お客様インタビュー
2021.05.02
vol.66【リノベ|インタビュー】インナーバルコニーで過ごす至福の時。家族がつながる大空間リビング
今回ご紹介するIさんファミリー邸は、フルスケルトンにしてからのリノベーション。家族のつながりを感じられる開放感をテーマに、広々とした空間に仕上げました。各所にデザイン性を高める工夫も加えたオシャレな住まいです。どのように叶えたのか、物件探しからリノベーションでこだわったポイントなどを伺いました。
■リノベ費用:約1,200万円(購入当時:築35年)
■夫婦・子ども二人|67.44m2|3LDK→2LDK
目次
1.物件探しから決め手|利便性より、周辺環境と安心感
お家探しのきっかけを教えてください。
「以前は社宅に住んでいたのですが期限がもう少しだったので、それならと家を買うことに。最初は中古戸建てで探していました。気になった戸建てがリノベ不動産産で扱っていたので、話を聞きに行ったのがきっかけです」
「こんなふうに暮らしたい!」など思い描いていたライフスタイルはありましたか?
「子どもたちの教育環境の良さと、あとは、僕が早く帰りたくなる家がいいなと。デザイン性があって落ち着く。そんな家に住みたいと思っていましたね」
そんなライフスタイルを叶えるにあたって、最初からリノベーションを考えていたのですか?
「はじめはリフォーム済物件を見ていたのですが、リノベ不動産さんに行ったときにリノベーションをしていると知りました。事例やリノベ済物件を見せてもらったら、他の家にはないオリジナルの家が作れることに魅力を感じて、途中からリノベーションにシフトしました」
他社はご覧になりましたか?またリノベ不動産にしたのはなぜでしょうか?
「他は1社、見学会だけ行きましたが、そちらでは物件探しはしませんでした。
リノベ不動産は住宅ローンから物件探し、リノベーション全部を一括でできる手軽さが良いと思ったんです。皆さん若い方だったので親近感も持てました。それと、横浜のショールームが子どもを連れて行きやすかったんです。商談中にスタッフさんが子どもと遊んでくれたので話に専念できました」
物件は何件見ましたか?また物件選びの優先順位を4つ教えてください。
「全部で7件です。優先順位は
1.猫を飼っているのでペット可住宅であること
2.予算
3.エリア
4.広さ
となると戸建てよりもマンションのほうが自分たちに合うとわかって、マンションを見るようになりました。当時妻が妊娠していて、4人家族になるから戸建てがいいと思っていたけど、子どもがいる友人もマンションに住んでいる人が多いし、マンションのほうが子どもたちも友達がたくさんできるかもしれないと思いました。
エリアについては、僕の勤務地まで1時間以内が良くて、広さは4人なので3LDKか2LDKは欲しいと思っていました」
条件からは見えない部分で、決め手になったことはありますか?
「この辺りは緑豊かで、子どもたちがのびのびできそうだなと思ったことです。公園や森があるし、桜もあちこちにあって春は見にくる人がいるほどなんですよ。さらにここは高台にあるので災害時でも安心できるのも大きかったです。物件は築35年だけど造りがしっかりしているし、修繕積立金もちゃんとあるのも、心強いですね。通勤時間などの優先順位もクリアしていて、環境も物件も良かったので決めました」
2.お家の中の、"好きな場所3つ"
当初思い描いていたイメージは「早く帰りたくなる家」。まさにこれを体現しているのがお気に入りの場所です。デザイン性を高めるアイディアと、帰宅時にほっとするアットホーム感を作り出す工夫を施しています。
お気に入りの空間3つを教えてもらいました。
BEST1【インナーバルコニー】
「僕が観葉植物を育てるのが好きで、室内に育てるスペースが欲しいと思ってリビング内に作りました。こだわったのはコンクリートです。サンダルでそのまま外にも行けるようにしました」
インナーバルコニーの魅力は同じ室内でも違った雰囲気になること。こういった場所があると、こなれ感が生まれ、ちょっと特別な空間が出来上がります。床材を変えただけなので、LDKの解放感はそのまま。気分を変えたい時に、ここに来てひと休みなんていう贅沢な使い方もできそうです。
BEST2【キッチン】
「子どもたちの様子がわかるように全体を見渡せる対面式にしました。それにあわせて壁は最低限にして、扉は引き戸に。常に引き戸は開けたままです。躯体現しは僕の希望です。
背面収納は妻のこだわりの一つ。オープン収納にして、写真を飾ったり収納アイテムで楽しんだりしています」
BEST3【リビング】
「無垢床はサンプルを見れば見るほどやりたいと思いました。もう他は考えられませんでしたね。この床は木に塗装していて、他にはない色味が決め手になりました。
リビングでは壁も気に入っています。引き渡し後に、友人にも手伝ってもらって自分たちで塗ったんですよね。塗り終わるのに8時間かかって大変でしたけど、それもいい思い出です。養生など塗る前の段取りは施工の皆さんにしてもらいました。家族の手形も入れたりして。下の子は当時生まれていなかったので、また同じ塗料を用意して手形を押したいななんて思っています」
リノベーションでは一部DIYをされる方が増えています。自分たちで塗った壁はシンボル的存在。当時の思い出が詰まった手形からご家族の絆が伝わってきますね。
Before | After
<間取り>
左:Before | 右:After
開放感をテーマに、広さ重視で部屋数を一つ減らしています。みんながどこにいてもつながりを感じられるように壁とドアを極力設けない、一体感を感じる間取りです。大きく変えたのはキッチンと水回り。キッチンはLDKと一続きになるように対面式にしました。水回りは、玄関を入って左側にあった洋室を取り壊して集約しています。水回りは右にずらした分、キッチンにゆとりが生まれました。
他の部分もどのように変えたのか見ていきましょう。
3.お部屋ツアーその1|家族みんなの寝室
キッチンの左隣は家族全員の寝室です。日中はこのように子どもたちの遊び場に変身。キッチンからすぐ目に届くので安心できますね。
もう一室は子ども部屋で、LDの右隣にあります。現在はおもちゃや洋服の収納スペースとして活用しています。部屋数を減らした理由は将来を見据えてのことだそう。子どもたちが巣立った後は夫婦2人で暮らすこと、成長に合わせて部屋を増設する可能性を踏まえて、フレキシブルさとゆとりを優先しました。
お部屋ツアーその2|収納力を上げた玄関、猫ちゃんに心地よい廊下
玄関から廊下はあえてドアを設けていません。妨げるものがないと、どこまでも続くような広さを感じさせますね。
玄関はどのように変えられましたか。
「下駄箱をなくして可動棚にしました。入って左側のベビーカー置き場は壁を取って作ってもらったスペースです。後々は傘立てにする予定です」
廊下の一角には、猫ちゃんと暮らす家ならではの工夫があります。
廊下の収納の下をオープンにして猫用トイレスペースに。ちょっとした工夫で快適なスペースが生まれました。
お部屋ツアーその3|大幅チェンジの水回り
今回最も大きく移動した水回り。その理由は浴室にありました。
「社宅の浴室は窓がなかったので、浴室乾燥機を回してもじめっとしているし匂いが気になって嫌でした。リノベーション前は同様に窓がない浴室でしたが、幸いにも前の洋室に浴室を作れると聞いて、窓際に浴室を作りました。あわせて水回りを移動したら、居室の広さも確保できたので良かったです。窓があるからいつでも換気できるし、乾燥機を使わなくても窓を開ければ洗濯物が乾くのでとても便利です」
洗面室は以前よりも広くなり、すっきりとした空間に。トイレはビビットな赤でスタイリッシュに変身! 奥様が好きな映画『アメリ』の赤い部屋に憧れて取り入れたとのこと。トイレはアレンジしやすい場所なので、居室で挑戦できない色味やテイストにする人が増えています。
4.収納で工夫したところ
収納の工夫点はありますか?
「夫婦の洋服は子ども部屋の奥に作ったWICにまとめました。子どもたちの物は基本的には必要があれば置き家具で調整していきます。おもちゃや洋服は、使う場所や着替える場所も成長にあわせて変わっていくので、その時のスタイルに合わせて変えられるのが良いかと思っています。
キッチンをはじめ、洗面室や廊下などには可動棚を付けてもらいました。収納は多いほうが安心でもあるので、ちょっとしたスペースがあれば、できるだけ収納を作ってもらうようにしました」
5.コスト・スケジュールの決め方
予算内に収めるために工夫されたことはありますか?
「浴槽や洗面台をアップグレードしたら予算から少しはみ出たので、造作家具を止めました。大きな本棚を作りたかったけど何十万もするから、そこは既製品にしました。人と手間をかける作業はコストがかかるので、自分たちで対応できることは自分たちでしました。リビングの壁を塗ったのもその一つです」
スケジュールで決めていたことなどありましたら教えてください。
「長女の幼稚園は、引っ越し後のここから近い幼稚園にしたので、できるだけ早く入居できるように段取りを組んでもらいました。完成までは前の社宅から通っていたのですが、なんとか5月には入居できました」
6.内装・インテリアのアイディア
ご夫婦間で内装はどのように決められましたか?
「僕の好みを妻がうまく取り入れてくれました。お互い好きなテイストは違うけど、こっちは僕の好みにするから、あっちは妻の好みにしようといった感じです。躯体現しは僕、無垢床や可動棚、トイレは妻の希望です。
お互いのイメージをすり合わせるのが大事だと思います。入居後ですけど、例えばキッチンの腰壁のシール。妻の希望で貼りました。最初はどうかな?と思ったけど、貼ってみたらしっくりきていいなって。試してみると意外に気に入ることもあるので、最初から否定しないのは重要なのかなと思います」
7.リノベーションの反省点
「収納はもう少し多くても良かったかもしれません。あとはコンセントの位置。キッチン回りにもっとあったほうがよかったかなと思います。」
まとめ
Iさんファミリー邸のポイントを見ていきましょう。
1、駅近よりも自然と災害時を重視した物件選び
物件の決め手はペット可住宅であることに加えて、豊かな自然と災害時に強い造りでした。駅へのアクセスよりも、ライフスタイルや万一のことを考えた上で決められました。少し距離を広めて探すと、自分が本当に求める条件が揃った物件と出合えますよ。
2、つながり・開放感を第一にした間取り
間取りはどこにいても家族の顔がわかるような設計にしました。居室の引き戸を開けると仕切りがなく、どこにいてもつながりが持てます。ドアや壁は最低限に留め、対面式キッチンにしてコミュニケーションがとりやすい空間にしました。こういった仕切りが少ない間取りは、その時々に合わせて部屋を増設しやたり間取りを変えらたりするメリットも。フレキシブルにしたい方にもオススメです。
3、サンルーム気分を味わえるインナーバルコニー
インナーバルコニーは同じ居室内でも違った感じにしたいときやアクセントをつけたいときに◯。床材を変えるだけでガラッと印象が変わります。窓際に作ればまるでサンルームのような雰囲気に。同じ空間に違う要素があると、こなれ感が高まります。
4、コストを抑えられて思い出も作れるDIY壁
リノベーションをする方の中には、一部分だけDIYをする方が増えています。DIYはコストダウンができたり思い出作りにもなったりとメリットがいっぱい! 浮いた分、こだわりたい部分に費用をかけられるのも魅力です。自分たちで手がけたことで「自分で作った」という満足感と、世界に一つしかない特別感を感じられますね。
5、それぞれの好みを取り入れるコツは部分分け
ご夫婦の好みは違うもののまとまったのは、お互いの希望を部分ごとに反映したから。壁天井はご主人、床とキッチンの可動棚・トイレは奥様と分担しました。全く違うテイストでも、デザイナーがうまく融合してくれるので心配ありません。せっかくのリノベーションだからこそ、遠慮せずに希望を言ってみてくださいね。
以上の5つのポイントで、アットホーム感とデザイン性を兼ね備えた住まいとなりました。間取り決めの考え方やオシャレに見えるテクニック満載の家づくりでしたね。これからリノベーションをする方はぜひ参考にしてみてください。