リノベのハウツー
2020.11.05
粘度を変わると仕上がりが変わる、塗料の粘度を調整する方法を紹介
自宅の壁を塗装する方が増えていますが、塗装をする際には塗料の粘度に注意しなければなりません。塗料の粘度を調整することでて塗りやすさや仕上がりが変わるからです。
そのため、塗装のDIYを検討している方の中には、どのように粘度を調整すればよいのか知りたいという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、塗料の粘度の測定方法や粘度を調整する方法をわかりやすく紹介します。この記事を読めば、塗料の粘度についての基礎知識が身につけられますので参考にしてください。
塗料の粘度を調整する目的
塗料には雨水やホコリなどから家を守ることや防カビや防虫などの機能を与える効果があります。加えて、塗料の粘度を調整することで塗料の持つ機能を向上させられるのです。ここでは、塗料の粘度を調整する目的を3つ紹介します。
美しい仕上がりにする
基本的にハケやローラーを使って塗装をしますが、粘度が高いと塗料のムラが目立ちやすくなってしまいます。
一方で、粘度が低いと塗料が垂れてしまうので、床が汚れていないかを注意しながら作業しなければなりません。そのため、美しい仕上がりにするには粘度を調整する必要があります。
シリコン系の塗料は立体感のある模様が付けれられるのが特徴ですが、粘度によって仕上がりが異なるので注意が必要です。立体感やうねりのある模様にするためにも塗料の粘度にはこだわりましょう。
効率のよい作業をする
塗料の粘度を調整すると、作業の効率を上げられます。美しい仕上がりにするには塗装後の乾燥が重要ですが、スムーズに塗るには適切な粘度にしておくことが大切なのです。
下地の浸透力をアップさせる
仕上がりをよくするには、2回に分けて塗装をするのが大切です。1回目の塗装には上塗り塗装を密着させる目的がありますが、適切な粘度に調整すると下地の浸透力がアップするので密着しやすいでしょう。
一方で、適切な粘度に調整していないと浸透力が下がり、塗装がはがれやすくなったり変色したりする可能性があります。
塗料の粘度の測定方法
塗料の粘度を調整するには、はじめに粘度の測定が重要です。ここでは塗料の粘度の測定方法をわかりやすく紹介します。
粘度計を使って測定する
塗料の粘度を計測するために粘度計を使用しましょう。粘度計とはさまざまな液体粘度を測定するために使用するもので、細管粘度計、落球粘度計、回転粘度計の3種類にわけられます。
・細管粘度計
細管粘度計とは細い管に塗料を流し、圧力差と時間を測って粘度を計算する粘度計です。粘度計の中でも古くから用いられているもので、低粘度の液体の測定に向いているという特徴があります。
・落球粘度計
落球粘度計とは塗料などの流体に球を流し込み、一定距離を通過するのに必要となる時間を測って粘度を計算する粘度計です。粘度計の中でも簡単かつ正確に測定できるという特徴を持っています。
・回転粘度計
回転粘度計とは計測容器を回転させて粘度を計算する粘度計です。一般的に使用されている粘度計の多くは回転粘度計となっています。
粘度計を使用する際の注意点
粘度計はホームセンターやリフォームで使用する製品を専門に取り扱ったウェブサイトなどで購入が可能です。そのため、DIYでの塗装を考えている方も、手軽に粘度計を購入できるでしょう。ただし、粘度計を使って計測するときは以下の2つの点に注意しましょう。
1つ目は誰が計測をするのかです。粘度の測定は手作業で行うので、測定者によってはバラつきが生じることもあるでしょう。そのため、測定するときには前もって誰が行うのかを決めておくことをおすすめします。
2つ目はいつ測定をするのかです。塗料の粘度は気温や湿度で変化するので、正確な粘度を測れるように調整しておきましょう。複数の塗料を測るときには、同じ条件の下での測定が重要です。
塗料の粘度を調整する方法
塗料の粘度を調整するには希釈材を使用します。塗料には水性と油性の2種類があるので、使用する塗料に合わせて粘度を調整します。
水性の塗料を使用する場合は一般の水道水で希釈します。一方で、油性の塗料を使用する場合はシンナーで希釈しましょう。塗装の仕様には希釈率をが記載されており、仕様に沿って希釈をすれば適切な粘度に調整できます。
なお、冬場は気温が低いので粘度が高くなりやすく、夏場は気温が高いので粘度が低くなりやすいでしょう。季節に合わせて希釈する量を変えると、適切な粘度に調整できます。
まとめ
今回の記事では塗料の粘度を調整する方法を紹介しました。粘度を調整すると壁の仕上がりが美しくなり、耐久性もアップします。季節によって粘度は変化するので、粘度計を使いながら適切な粘度に調整するとよいでしょう。粘度計はホームセンターやリフォームで使用する製品を専門に取り扱っているウェブサイトなどで購入が可能です。
ただし、使用する塗料によって希釈の方法が異なります。塗料に記載している仕様を読んでから、希釈することをおすすめします。