リノベのハウツー
2019.11.16
お風呂を快適に…マンションの浴室リフォームの注意点
一日の疲れを癒してくれるお風呂の時間は、良い生活を送る上で不可欠ですよね。もし今の家のお風呂に不満を抱いているなら、浴室のリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
とは言え、リフォームにあたっては浴室ならではの注意点も多く存在します。
この記事では、特に制限が多いとされるマンションにおいての、浴室リフォームのポイントや注意点についてご紹介していきます。
浴室の種類
浴室は工法によって、3種類に分類することができます。自宅の浴室がどの種類なのか、またどの種類の浴室にリフォームするのかによって、費用や工期が大きく異なってくるのです。
リフォームを検討するにあたり、それぞれのメリット・デメリットを把握しておく必要があります。
ユニットバス
「ユニットバス」と聞くと、単身者向け賃貸やシティホテルで見かける、トイレ・洗面台・バスが一体化したものを思い浮かべるかもしれません。しかし、これは「3点ユニットバス」というユニットバスのうちの一形態に過ぎないのです。
実際には、床・壁・天井などが組み立てられたもの(ユニット)を、空間にはめ込むタイプの浴室全般を「ユニットバス」と言います。今では国内の浴室のほとんどがユニットバスなので、あなたのご自宅もこのタイプの可能性が高いでしょう。
TOTOのユニットバスの累計販売台数は、この半世紀で約860万台にのぼります。その後、他のメーカーも追随。今ではユニットバスは国内の浴室の95%を占めるまでに普及しました。(withnews)https://withnews.jp/article/f0141201000qq000000000000000W00o0201qq000011157A
ユニットバスの場合、部屋という箱の中に浴室ユニットという箱を入れ込む二重構造なので、漏水リスクが少ないというメリットがあります。ただ、二重構造である分、本来の部屋の広さよりも浴室が小さくなるのが難点です。
面積効率が悪い点については、大手メーカーからサイズオーダーできるユニットバスが登場していますので、ある程度対応可能になってきています。
在来工法
すでに組み上げられたユニットを用いるユニットバスに対し、床や壁をタイルなどで組み上げ、完全オーダーメイドで作り上げるのが在来工法です。
ユニットバスが普及する以前に一般的だった工法で、一戸建てや古いマンションで見られ、自由度が高いのが特徴となっています。また、本来の空間の面積をそのまま利用できるというのもメリットです。
ただし、ユニットバスに比べると漏水リスクが高いのが難点で、細やかなメンテナンスが必要と言えるでしょう。さらに、床や壁から全て作り込まなければならないので、ユニットバスに比べて費用が高めで、工期も長くなります。
ハーフユニットバス
一長一短あるユニットバスと従来工法ですが、その間を取ったものをハーフユニットバスと言います。
その名のとおり、浴室より下の壁・床部分だけのユニットをはめ込み、浴室より上の天井・壁部分については、従来工法と同じく自由に作り込むのです。
機能性・デザインの自由度・費用など、どれを取ってもユニットバスと在来工法の中間といったところですが、ユニットバスに比べて扱うメーカーや種類が少ないというのが難点でしょう。
リフォーム前に管理規約をチェック
リフォーム工事を行う際、一戸建てであればある程度自由は効きますが、他の住民もいるマンションでは制限を設けている場合があります。
特に水回りである浴室は、マンションの構造や他住戸に大きな影響を及ぼす可能性があることから、細かく規定されていることがあるのです。
リフォームを決めてからトラブルを起こさないためにも、あらかじめマンションの管理規約を確認しておくようにしましょう。わからないことがあれば、自分で解決しようとするのではなく、管理会社に質問することも重要です。
マンションの浴室ならではの注意点
管理規約に定められているものの他にも、マンションならではの注意点がありますのでご紹介しましょう。
柱や梁の位置は変えられないことが多い
マンションの場合、住戸の専用部内の柱や梁であっても、構造そのものに影響を与える可能性があります。そのため、柱や梁を撤去したり位置を変えたりということは不可能な場合がほとんどです。
たとえ浴室が狭いと思っていても、既存の面積で対応せざるを得ないことが多いでしょう。
浴室のタイプ変更をする場合
古いマンションで従来工法からユニットバスに変更する場合には、浴室の広さと運搬経路に注意が必要です。
従来の浴室から面積を広げることは難しいので、そのサイズに合ったユニットバスを設置しなければなりません。また、高層階に住んでいる場合には、エレベーターなど住戸までの運搬経路が確保できるかも確認しておくと良いでしょう。
ユニットバスを交換するという場合にも、空間の広さに注意する必要があります。特に古いユニットバスの場合、空間に対して小さめの浴室ユニットが置かれていることがあり、その場合、従来よりもサイズの大きなユニットを設置できるのです。
広々とした浴室にしたいのであれば、事前にしっかりと確認しておきたいポイントですよね。
まとめ
マンションにおける浴室リフォームのポイントと注意点を確認してきましたが、いかがでしたでしょうか。
多くの住民が暮らすマンションの場合、どうしても制限が多く設けられているものです。水を大量に扱う浴室のリフォームともなれば、より厳格にマンションのルールを守ることが求められます。
定められたルールに則って、安全・快適に浴室リフォームを進めるよう心がけましょう。