リノベのハウツー
2020.01.03
リフォームでキャットワークをどう設置するか
リフォームとは、その家やマンションなどに住んでいる人が快適に暮らすために行われます。でも、大事なことを忘れてはいませんか?そうです、家族の一員でもあるペットが暮らしやすい家にすることもリフォームの大切な目的といえます。
近年、家飼いの猫が増えてきました。獣医も推奨しています。なぜなら、外飼いだと感染症や事故のリスクが高いからです。でも、家飼いだとどうしても運動不足になりがちです。
そこで、猫ちゃんがのびのびと動けるようにキャットウォークを設置してみるのはいかがでしょうか。
でも、キャットウォークはどの部屋のどの場所にどれくらい設置すればいいのかよくわからないと言う方も多いのでは。
そこでこの記事ではリフォームの際、キャットウォークを設置するポイント、留意点を紹介していきます。
キャットワークってなに?
キャットウォークとは、猫用の通路です。部屋の壁から天井にかけて設置します。見た目は収納用の棚に似ています。なぜ、壁や天井付近に設置するかというと、猫は犬と異なり空間を三次元で把握するのが得意だからです。
ですから、縦方向でも遊ぶことができるんです。上り下りの運動や高いところが大好きなんです。猫が木登りが得意というのもここからきています。
しかし、いくら木登りが得意でも、何もない壁によじ登ることはできません。そこでキャットウォークで猫にとってちょうどいい足掛かりをつけることで、猫が部屋の中で存分に遊び、運動不足にならないよう、サポートもできるのです。
キャットワークはどうやって取り付けるの?
キャットウォークの設置方法は、棚と同じと考えてよいでしょう。壁にネジで留める方法、天井から床にかけて突っ張り棒を設置し、その中間地点にキャットウォークを設置するなどの方法があります。後者はキャットタワーとも呼ばれますね。これなら壁に傷つけることもないので賃貸でも遠慮なく設置できます。
猫にとって快適なキャットウォークの位置関係は、リフォームを行う建築士よりも、むしろ獣医の方が詳しいです。ホームページで獣医のアドバイスを調べるなり、出来れば、いつも猫を見てもらっている獣医の意見を聞くのもいいでしょう。
リフォーム時のキャットワーク取付けのポイント
キャットウォークは猫にとっての遊び場であり、通路です。猫は上下運動で遊ぶことができると言っても、闇雲にキャットウォークを取り付ければ良いというものではありません。色々と押さえるべきポイントがあります。以下、紹介します。
床材も意識する
キャットウォークの下の床材は、滑り止めや、防音処置がされたものを使いましょう。猫は気まぐれです。キャットウォークを通っていても、ちょっとしたことで飛び降りてしまいます。だいたい1.5メートルほどの高さから躊躇なく飛び降りることも。
猫は運動神経抜群なので、飛び降りることで怪我することはほとんどありませんが、音はします。マンション等の集合住宅の場合、騒音になりがちです。その結果、防音処置の検討が必要となるでしょう。また、毛の長い種類の猫ですと、着地した際、自分の毛で滑ってつまづく可能性もあるので、床に滑り止めが必要となるかもしれません。
同様の理由でキャットウォーク自体にも滑り止めの設置を検討してみましょう。肉球からはみ出た自分の毛で足を滑らせてしまうからです。毛の長い種類の猫は、他の猫と比べて大柄の猫種である場合が多いです。このため、滑り止めの必要性が高くなります。キャットウォークの滑り止めは、爪が引っ掛かりやすいよう、布を貼り付けておくと良いでしょう。
キャットワークの設置場所について
キャットウォークを設置する場所もよく吟味することで、猫も人も快適な家にリフォームすることが可能です。それでは、設置する場所にはどんなポイントがあるのでしょうか。
猫の動線を意識する
当然ですが、猫の動線は人間とは異なります。人間は縦横の動線なのですが、猫はこれに上下が加わります。また、猫が安心するには高いところにも動線を作る必要があります。一方、意外にも降りるのは苦手な猫が多いと言われます。たまに、高いところから降りれなくなった猫のニュースとか見ますよね。だから、登るためのキャットタワー、降りるためのキャットウォークを設置することで猫にとっての快適な動線を作ることができます。
動線で大切なことは、これ以外にもあります。猫は後ろ向きに歩くのが苦手です。キャットウォークの先が行き止まりだと、猫は引き返すために苦手な後ろ向き歩行をすることに。そうなると、猫は今後、そのキャットウォークを使わなくなるおそれがあるかもしれません。せっかく作ったキャットウォークが無駄になるのは、もったいない話です。行き止まりを生じないよう、ルートを工夫しましょう。
キャットウォーク自体の素材について
キャットウォーク自体の素材はあまり滑らず、また、猫がかじっても大丈夫な素材を選びましょう。最近、下から猫の肉球が見えて可愛らしいという理由でアクリル素材でDIY製作することが流行っているようです。が、滑りにくさのことを考えると少々疑問です。木材の場合、程よく硬く、滑りにくいシナランバーがおススメです。幅は猫の体格のことを考えると20センチ程度が理想とされます。
高さのポイント
猫は高いところが大好きです。でも、キャットウォークは掃除や交換が必要になる場合があります。ですから、できるだけ高い位置にキャットウォークを設置したいという気持ちはわかりますが、人の手の届く高さに留めておくようにしましょう。
「できるだけ高いところが良い」との思いから、吹き抜けのかなり高い位置にキャットウォークを設置し、掃除をするたびにハシゴをかけなければならず、結局撤去したという例もあります。猫のための設備ですが、手入れするのは人間です。手の届く高さに設置しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。リフォーム時のキャットウォーク設置に関して、基本的なことを紹介しました。気を付ける点も多いことがおわかりいただけたかと思います。
猫は人間とは違い、なおかつ話せないので、人間が気を配らないといけません。でも、猫のために配慮した分、猫は応えてくれるかもしれませんね。
キャットウォークを設置して、猫と人が快適に暮らせる空間づくりを実現するリフォームを検討してみましょう。