの交通量、商店街などの人通り、車歩分離、夜はどうか、駅がバリアフリーか
●騒音
消防署が近くにある、目の前が大通り、線路の近く、周辺が工事中の場合は期間の確認、隣人がどんな人か
●緑、自然の豊かさ
開発などで様子が変わる可能性があるか、前面に建物が建つ可能性があるか、緑化地域制度の有無
●子育て環境
公園が近い、医療補助が充実、待機児童への取り組み強化、病院が近い、教育機関が近くに充実している
以上のような条件から、譲れない項目を考えてみましょう。今だけではなく、将来的に必要になりそうな生活環境までイメージすることが大切です。
■不安なことは自分の目で確かめる
上記で考えた条件をクリアする、理想的な物件を発見。しかしそれは、全く住んだことのないエリアのもの⋯⋯。そのような場合に感じる不安や疑問を解消するには、やはり自分で足を運んで自分の目で見て確かめるのがいちばんです。確認の仕方は以下の3通り。
1.時間帯を分けて何回か見に行く
朝、昼、夜と、時間帯を分けて見に行きましょう。時間帯によって違う一面が見られたり、実際の日当たり具合や騒音の程度も分かったりするはずです。さらに、晴れた日、雨の日など天気も違うとベストです。また、通勤時間と同じ時間に電車に乗ってみると、実際の混雑具合も分かります。お子さんがいる方は、子供目線で見ることも忘れずに。
2.住んでいる人に実際に聞いてみる
聞くのが一番手っ取り早いとはいえ、急に住民の方に質問するのは勇気がいるもの。そんなときは、地元に長くありそうな喫茶店などの店員さんに聞いてみるのがおすすめです。子育て中の方は、児童館に行ってスタッフの方や他のママさんから情報収集するのも手です。
3.行政に聞いてみる
子育て支援の補助金や待機児童、災害時のハザードマップなどについてなどは、行政のホームページに掲載されていることも多いです。ただ、住んだ後のことを考えると、行政の窓口対応の仕方、というのはひとつ注目すべきポイント。一度出向いて話を聞いておくと、親切に対応してくれるかどうかが分かります。また、市役所などに出向くと、転入者向けの資料や観光マップなどが用意されていることも。その街で暮らす際の参考になるので、もらっておくと役立ちます。
購入を見送るという決断も大切
実際に足を運んで色々と調べてみても、解消されなかった不安があるかもしれません。そんなときは無理に購入を決めず、逆に見送ることも大切な決断。「住まいの不満・後悔の調査」によると、「立地・周辺環境」が20%でトップという結果に。
無理して購入してしまうと、後悔することも少なくないのです。
また、自分で色々と調べてみたものの、それが本当に合っているのか、大丈夫なのか、もっと他の意見はないのか?と疑問に感じたら、プロに相談するのもひとつの方法。住まいのプロなら、的確なアドバイスと一人ひとりに合った解決法を提示してくれます。
まとめ
物件の購入、しかもそれが全く地縁のない場所のものとなれば、不安があるのは当然のこと。自分で出向いて実際に見聞きしながら解消していくのが基本ですが、時間の都合上難しい、子どもが小さくて何度も足を運べない、実際に行ってもどこをどう見ればいいのか分からない、という方も少なくありません。
そんな方は、購入する、もしくは購入を諦めてしまう前に一度プロに相談してみるのもひとつの賢い方法。それでもどうしても解消されない場合は、無理して購入せず、見送ることも大切です。