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リノベのハウツー

2020.06.25

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

リノベーション会社と契約する前に知っておきたい事

「やりたいことが絞れなくて、なかなか決め切れない」
 
リノベーションを経験した方の多くが口にする言葉です。
今回は、優先順位をつけるための4つのステップをご紹介します。
 
ステップ1:管理規約でできること・出来ないことを確認する
ステップ2:要望を出し切る
ステップ3:予算を再確認する
ステップ4:優先順位をつける

 
今まさに、リノベーションの設計をしている方、これからリノベーションを検討している方、いくらくらいなら返していけるのだろうかと考えている方、是非ご覧ください。

ステップ1:管理規約でできること・出来ないことを確認する

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

管理規約はそのマンションの法律
マンションには管理規約というものが存在しており、その内容はマンションによって異なります。管理規約によってリノベーションでできること、制限されることが定められています。では、どんなことが制限されているのでしょうか。代表的な例として3つご紹介します。
 
例1:フローリング規制
「フローリングはできて当たり前」なんて思っていませんか?実は、フローリング禁止のマンションもあるのです。禁止まではされていなくとも、多くのマンションは「遮音等級」というものでフローリングの規制をしています。L-45等という数値で図られ、数値が小さければ小さいほど、遮音性能が高くなります。性能が高ければ、当然金額も上がります。
 
例2:追い炊き無しから追い炊き有りへの変更
管理規約に追い焚き禁止と明記されることはほとんどありません。しかし、実質不可能なマンションもあります。追い炊き無しの状態から追い炊き仕様にするためには、新たに追い炊き管を通す必要があります。このときに、躯体(コンクリート)に管を通すための穴を空ける必要が出てくる場合があるのです。
 
躯体は規約上、「共用部」とされていることが一般的です。つまり、穴を空けてはいけない部分なのです。よって追い炊き管を通すことができなく、追い炊き仕様に変更できない場合が出てきます。現在追い炊き機能があるのかないのか。ない場合は管理会社や管理人さんに確認するのをオススメします。
 
例3:オール電化へ
こちらも管理規約では明記されていないことがほとんどですが、実際には制限されることが多いので注意が必要です。オール電化にするには、電気容量(アンペア数)を上げる必要が出てきます。築30年前後のマンションでは、30~40アンペアが平均的。この状態でオール電化にすれば、頻繁にブレーカーが落ちるでしょう。
 
では、アンペアを上げればいいのではということですが、これが一筋縄ではいきません。築30年ほどのマンションでは、全体での電気容量が決められており、勝手にアンペアを上げるとオーバーしてしまう懸念が出てきます。そのため、多くのマンションはアンペアを上げるためには許可が必要になります。

ステップ2:要望を出し切る

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

管理規約でやれること、制限されることを理解したあとは、「要望の整理」のステップです。
では、どのように要望を整理すればいいのか。6つの質問を投げかけることで、要望が整理できるでしょう。
 
(1)現状
・今の住まいで不満な点、なぜ不満なのか
・なぜ今の住まいを選び、なぜ住み替えを考えるに至ったのか
・気に入っていることは何か
 
(2)理想
・ワクワクするのはどんな暮らしか
・今の不満がどう解消されるのが理想か
・絶対に叶えたいことは何か
・余裕があれば叶えたいことは何か
 
(3)背景
・どうしてそれがワクワクするのか
・なぜ絶対に叶えたいことなのか
・そう考えるに至った「体験」とその時の「感情」はどんなものだったか
 
(4)施策
・理想を叶えるために今まで実際に動いてみたか(模様替えをしてみた・DIYに挑戦した等)
 
(5)施策満足度
・行動してみてどうだったか
・なぜうまくいかなかったのか
 
(6)まとめ
・(1)〜(5)をストーリーでまとめるとどうか
・コンセプトとして一言で現すならどうか
 
これら6つの質問を是非自分に向けてみてください。
ノートやメモ帳に紙に書き出してみることをオススメします。紙に書き出すことで、もやもやしたものが言語化され、新たな思考に気づくことがあります。

ステップ3:予算を再確認する

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

要望を出し切ったら、改めて予算の見直しをかけていきます。予算の基本の考え方として、「借入できる額」と「無理なく返せる額」は違うということを抑えておきましょう。
借りられるからといって、限度額ギリギリまで借りるのはオススメできません。
 
借入可能額
まず、借入可能額を抑えます。銀行によって様々ですが、おおよそ年収の7倍から8倍です。年収500万円なら、3500万円から4000万円が借入可能額です。
 
返済可能額
返済可能額は年収の5倍から6倍といわれています。年収500万円なら、2500万円から3000万円です。例えば、3000万円を金利0.7%、35年返済で組んだ場合、月々ローン返済額は80,600円程です。4000万円を同条件で組んだ場合、107,500円です。2万円以上差が出てきます。
 
まず、自分の借入可能額と返済可能額を理解し、その上で月々支払いに落とし込んでいきます。総額で考えるよりも月々の支払いをベースに考えた方が、ブレがなく資金計画が組めます。

ステップ4:優先順位を付ける

やりたいことが絞れない!リノベーションの優先順位づけ 4ステップ

最後に、要望に優先順位をつけていきます。ここでキーになるのが、先ほどの6つの質問。
単に要望を出して、並び変えるだけでは、本当の意味での理想の暮らしは手に入りません。そこで、先ほどの6つの質問の中でも、特に(3)背景(4)施策が大切です。
 
背景
今見えている要望は氷山の一角。その下には様々な思いや悩み、価値観があります。要望を通して、本当の価値観に気づくことが大切なのです。例えば、アイランドキッチンがほしい。これは「要望」です。ではなぜアイランドキッチンがほしいのか、それが「背景」です。要望の優先順位をつけるときには、必ずこの背景を大切にしていきましょう。
 
施策
優先順位をつける上で大切なのが施策の有無。施策とは、その要望を実現するためにどれだけ動いたかということです。本を買って読んだ、収納術を試してみた、DIYで家具を作ってみた等。当然、施策を行っている要望の方が優先順位が高いのは明らか。なんとなくの理想よりも、自分がなんとかしたいと思って動いている要望、それが本当の要望です。

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