リノベのハウツー
2019.08.13
【不動産のプロから学ぶ】失敗しない物件探し。優先順位を決める5つのカテゴリー
実は、物件を選ぶ際の条件はほとんどが5つのカテゴリに分けられます。その5つのカテゴリに分けられる条件を整理し、軸を決めれば、自分が物件に対して何を優先するかが決まってくるのです。今回は優先順位の決め方について、不動産のプロに聞いてみました!
目次
1.希望条件整理:最優先事項3つを決める。整理のための「5つのカテゴリー」
物件を探す際の条件は、そのほとんどが下の5つのカテゴリーに関することです。
1.広さ・設備
2.エリア・環境
3.駅からの距離
4.築年数
5.価格
自身が考える希望条件を細かく洗い出し、このカテゴリに当てはめながら整理します。将来の家庭設計までも視野に入れ、子ども優先の立地にするのか、仕事優先の立地にするのかなども細かく挙げていきましょう。
そしてその中から、最優先事項を3つ決めてみましょう。そうすることで、自身が物件に何を望んでいるか、どんな暮らしを望んでいるかが整理されます。夫婦で探す場合はそれぞれが3つずつ条件を挙げ、互いの優先事項を付け合わせながら絞っていきましょう。
2.軸を1つ定める:優先事項3つの中から軸を決める
さらに先ほど決まった3つの優先事項の中から、物件探しにおける1つの軸を定めます。この軸が基準となるので、ここがブレるとなかなか物件探しがスムーズに進まなくなってしまいます。
大抵の場合、この軸は「価格」か「エリア・環境」になることが多いようです。
1つの軸が定まったということは、「物件探しにおいて絶対に譲れない条件」が定まったということ。この軸を基準にして、残りの「広さ・設備」「エリア・環境」「駅からの距離」「築年数」「価格」に関する条件を肉付けしていきます。
3.パターンを3つに分類:2の条件に合う物件をピックアップ、希望条件のマッチ度別に分類
2で定まった軸を基準に、他の希望もできる限り叶えてくれる物件を洗い出します。
そして、以下の3パターンに分けてみましょう。
A.5つの条件が全部揃っている物件
B.4/5の条件が揃っている物件
C.それ以外の物件
一見、Aが最適な物件に思われるのですが、実は1階で眺望が悪かったり、日当りが悪かったりと、想定していなかった悪条件が出てくる場合も少なくありません。
プロの経験上、AよりもBのほうに良い物件があることも多いので、1〜2個の条件足らず物件はキープしておいたほうがベターです。
4.物件見学:物件の条件に触れ、自分の優先順位を確認する
3でAとBに分けられた物件を実際に見学してみましょう。
その際のポイントは「どの物件を買うか決める」のではなく、「物件の見方を学ぶ」つもりで見学することです。
購入するつもりで見学に行くと、「どれか選ばなくてはいけない」という焦りが出てきてしまいます。実際に見学し、物件のさまざまな条件に触れることで、自分の優先順位が変わってくることもあります。インターネットでの情報と、実際の物件のギャップを感じられることもあるでしょう。
逆に軸が定まる前に見学をすると、「もう少し価格を上げれば⋯⋯」「もう少しエリアを広げれば⋯⋯」など、何を優先すべきかが分からず納得できないまま時間ばかり過ぎてしまい、物件探し自体に疲れてしまうケースも少なくありません。
そのため、軸を定めてからできるだけ多くの物件を見学することをお勧めします。物件情報を見る目も確かなものになり、「本当に譲れない条件は何か」が分かっていくと思います。もちろん、見学する中で運命の物件と出会えたらベストですね!
5.再度優先事項を整理し、条件決定する
実際に物件を見て変わった条件、さらにこだわりが強くなった条件があれば、整理します。そして整理した条件の中からあらためて、最優先事項を3つ、それから軸を1つ定めてみましょう。
おそらく最初に決めた優先事項とは内容的に変化が出ているはずですし、しっかりと意志や理由を持って選んでいる条件なのでその後はブレることがないはずです。
まとめ
これまでのプロの経験上、「○○線沿いで売却しやすい物件がいい」と言っていた方が、最終的には「予算・エリアは変わらず、眺望が良い物件がいい」と変化したり、「○○区、駅から徒歩15分以内、2階まで」と言っていた方が、 「駅からバスで10分、富士山が見える日当たりの良い物件」の購入を決めたりと、やはり実際に自身の五感を使って情報を得る前と後では、変化が出ることが多いようです。
しかし、実際に物件を見に行くとなると1日で行ける数は限られますし、永遠に見学を続けるわけにもいきません。効率よく最短で自身の優先順位が定まり、最適な物件に出会えるのがベストです。 百聞は一見に如かず。これから物件探しをする方は、プロのアドバイスを一度実際に聞いておくと役立つかもしれません。