お客様インタビュー
2018.08.21
あの素敵なお家って何でできてるの?~建材紹介特集Part.2~
見ているだけでワクワクしちゃう、こんなお家に住みたい、そんな画像を眺めるだけでも楽しいですよね。
今回はそんなお家に実際に使われている建材や工法についてご紹介する企画の第二弾です。
玄関を開けると目の前には
玄関にはながーいシューズクロークの奥で存在感を放つのがこの黒い壁。これ、黒板なんです。
正確には”黒板塗装”がされていて、これ、職人さんが丁寧に三、四回塗り重ねて下さったこだわりポイントです。
ホームパーティーをする時、誕生日のような家族の記念日には、家に入る人を喜ばせる言葉やイラストで歓迎できそうで、想像するだけで幸せな気持ちになります。
クロスではなく塗装へのこだわり
お客様のこだわりで、LDKと廊下の壁はクロスを使わず、”塗装”で仕上げられています。
お家について調べていると”クロス”という単語をよく目にされませんか?
クロスとはシート状の仕上げ材の総称で、安価で広く普及しているビニールクロスが最もお馴染みかもしれません。
コストを抑えることができるので人気ですが、塗装と異なって接着剤を使用しなければならないこと、接着している都合上、湿気による浮きや膨れの出てくる可能性があるなどのデメリットもあります。
対して塗装の場合、クロスより値は張りますが、浮きや膨れがなく、窓枠との境目などが綺麗に仕上げられます。そして案外、クロスの張り直しの修繕費に比べて、塗装の塗り直しの修繕費の方が安価に済むので、長い目で見ると塗装に軍配があがるかもしれません。また、色味の調整がきく分、クロスよりカラーバリエーションも豊富です。
質感と機能面を欲張った床
床に使用したのは”三層材”。
無垢材、というのは耳にされたことはありますか?
無垢材とは天然の木だけで出来た建材のことです。コンクリートの約12倍の断熱性を誇る木だけを使うことで、また優れた調湿性により、涼しい夏と暖かい冬が過ごせます。
そんな無垢材の欠点といえば天然木であるがゆえの膨れや割れ。
この欠点を補えるのが今回使用した三層材です。
三層材は名の通り三層になっていて、一番下には合板などのバック材(基材)、真ん中には化粧単板などのコア材を使い、一番上に無垢材を貼っています。
無垢材の機能性を持ちながら三層になっているため反りづらく、その耐久性から広い幅で無垢材を使うことが可能になり、見た目にも美しい木目を堪能できるのです。
新しい家の中に、歴史ある古材を
お客様のご希望でキッチン等に設置したのは”古材”の飾り柱。
料亭などで使用される印象のある建材です。
古い材の名の通り、古民家で梁や柱などに使われていた木材を”古材”と呼びます。
飾り柱のため、機能のためというよりはデザインのために使用しました。このキッチンから黒いお皿に盛られた料理が振る舞われたら雰囲気も相まって何倍も美味しく味わえそうです。
壁一面をこだわりのアクセント建材で
LDKの一面に使用したのは画像右側の”木毛セメント板”。
リボン状に細長く削り出した木材をセメントペーストと混ぜて固形化した建材で、そのためセメントと木の両方の性質を持ちます。
木材部分が空気中の水分を吸着したり吐き出したりするので調湿性がありながら、セメント部分が木材へのカビの発生やシロアリ被害を抑える機能を併せ持つ、良いとこどりのヨーロッパ生まれの建材です。
木毛セメント板の材料は木材とセメント、水だけです。木材を削り出すので間伐材から作ることができ、体と環境にも優しいんです。国土交通省の資料にも、ホルムアルデヒドの発散がほとんど認められないことから規制を受けない建材の例として記載されています。
重量が軽くて防音性、断熱性、耐火性にも優れた非常に優秀な建材なんです。
今回使用した木毛セメント板は、厚みのあるものがどうしてもほしかったうちの建築士が、供給の少ないものを必死に集めてきて、なんとか用意することができました。
壁を一面だけ木毛セメント板にしたことでデザイン性と重厚感が生まれました。
具体的に建材を知ってみる
世の中にはありとあらゆる様々な建材があります。いざ自分のお家を一番理想的な形に仕上げようとして、一から全ての建材を調べるのは至難の業でしょう。なのでやはり一番やりやすい手は、沢山お家の事例を見て、自分の具体的な好みを探してみることではないでしょうか。
お家の事例の中でも、やはりリノベーション事例がオススメです。既にデザインされて作られた後の新築のお家より、自ら住むお家を自分好みに作り替えたリノベーション事例には先人のこだわりが詰まっています。注文住宅もオリジナルで作れますが、中古を買ってリノベーションする方が総額が安く済む分、リノベーションにお金をかけた事例もたくさんあるので、より個性的なデザインが見つかるかもしれません。
そんな事例紹介の第二弾でした。