お客様インタビュー
2022.02.09
vol.78【リノベ|インタビュー】おうち時間の快適性アップ!シーンごとに集中できる贅沢1LDKにリノベーション
今回ご紹介する Mさん邸は2LDKからゆったり過ごせる1LDKにリノベーション。テレワークがしやすい工夫や使い勝手のいい収納など、快適性にこだわった住まいになりました。物件探しからリノベーションでこだわった点について伺いました。
■リノベ費用:約980万円(購入当時:築25年)
■一人暮らし|55.17m2|2LDK→1LDK
目次
1.お家探しのきっかけ| セミナーで気づいたタイミング
物件購入の経緯を教えてください。
「もともとマンションを買おうと思っていましたが、これというきっかけがなかったんです。ある時、他社で開催する無料セミナーに参加したのですが、話を聞いて『今が動くタイミングじゃない?』と思って資料請求をすることに。その中の一社がリノベ不動産です」
最初からリノベーションでご検討していましたか?
「インテリアが好きで興味はありましたが、新築も見ていました」
リノベ不動産にした決め手は?
「他社の営業さんは電話攻撃が凄くて、ちょっと嫌だなと思ったんです。リノベ不動産は柔らかい物腰で押し売り感がないところが好印象でした。それまで男性の圧が強めの営業が多かったのですが、リノベ不動産は女性ならではの柔らかい感じがあって、『これなら押し付けられなそう』と安心感がありました。タイミングが良かったことも大きいですね。資料が届いて割とすぐに電話をもらいました。その後ショールームに行ったのですが、当日はこちらの話をしっかり聞いてくれて、その上で『次回提案させてください』と言われたので、このスタンスはいいなと。それからはとんとん拍子でした。結局、もう一社は資料請求してメールでやりとりしただけで、行かずに終わりました」
物件探しで「こんな暮らしがしたい!」など、理想のライフスタイルやイメージはありましたか?
「ありました。とにかく家が好きで、あまり出歩きたくないから快適性を重視。寝る場所、くつろぐ場所、仕事を集中する場所としっかり分けたいなと。その頃、都内に住んでいたのですが、街も住まいもギュッと狭まった感じで窮屈で。次はもっと広い場所でのんびり暮らしたいと思っていました」
物件選びの優先順位を教えてください。
「広さは50m2台がを希望。あとは街の感じです。エリアは最初に検討していた所でなかなか物件が見つからなかったので、途中からそれまでと違うエリアに広げて、この辺りを見るようになりました」
何件ご覧になって、こちらの物件に決めましたか?
「全部で5件です。ここは2件目で、街自体が気に入りました。駅前にスーパーや薬局、銀行などが揃っていて、物件までの道のりは平坦だからとてもスムーズ。しかも10分以内と駅近で文句なし!
物件は入った瞬間『管理状態が良いな』と。内見時は前のオーナーさんがお住まいだったので、いろいろとその方にお話を伺えました。物件のメリット・デメリットを聞けたのはすごく大きかったです」
2.お家の中の、"好きな場所3つ"
のんびり過ごしながらも、シーンごとに自分のスイッチを切り替えられる家づくりをしたMさん。ご自宅の好きな場所3つは、そんなMさんの理想を体現した空間です。どんなアイデアが盛り込まれたのかを見ていきましょう。
BEST1【リビング】
「1位はリビング。寝室の壁を間仕切り壁にしました。トイレと洗面室の床に段差があって、それが嫌だったので床を少し上げてもらったんです。その分、天井は低くなったけど、壁のおかげで開放的な空間になりました。ソファから見る窓からの景色が良くて、座るとすごく落ち着くんです」
完全に仕切らない間仕切り壁は、軽やかな雰囲気を作り上げます。ゆったりした部屋づくりをしたい方におすすめです。
BEST2【キッチン】
「キッチンは広さを重視。大きい家電を置くとレンジの置き場所を確保するのって難しいじゃないですか。それが嫌だったので、奥にパントリーを作って収納力を確保。以前は壁を隔ててトイレがあったのですが、それを移動してパントリーにしました。物が極力見えないようにしたかったので大満足!こだわりは壁のヘリンボーン。さりげなくポイントになっていて気に入っています」
キッチンは個室からリビングと一続きのレイアウト。床材を切り替えてゾーニングしています。開放的な空間はまるでモデルルームのようですね。
「最初はステンレスキッチンを検討していたけど、傷が目立つのが気になるので人工大理石にしました。汚れが目立つ分すぐに掃除する習慣が身についていいですね。ダイニングテーブルはオーダーです。壁につけてもらいました」
全面タイルならお手入れも簡単。床と合わせたダイニングテーブルで統一感が生まれ、洗練された雰囲気となりました。
BEST3【寝室&ワークスペース】
「間仕切り壁の奥が寝室です。奥にWICを作りました。どちらもドアは付けずに開口部のみ。WICは移動しやすいし、寝室の出入口からは朝方バルコニーから光がほんのり入ってきて、自然と起きられるから健康的。普段は照明をつけることもほぼないです。内装は寝るだけのスペースなのでグレーのクロスでシンプルにしました」
この形の寝室ってなかなかないですよね。
「間取り決めの当初は、玄関すぐの洋室を寝室にする予定でした。だけど、通路側かつ窓があるから気になるのでやめたんです。それならとデザイナーさんが提案してくれたのがこの間取りです」
ワークスペースもちょうどいい場所に作りましたね。
「はじめからワークスペースは作りたいと思っていました。書斎案もあったけど、寝室とバルコニーの間がちょうどいいサイズ感と気づいて、ここにデスクを置くことに。目の前が壁で何もないから集中して仕事ができます」
シーンに応じたスペースを作りたいというMさんの希望を見事に叶えたスペース。デッドスペースを生み出さず、スペースを有効活用した空間使いです。
間取り
間取り左:Before | 右:After
今回の事例は2LDKから1LDKへのフルリノベーション。玄関手前の洋室を玄関土間(シューズクローク付き)・WIC・洗面室に変えて、リビング隣の和室は寝室にチェンジ。寝室との壁は間仕切り壁に。完全に仕切らないことでゆとりを演出しています。キッチンのパントリーはトイレを移動して作りました。
他の場所も見ていきましょう。
3.お部屋ツアーその1|お店ディスプレイのような玄関
「『玄関を広げるのはリノベーションならではですよ』というデザイナーさんからの言葉で、玄関を広げることに。玄関はノーマークで考えてなかったんですけど、広げて大正解!広さゆえのほっこり感というか、帰ってくると落ち着きます」
玄関入って右側はシューズクローク。さりげない佇まいがセレクトショップのような雰囲気です。光がたっぷり入るので、グリーンを置いてインナーバルコニーとして使うのも○。絵を置いてギャラリーコーナーのようにしても楽しめそうですね。
お部屋ツアーその2|洋室をなくして生まれた広い玄関回り&収納
水回りとの段差をなくすために床全体を上げ、全面フラットにしました。段差がないだけで空間全体を広く見せることができます。転倒防止や掃除がしやすいというメリットがあるのも魅力です。
寝室とは別に、元の洋室にWICを作りました。近年リノベーションではリビングを広く取る分、使わない部屋は取り壊して収納にするのが人気のスタイル。収納を重視したい人におすすめです。
お部屋ツアーその3|色・質感にこだわった水回り
「水回りは色・質感を統一しました。白とグレーを基調に、木をプラス。LDKの感じをそのまま持ってきました」
4.収納で工夫したところ
収納はオープンが多いものの、目に留まらない工夫として奥行きや幅を活用しています。このようにすれば、オープンならではの軽やかさを保ちながら物の存在感を薄らぐことができます。
(1)キッチン
キッチンに求めたのは収納力と、家電等を置いてもスムーズに動けるゆとりある動線。これを叶えるために作ったのがパントリーです。理想とする動き方とあらかじめ置きたい家電のサイズをデザイナーに伝えたことで、希望のパントリーとなりました。
(2)土間のシューズクローク
玄関は洋室をなくして土間を作り、シューズクロークに。玄関と土間の床は段違いになっています。こうすることで一続きになっていながらも、ちょっとした特別感が生まれ、収納ならではの生活感を払拭。洗練されたショップのような佇まいとなりました。
(3)玄関前のWIC
シューズクロークの隣(玄関上がってすぐ)にはWICを設置。スペースを余すことなく活用した事例です。
5.コスト・スケジュールの決め方
「最初にやりたいことを全部盛り込んで、そこから優先順位をつけていきました。優先順位の付け方としては、目に入るところはこだわる。四六時中いない洗面室やトイレから費用を削っていきました。
スケジュールについては特にありません。多少工期が遅れたとしても、賃貸の更新に間に合うことはわかっていたので焦りはなかったです」
6.内装・インテリアのアイディア
内装やインテリアのコツや参考にしたものを教えてください。
「最初は白とオークで揃えようと思っていたのですが、それだと全体的にボケるなと。それなら締め色を入れようと思ってグレーに。黒は重すぎるけど、グレーならちょうどいいと思って取り入れました」
7.家づくりを振り返って思った反省点
「玄関前のWICとトイレのドアの向きです。今のままでもいいのですけど、クローゼットは左手で開ける仕様。そうなると光が漏れて、通路から窓越しに私がいることがわかるなって。窓にはロールスクリーンをつけているのでダダ漏れではないんですけどね。動線やドアの向きはさすがに盲点でした。これからリノベーションされる方はその辺りも考えることをおすすめします」
まとめ
今回のポイントを見ていきましょう。
1、物件選びでは街の様子もチェック!
物件選びにはさまざまな条件がありますが、決め手に欠ける時は街を中心に見てみるのも一つです。自分が求める施設は揃っているのか、物件に行くまでの道は移動しやすいのかなど、日々の暮らしやすさから物件を選んでみるといいでしょう。
2、前オーナーと話せるなら情報収集を
物件の決め手の一つが「前オーナーとの会話」という方は多いです。実際に住んでいたからこそわかるメリット・デメリットや周辺環境について聞けるので、もし話せる機会があったら聞いてみるといいでしょう。
3、空間を軽やかに、緩やかなゾーニングを可能にする間仕切り壁
間仕切り壁によって生まれた天井下の余白が、空間全体に開放感と軽やかさを生み出してくれます。間仕切り壁は一つの空間をシーンごとに分けたい場合にもぴったり。完全な個室にすると窮屈になりがちな場合もありますが、間仕切り壁ならそれがありません。また、Mさんの場合は寝室とバルコニーの間の隙間をワークスペースにしました。寝室が完全なる壁なら閉塞感が生まれますが、間仕切り壁ならちょっとしたスペースでも活用しおうと思えます。ゆとりある1LDKにリノベーションしたい方やゾーニングを緩やかにしたい方、将来リノベーションしやすい状態にしたい方におすすめです。
4、内装に合わせて作るオーダー家具
ダイニングテーブルはリノベーションに合わせて作ったオーダー家具。手持ちのインテリアが合わなかったり理想のインテリアが見つからなかったりする時は、オーダーするといいでしょう。同じ会社で行えば、同じ材料で作れるので色・質感を揃えられるメリットがあります。
5、奥行きを活かしたパントリー、幅を取って作ったWISと土間
キッチンにはトイレを移動してパントリーに、玄関前にあった洋室を壊してWICに。そして玄関には土間を作りシューズクロークを設置しました。収納は既存のもの・スペースを活かすだけでなく、元の居室から新たに生み出すこともできます。
6、部屋をなくすことで生まれた広さと収納力
玄関すぐの洋室をなくしたことで玄関回りが広々と変身。部屋をなくすことで新たな機能性を生み出すことが可能です。
7、床を上げて段差を解消
水回りとの段差を解消するために全体的に床を上げてフラットにしました。空間を広く見せるコツは、凹凸を作らないこと。これは床も同様です。玄関土間のように部分的に段差を作ることで特別感を演出する場合もありますが、広さを重視するなら壁をフラットにするといいでしょう。天井高が気になる場合は躯体現しにしたり、リビングと寝室の間に取り入れられた間仕切り壁などで開放感を作り上げると○。物件によって天井高の対応は変わるので、デザイナーと相談しながら進めてみてくださいね。
以上の7つのポイントで、シーンに応じた場所を確保しつつ、ゆったりと寛げる住まいが出来上がりました。空間を贅沢に使う工夫や収納のアイデアなど、どれも参考になるものでしたね。広々とした1LDKにしたい方や、収納でお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。