リノベのハウツー
2020.07.21
防音対策の鍵は窓にあり!賃貸でもできる窓の防音方法とは?
こんにちは。不動産ライターのchimonです。今回は窓の防音対策についてのお話です。
生活していると自宅から発する音や、外からの騒音が気になることはありますよね。防音対策としてはさまざまな方法がありますが、その中でも鍵になるのが窓の防音対策です。
この記事では、窓の防音対策のポイントや賃貸でも実践できる方法をご紹介していきます。
防音対策の鍵が窓にあると言えるワケ
まずは、窓の防音対策の重要性について考えてみましょう。
前提として、音には大きく分けて「固体(伝搬)音」と「空気(伝搬)音」の2種類があります。2つの特徴を簡単にまとめると次の通りです。
●固体(伝搬)音
振動が物体を通して伝わり、空気中に音として届く音。振動が伝わる経路や物質の違いなどによって、音のレベルが変わってきます。
●空気(伝搬)音
音源から生まれた音が、空気中を伝わって届く音。音源からの距離が離れるほど音が小さくなり、音を遮るものがある場合にも小さくなります。
騒音は窓・床・壁・天井などから伝わりますが、このうち床・壁・天井を通して伝わるのは、ほとんどが固体音です。一方、窓から伝わる音の多くは空気音。つまり、外の騒音、室内の話し声や楽器の演奏音などは、多くが窓を通して伝わるということなのです。
窓の防音対策をしっかり実施することで、空気音による騒音は低減できる可能性が高いと言えるでしょう。
窓の防音対策のキーワードは「隙間」
窓に防音を施すとなると、窓ガラスを防音性の高いものに交換すればいいと思われる方もいるかもしれません。しかし、それだけでは十分に防音できるとは言えないのです。
窓の防音対策におけるキーワードは「隙間」。
どういうことかと言うと、先ほどご紹介した通り、主に窓から伝わる空気音は空気中を伝わって届きます。空気が通る隙間があれば、空気に乗って音も伝わってしまいます。言い換えれば、ガラスをどれだけ防音性の高いものにしても、サッシに隙間があれば効果は薄いということになるのです。
もちろん防音性の高い窓ガラスに変えるのも一定の効果はありますが、コストの高さや工事の手間を考えると効果は薄く、防音対策の優先度としては低め。まずはサッシの隙間をいかに埋めるか、という点に注目して防音対策を実施するのがおすすめです。
賃貸でも簡単にできる!窓の防音対策3選
続いては、賃貸でもできる窓の防音対策を具体的にご紹介していきたいと思います。ここでは、DIYや既存の商品を使って、簡単に実践できる方法を3つお伝えします。
隙間を簡単に埋めたいなら「防音テープ」
サッシの隙間を簡単に埋めたいなら、市販の防音テープを使用する方法がおすすめ。合成ゴム製・ウレタン製などいろんな素材のテープが発売されていますが、大切なのはサッシのサイズに合ったテープを選ぶことです。
サッシの隙間をちょうど埋めるようにテープを貼れば、空気音の通り道を効果的に塞ぐことができます。また、防音以外に断熱性を高めたり、虫の侵入を防いだりといった効果が期待できるのも嬉しいポイントです。
この方法はコストが安く、DIYで手軽にできるものなので、騒音が気になるという人はさっそく実践してみましょう。
「防音カーテン」をつけるのも有効
「空気音は音を遮るものがあると小さくなる」ということをお伝えしました。これを応用して、窓に防音性の高いカーテンを取り付けるのも有効です。防音カーテンは多層構造で適度な厚みがあるため、遮光性や断熱性も高いのが特徴。
設置するにあたっては、なるべく隙間ができないよう、窓より一回り大きなサイズのカーテンを選びましょう。小さなサイズのものだと、隙間から音が漏れてしまい、防音効果があまり期待できません。
なお、防音カーテンは窓サッシ自体の隙間を埋めるわけではないので、防音テープと併せて用いることで効果をさらに高めることができます。
DIYできる二重窓
二重窓は音の伝わる隙間を少なくできる上、音の遮蔽物を増やすこともできるという効果の高い防音対策です。ただ、賃貸だと施工が難しいという問題点があります。
そこでおすすめなのが、ポリカーボネートなどを用いて内窓をDIYする方法。上の画像は、風呂場・脱衣所の窓をDIYで二重窓にした事例です。事例の紹介文にもある通り、防音だけでなく断熱や結露防止といった効果も期待できます。
一見すると難しそうに見えますが、いずれの材料もホームセンターで手に入るものですので、見た目よりも簡単に施工できるのがポイントです。
まとめ
今回は、家における防音の中でも鍵と言える、窓の防音対策についてご紹介してきました。窓の防音と言うとガラスに目が行きがちですが、実際は「隙間を埋めること」が何より大切なのです。
お伝えした3つの防音対策は誰でも実践できるものですので、騒音が気になる人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。