リノベのハウツー
2020.07.22
【2020年最新版】リノベーション・リフォームの節約術!活用できる補助金・給付金一覧
新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や在宅ワークが増えたことで、家で過ごす時間も増加。これに伴い、書斎や個室を設けるリノベーションのニーズが高まっています。10万円の特別給付金も支給が始まり、これを機に自宅のリフォーム・リノベーションを検討する人も多いかもしれません。
自宅をリノベーションする際、費用を節約できる補助金制度が多数あるのをご存じでしょうか?今回は、こうした補助金や減税制度の概要をご紹介。仕組みと内容をしっかり把握して、賢く節約しましょう。
リノベーション・リフォームに使える補助金・給付金制度8選
リノベーション・リフォームに使える補助金・給付金制度としては、主に次の8つが挙げられます。
1. 介護保険居宅介護住宅改修費
2. 長期優良住宅化リフォーム補助金
3. 耐震化に関する各種助成金
4. 断熱リノベ、次世代省エネ建材に対する補助金
5. ZEH補助金
6. 家庭用燃料電池システム導入支援事業(エネファーム設置補助金)
7. すまい給付金
8. 地域型住宅グリーン化事業
ここからは、それぞれの制度の特徴を簡単にご紹介していきましょう。
1. 介護保険居宅介護住宅改修費
以下の条件に当てはまれば、介護保険制度によるリフォーム補助金を申請することができます。
・申請者本人が要介護認定を受けている場合(家族などの代行申請可能)
・自宅をリフォームし、工事後そこに住む場合
制度を活用すれば、介護リフォームについて最大20万円まで、自己負担1〜3割で工事可能となります。1回の改修費用が20万円以内であれば、次に行うリフォームで残額を使うことも可能。
ただし、あくまでも「手すりの取り付け」「段差解消」といった、要介護者の生活支援になるリフォーム工事に適用される補助金です。
(参考:大田区「居宅介護住宅改修費、介護予防住宅改修費の支給」)
2. 長期優良住宅化リフォーム補助金
耐久性・耐震性・省エネ性に優れ、長く居住できる住宅を「長期優良住宅」と言います。長期優良住宅へのリフォームをする場合に受けられるのが、「長期優良住宅化リフォーム補助金」です。
戸建・マンションいずれも対象となっており、耐震性や省エネ対策、劣化対策など特定の工事を行なった場合、該当する工事費の1/3が補助されるという制度。長期優良住宅認定を取得できれば、最大250万円(三世代同居対応や若者・子育て世帯の場合は最大300万円)まで補助を受けることができます。
なお、補助金を受けるために、インスペクション(住宅診断)を実施する必要がある点は要注意です。
(参考:国立研究開発法人 建築研究所「令和2年度 長期優良住宅化リフォーム推進事業 事業の概要について」)
3. 耐震化に関する各種助成金
住宅の耐震リフォームを行う際にも、助成金を受けられる場合があります。耐震改修の助成金制度は各自治体によって異なるため、お住まいの地域の制度がどのようになっているか、事前に確認するようにしましょう。 例えば、東京都では特設ページを設けて案内しています。
4. 断熱リノベ、次世代省エネ建材に対する補助金
省エネ化を実現するリノベーションに対する補助金は複数ありますが、代表的なものが「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)」と「次世代省エネ建材支援事業」です。
断熱リノベは、断熱性能を高める断熱材・ガラス・窓の改修や、蓄電システムや蓄熱設備の導入といった工事を行う場合に利用可能。最大で1戸あたり120万円の補助を受けることができます。
これに対し、次世代省エネ建材の補助金は、断熱パネルもしくは潜熱蓄熱建材のいずれかを使用した改修であることが支給の条件です。条件が厳しい分、補助金の上限額が大きく、戸建で最大200万円・マンションで最大125万円の補助を受けることができます。
(参考:環境共創イニシアチブ「令和2年度 高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」)
(参考:環境共創イニシアチブ「次世代省エネ建材支援事業」)
5. ZEH補助金
ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。発電するエネルギーと消費するエネルギーがほぼ等しく、省エネ性能が高い住宅のことを指します。
ZEHは、省エネ性能の高さによって「ZEH」「ZEH+」「ZEH+R」の三段階が設定されています。ZEHの条件を満たしている住宅であれば定額60万円、最上位のZEH+Rを満たしていれば定額115万円の補助金を受けることができるのです。
(参考:環境共創イニシアチブ「2020年の経済産業省と環境省のZEH補助金について」)
6. 家庭用燃料電池システム導入支援事業(エネファーム設置補助金)
水素と酸素から電気・熱を生み出す家庭用燃料電池(エネファーム)を導入する場合、「エネファーム設置補助金」を受けられる可能性があります。
エネファームには、主に「PEFC」「SOFC」という2つのタイプがあり、タイプごとに補助金のベースとなる基準価格が異なるのが特徴です。導入予定のエネファームがどちらのタイプか確認した上で、補助金額をチェックするようにしましょう。
(参考:燃料電池普及促進協会「補助金制度のご案内」)
7. すまい給付金
消費増税によって住宅購入の負担が重くなったことを受け、増税分を軽減する目的として現金給付されるのが「すまい給付金」です。最大の特徴が、収入が一定以下(消費税10%時で収入額775万円以下が目安)の人が対象である点。住宅取得者の収入が低いほど、多くの給付金を受けられます。
(参考:すまい給付金公式サイト)
8. 地域型住宅グリーン化事業
木造住宅を省エネ化する場合、「地域型住宅グリーン化事業」による補助金を受けられる可能性もあります。省エネ性能が高いリノベーションであれば、最大140万円の補助を受けられるというお得な制度です。
ただし、この制度を利用するにあたっては、国の採択を受けたグループの構成員である中小工務店などが、工事を手がける必要があります。「地域型」という名前の通り、地域経済の活性化が制度の目的の一つなので、対象となる業者が限られるというのは当然のことなのです。
こうした背景から、一部を除いて地域木材を積極的に使用していることも条件となっています。
(参考:地域型住宅グリーン化事業公式サイト)
補助金を受ける際の注意点
ここまでリノベーション・リフォームに関する補助金をご紹介してきましたが、補助金を受ける際にはいくつか注意点があります。ここでは、代表的なものを5つ解説していきましょう。
1. 工事前に申請が必要
一つ目の注意点は、多くの補助金で工事前に申請する必要があるということ。申請前に工事を始めてしまうと補助金を受け取れない危険性もありますので、申請のタイミングは事前に確認しておきたいところです。
2. 国や自治体が事前に定める予算を使い切ってしまうと申し込みできない
補助金制度の多くは、国や自治体が事前に予算枠を設定しています。補助金合計が予算に達したら、期間中であっても申請が終了する場合もあるのです。
3. 補助金の期間や条件、審査・申請のタイミングをチェックしておく
リフォーム補助金は、期間や条件などが細かく定められています。条件が合わなければ審査で落ちてしまいますし、申請時期を過ぎれば申し込むことはできません。補助金の活用を検討しているのであれば、まずは期間・条件・審査や申請のタイミングを確認しておきましょう。
4. 補助金の併用可否に要注意
補助金の種類によっては、他の補助金との併用が不可というものもあります。複数の補助金を活用したい場合には注意が必要です。
5. 補助金の対象外になるリフォーム会社もある
先ほどご紹介した「地域型住宅グリーン化事業」のように、特定のリフォーム会社を使用した場合のみ適用される補助金があります。特に自治体が提供する補助金の場合、その自治体に籍を置くリフォーム会社でないと補助を受けられないこともあるのです。
リフォーム会社を選ぶ際には、検討している補助金の対象になる会社かどうか確認するようにしましょう。
補助金制度と合わせて活用したい減税制度4選
リノベーションやリフォームでは補助金制度と合わせて、次に挙げる4つの減税制度も利用可能です。
リフォーム減税
耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化の適用要件を満たすリフォームを行った場合、1年間固定資産税の減額を受けることができます。
住宅ローン減税
新築や住宅購入時の制度というイメージが強い「住宅ローン減税」ですが、実はリフォームでも利用可能です。ただし、期間が10年以上のリフォームローンを組むことが条件。居住開始から10年間、最大400万円の所得税控除を受けることができます。
ローン型減税
5年以上のリフォームローンを組む場合には、居住開始から5年間、最大62.5万円の所得税控除を受けることができます。
投資型減税
リフォームローンを組まなくても使用できる減税制度もあります。こちらは、工事が完了した年の所得税から1回だけ控除されるというもので、最大控除額は50万円(工事内容によって異なる)です。
まとめ
今回は、リフォーム・リノベーションで使える補助金制度や減税制度についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。補助金制度や減税制度を正しく理解して活用することで、工事費用を節約できる可能性があるのです。
ただ、中には複雑な制度もあり、個人ではなかなか理解しきれないこともあるかもしれません。そんな時には、プロに相談してみるのもおすすめです。
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