リノベのハウツー
2020.10.19
自分に合うリビングの形を探そう!「田の字」間取りの代表、縦長LDK vs 横長LDK
こんにちは!マンションデベロッパー歴7年のtokoです。
今日は家選びの重要ポイント、間取りについてのお話です。特に、リビング・ダイニング・キッチン(以下LDKと呼びます)の形は家での時間の過ごし方に大きく影響するもの。自分の理想とする生活やライフスタイルに合うLDKはどのような形なのか、代表的な二つの間取り、縦長LDKと横長LDKを比較してみましょう。
LDKでどんな時間を過ごしたい?
縦長LDK・横長LDKの話に入る前に、まずは間取り選びの下準備をしていきましょう。
間取りは細かく見ていくと星の数ほどあるもの。マンションによって立地・方角・構造など部屋の形を決める条件は様々に異なるので、どの間取りも良く見えてきて迷ってしまいますよね。
今回のテーマである、「どんなLDKが自分に合っているのか」を見極めるためには、まず自分の中で間取りを選ぶ際の優先順位を決めておくことが大切です。優先順位を決めるためのおすすめのな方法は、「自分がどんな時間をLDKで過ごしたいのか」をイメージしてみることです。
家族の人数が多いからそれぞれが寛げるスペースがほしいのか? お客様をよく招待するから大きいダイニングテーブルを置きたいのか? 一日の多くの時間をリビングで過ごすので陽当たり重視なのか?
まずはこのように自分の生活スタイルから、過ごしたい時間のイメージをはっきりさせていきましょう。その後いよいよ間取り選びになります。
間取り選びの前のプチ知識 ~田の字間取りとは?~
今回取り上げる縦長LDK・横長LDKは、マンションを探し始めると必ず出会う、「田の字」と呼ばれる間取りでよく見るLDKの形です。
主に3LDKの間取りで採用されていることが多い田の字間取りを知っておくと、間取り選びの際の基礎知識となるので、やみくもに間取りを比べて迷うことが少なくなります。この「田の字」の構造は、住戸が玄関からバルコニーまでの縦ラインと、住戸の真ん中部分に設けられた水回り(お風呂、キッチン、トイレ)の横ラインで区切られた間取りのことです。
玄関を入ると廊下が真っ直ぐ伸び、その左右に居室があります。廊下を進むとまた左右にお風呂とトイレ。廊下の突き当たりのドアを開けるとリビング・ダイニング・キッチン。そしてもう一つの居室がある、というように、漢字の「田」の字のように見える間取りのことです。
この間取りは、3LDKを効率よく(居室の面積を広く取った)設計した間取りとして、多くのマンションで採用されています。
それでは、それぞれのLDKの特徴を見ていきましょう。
縦長LDKで叶う生活
縦長LDKの特徴は、廊下から入るとバルコニーに向かって縦長にキッチン、ダイニング、リビングと順に広がり、隣にもう一つバルコニーに面した居室があることです。
まず家全体を見ると、全ての居室に窓があり魅力的ですね。
LDKを見ると、カウンターキッチンが採用されている場合、キッチンに立ちながらリビング全体を見渡すことができるので小さなお子さんがいても目が行き届いて安心です。
家具の配置も、バルコニー側にテレビを置いてキッチン側にダイニングセット、その間にソファーを置けば、どこに座ってもテレビが見えるすっきりとしたリビングに。家具配置に迷わなくて良いのは、嬉しいポイントですよね。
玄関からLDKまでの廊下も短くなるので、廊下面積を最低限に抑えリビング・居室を広く取ることができるというメリットもあります。
逆に、デメリットとしてはバルコニーに面した窓からキッチンまでの距離が遠くなるため、角住戸などでない限りキッチンは暗くなってしまい、一日中電気をつける必要がある場合があること。キッチンへの陽当たりも重視する方は、日中何時間くらい陽が入るのか、確認した方が良さそうです。
横長LDKで叶う生活
横長LDKの特徴は、何と言っても開放感溢れる広い窓!
朝起きてリビングに入った瞬間、明るい朝日が差し込んでいたら素敵ですよね。陽当たり重視の方、開けた眺望がお好きな方は、「横長LDKであること」も家探しの条件に追加するとより理想の暮らしに近づくかもしれません。
逆に、西向きの場合は周囲の環境によって強い西陽が差し込むこともあるので、現地で確認するようにしましょう。
家具の配置は、キッチンの前にダイニングセットを置き、キッチンと反対側のリビング壁にテレビを、そしてその前にソファを置くのがベーシックなパターンです。
横に広がる空間は室内が満遍なく明るいため、ダイニングでもソファでも家族が思いおもいの時間を過ごすことができます。同じ部屋にいながら、家族がそれぞれの時間を楽しむのも素敵な過ごし方ですよね。
横長LDKのデメリットとしては、リビングに接する居室に窓がないこと(角住戸の場合を除く)。いわゆる行燈部屋と呼ばれる暗い部屋ができてしまうことです。
部屋数に余裕がある場合は、在宅ワーク部屋、趣味部屋、書斎など、集中して作業するための部屋として使うのも一つの方法です。
また、キッチンの位置によっては中に立つとリビングの奥に死角になる場所ができることもあるので、これも現地で確かめておきたいですね。
間取りの可変性も要チェック
ここまで縦長LDK・横長LDKそれぞれの特徴を紹介してきましたが、共通して抑えておきたいのが「間取りの可変性」です。「間取りの可変性」とは、家全体の間取りを見た時に、LDKの形を変えられる場合があること。
例えば、縦長LDKであればリビングの隣にある居室のドアを開放すれば、広いLDKとしても過ごすことができます。3枚引き戸など、壁ではなく建具で居室とリビングが仕切られている場合となりますが、例えば夫婦2人の家庭や子供が小さい時期であれば居室とリビングを繋げて広いLDKとして過ごし、子供が大きくなって子供部屋が必要になれば引き戸を閉めて独立した居室として使うことができるなどです。
横長LDKであっても、リビングに繋がる窓の無い居室は、法的に必要となる採光・通風を確保するために、3枚引き戸など扉を大きく開くことができるようになっている場合がほとんど(角住戸を除く)。この扉を開いてリビングと居室を繋げれば、大きめな家具を置いてゆったりとしたリビングスペースを楽しむこともできます。
家は長い時間を過ごす場所。今この瞬間だけでなく、この先の長い人生を考えてライフステージに合わせて使い方を変えることもできると知れば、これから先、家でどんな時間を過ごしたいかイメージするのがより楽しくなるかもしれません!
まとめ
マンションでよく見られる田の字間取りの、縦長LDK・横長LDKについてご紹介しました。自分の住まい選びの優先順位をしっかり決めて、理想の暮らしを叶えられるLDKの形をぜひ見つけてくださいね。
おすすめは、縦長LDK・横長LDK共に実際に内見してみること!自分の目で空間を確かめれば、間取りという平面図を見ながらでもより具体的な生活がイメージできるようになるはずです。
皆さんにとって唯一無二の間取りを見つけてくださいね。