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リノベのハウツー

2019.09.07

リノベーションで空き家問題は解決できるか

リノベーションで空き家問題は解決できるか

空き家対策にリノベーションが必要と聞くと、リノベーションとは何か、どのようなリノベーションをすれば良いのかと漠然とした疑問が出てきます。相続で不動産を受け継いだ人は、その運用の仕方に戸惑ってしまうことも多いようです。

今回は、空き家・空室問題の解消に、リノベーションはどのような効果があるのか、リノベーションで得られる付加価値について考えたいと思います。

空き家・空室問題の解決策としてのリノベーション

リノベーションで空き家問題は解決できるか

近年、日本では空き家が増え続け、地域の景観や犯罪の温床、行政の税収減などの面でも、深刻な問題になってきています。

空き家・空室問題の現状と今後

2007年に北海道の夕張市が財政破綻したときの空き家率は33%で、一般に、空き家率30%超えが危険ラインと言われており、行政も補助金を出して空き家対策に取り組んでいます。空き家増加の要因は、少子高齢化と人口の減少、都市への人口集中などがあり、これらは容易に解消できるものではなく、今後もこの傾向は続くとみられています。 空き家の過半数が賃貸物件で、賃貸マンションや賃貸アパートを経営している不動産経営者にとっても、空室問題は、今後避けては通れない深刻な課題です。そこで、築古の不動産を現在の需要に合わせてリノベーションし、貸し出したり売却したりする方法が注目されつつあります。

不動産経営と空き家・空室問題

地方の物件はもちろんのこと都心でも、最新の設備を備えた新築物件の人気は高い反面、築古の賃貸マンションやアパートの空室が増えてきています。不動産投資では、たとえ新築物件に投資してもいずれは建物が経年劣化し、設備やデザインも、時代の需要や流行から外れていきます。 利回りの高い中古物件でも、購入して間も無く空き家が深刻化し、実質利回りを維持していくことができず、結局、経費の持ち出しになることがあります。また、空室が長期化してスラム化した賃貸物件では、売りに出してもなかなか買い手が見つからない問題もあります。
 

リノベーションの可能性

建物を取り壊して更地にして売却するのにも多額の解体費用が発生します。さらに更地が売却できない場合は、高額な税金を払わなければなりません。一方で、賃貸物件を時代のニーズに合わせてリノベーションすることで、新しい顧客層を獲得することが可能になってきます。
 

リノベーションで得られる付加価値

リノベーションで空き家問題は解決できるか

築20年以上の賃貸マンションでも、リノベーションで新たな価値を付けて、築古でも単身者や若いファミリー層を引きつけることができます。リノベーションとは何か、必要とされているリノベーションについて確認しましょう。

リノベーションとは

まず、リノベーションとリフォームの違いについてですが、リフォームは単なる原状回復的な要素が強い、修繕工事を言います。壁紙の張り替えや設備機器の刷新など、入居者の入れ替わりの際に行う比較的短期間の補修工事です。 いっぽう、リノベーションでは、住居空間に新たな価値観とデザイン性を付加する大規模な改修工事をさします。例えば、壁を取り払ってリビングを広くしたり、間取りを変えてウォークインクロゼットを作ったり、壁・床・天井を全て張り替える事もあります。 リノベーションでは、単に古くなった内装をやり直して綺麗にするだけでなく、入居者を魅了するような生活空間を提供することが求められています。

今求められているリノベーション

賃貸物件のリノベーションは、住む人の需要に合わせた改良でなければ、新しく入居希望者を引きつけることができません。 例えば、近年のマンションでは、WiFi完備、オートロック、モニター付インターホン、宅配ボックス、24時間ゴミステーションなどの設備が人気です。

また、女性には、独立洗面化粧台、システムキッチン、洗浄機能付き便座、防犯カメラなど、女性目線で住居空間をリノベーションする必要があります。
単身者にアピールするには、ガスコンロや備え付け照明器具、備え付け家具など、短期のために生活必需品を購入しなくても良い便利さが求められます。
ファミリータイプでは、室内洗濯機置き場、浴室換気乾燥機、追いだき機能、ガレージ、太陽光パネルなど、生活の機能性をアピールしなければなりません。
物件の立地条件で、大学近くの学生対象、都心の単身者向け、郊外のファミリー向けに、それぞれターゲットを絞ったリノベーションが必要となってきます。

リノベーションの考え方

リノベーションで空き家問題は解決できるか

リノベーションをするときに、まず、どのような点から検討して行けばよいでしょうか。リノベーションのメリットやデメリット、費用対効果、実際の価格について見てみましょう。

リノベーションのメリット

投資目的で購入した賃貸アパートや賃貸マンションも、新築として高値で募集できるのは、最初の入居者の時だけです。一度でも人が住めば中古となり、5〜10年では新古・築浅として広告できても、20年も経過すると、内見者に「古くささ」を感じさせてしまいます。 築浅の物件ならば、少し手を加えるリフォームでも、それなりの集客効果が望めますが、築古ともなれば、大規模なリノベーションが必要です。1981年6月1日の耐震基準改正前の、築40年の建物でも耐震強度に優れた物件もあるため、立地が良ければリノベーションする価値は大いにあります。 リノベーションで新たに付加価値をつけて、より高い賃料で賃貸に出すことができます。

リノベーションの費用対効果

しかし、リノベーションでは、スケルトンといって、内装や設備機器を解体して行う場合は数ヶ月かかることもあり、その間の家賃収入が望めません。 また、リノベーション後にどの位の需要が見込めるか、エリアの利便性や都心へのアクセス、期待できる入居者層に基づき、規模を決めてゆく必要があります。 費用対効果を考慮し、どの程度の規模でどれくらいの費用をかけるかの見極めが重要となってきます。

リノベーションの規模と費用

リノベーションの規模と内容は、築年数の他に、建物の構造によっても制限されてきます。 建物の構造には、柱で支える「ラーメン構造」と壁で支える「壁式構造」があり、建物の構造上、大規模なリノベーションができない場合もあります。ラーメン構造では、建物が柱と梁(はり)で支えられているため、壁を取り除いて自由に間取り変更ができますが、壁式構造ではそれができません。
また、リノベーションのために内装をスケルトンにして、構造部分に耐震性の問題や、シロアリ被害などの大きな欠陥が見つかったりするケースもあります。そのため、リノベーションの規模と費用は、物件ごとに大きく異なりますが、目安としては、マンションなら50~1,500万円/戸と言われています。

リノベーションの具体的例

リノベーションを計画する際には、費用対効果や構造上の問題を考慮しながら、立地条件やエリアの住居者層に合わせた具体的な構想を練ること必要です。

築古でも、水回りの位置や間取りを変更して快適な生活動線を再構築し、現在のライフスタイルにあった住居空間にすることで、新たな需要が生まれます。 特に、都心の駅近物件や、郊外の大型商業施設の周辺エリアでは、単身者やファミリー層をターゲットとして、入居者にアピールすることが可能です。

成功例では、過疎化した団地の2戸を合体して、90㎡のファミリー向け住居にリノベーションした大阪府住宅供給公社の「ニコイチ」があります。家族5,6人で60㎡程の都心の住居に生活している子育て層をターゲットに、視点を変えて、理想の生活空間を提供しています。
そのモダンな設計は2017年のグッドデザイン賞を受賞しています。

記事参照先:https://youpouch.com/2019/06/24/581225/

空き家・空室問題解消のリノベーションのまとめ

空き家・空室問題を解決するためにリノベーションは有効で、不動産投資で賃貸マンションやアパートを経営している人にとっては、重要な検討項目です。しかし、リノベーションすれば必ず入居者が増えるというのではなく、物件エリアの需要と、見込める居住者層に合わせたリノベーションが必要です。

現在、空室の目立つ賃貸物件を抱えている場合は、リノベーションで新たな価値を付加して、魅力ある住居空間をアピールし、収益拡大に取り組みましょう。

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