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2020.04.20

フラット35Sはフラット35と何が違う?徹底比較してみました

フラット35Sはフラット35と何が違う?徹底比較してみました

住宅ローンの代表格として知られるフラット35の関連商品、フラット35S。金利の優遇が受けられるという商品ですが、どのようなものかご存じでしょうか。

今回は、フラット35Sとフラット35の違いについて徹底比較していきます。

 

 

フラット35Sとは?

フラット35Sはフラット35と何が違う?徹底比較してみました

最初にフラット35Sがどのような商品なのか、ご紹介していきましょう。

フラット35Sとは、フラット35の融資を受ける利用者が一定の基準を満たした優良住宅を取得する場合、借入開始から一定期間金利を0.25%引き下げるという制度。

優良住宅の基準が定められているのは、次の4分野です。4分野それぞれに明確な基準があり、どれか1つ以上満たしている住宅が金利引き下げの対象となります。

1.省エネルギー性
2.耐震性
3.バリアフリー性
4..耐久性・可変性

借入当初から10年間金利が引き下げられる「金利Aプラン」と、5年間金利が引き下げられる「金利Bプラン」があります。当然のことながら、金利Aプランの方がより厳しい基準をクリアしなければなりません。

 この優遇措置には予算が設けられており、本記事でご紹介する制度内容は2020年3月31日までの申し込み受付分に適用されます。また、予算額を超過した場合には、期間途中でも受付終了になる可能性があることもアナウンスされています。


(参考:フラット35「【フラット35】S」
 

フラット35に比べて基準が厳しいフラット35S<

フラット35Sはフラット35と何が違う?徹底比較してみました

(参考:フラット35「【フラット35】Sの対象となる住宅」

 上の表は、フラット35Sのタイプ別に技術基準を記したものです。金利Aプラン・Bプランともに「新築・中古共通基準」が設けられており、Bプランのみ「中古基準」の設定もあります。これらの基準のうち、いずれか1つ以上満たしている住宅であることが、フラット35S適用の条件です。

フラット35自体に住宅の技術基準が設けられていますが、これは比較的満たすことが容易。一方で、フラット35Sの技術基準はランクの高い基準と言えます。 

取得予定の住宅がフラット35Sの技術基準を満たすかどうかは、不動産会社や建築会社などに確認するのが確実です。マンションの取得を考えている場合には、新築・中古ともにフラット35のWEBページから検索可能。取得予定物件が検索結果に掲載されていれば、適合証明を省略することができるので便利です。

(参考:フラット35「【フラット35】対象住宅を探す」

 

フラット35Sならではの注意点

フラット35Sはフラット35と何が違う?徹底比較してみました

ここまで見てきた通り、フラット35Sには独自の技術基準があるため、適用を検討するにあたっては注意が必要です。
 
 
フラット35Sはどれくらいお得なのか

最も注意すべき点は、技術基準を満たすために建築費が増える可能性があるということです。そこで、フラット35Sの適用によってどれくらいお得になるのか考えてみましょう。
 
 
一例として「借入額:3,000万円、借入期間:35年、借入金利:年0.9%、元利均等返済(ボーナス返済なし)」という条件の住宅ローンを想定します。通常のフラット35、フラット35Sの金利Aプラン、Bプランで月返済額と総返済額を計算した結果が次の通りです。
 
 
<通常のフラット35>
月返済額:約8.3万円
総返済額:約3,498万円 

<フラット35S 金利Aプラン>
月返済額:10年目まで約8.0万円、11年目以降約8.2万円
総返済額:約3,428万円
通常のフラット35との総返済額の差:約70万円 

<フラット35S 金利Bプラン>
月返済額:5年目まで約8.0万円、6年目以降約8.3万円
総返済額:約3,461万円
通常のフラット35との総返済額の差:約37万円 

注目は、金利Aプラン・Bプランと通常のフラット35における総返済額の差です。Aプランで約70万円、Bプランで約37万円お得という結果になりました。
 
 
大切なのはバランス
フラット35とフラット35Sにおける総返済額の差をどう感じるかは人それぞれ。ただ、技術基準を満たすために差額を超える建築費の上乗せがあるとすれば、その分は単純にコストです。
 
一方で、フラット35Sの技術基準を満たす優良住宅は、快適かつ長く暮らせる住まいであることは間違いありません。また、省エネルギー性や耐久性を満たしていれば、ランニングコストが軽くなる可能性もあります。
 
制度によるお得分、建設コスト、そして今後生活する住まいの快適性や効率性という、複数ある要素のバランスを考える必要があるのです。
 

まとめ

今回は、フラット35とフラット35Sの徹底比較をしてきました。

フラット35Sを適用できる住宅は、長く快適に暮らせる優良住宅です。建築コストはかかっても、将来を見据えて投資するというのも一つの考え方。繰り返しになりますが、制度・コスト・投資のバランスを考えながら検討してみてはいかがでしょうか。

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