リノベのハウツー
2018.10.07
施工業者泣かせストーリー ~マンションのキッチンリフォーム~
リフォームやリノベーションと言えば、水回りの空間を良くしたいと言う要望が多いです。
特にキッチン周りの空間変更は手間が掛かりマンションと戸建では勝手が違うので出来る事と出来ない事があります。
今回は、そんなマンションで行うキッチンリフォームについて解説していきます。
目次
キッチンの種類
まずはキッチンの種類を解説します。
I型キッチン
シンクとコンロが一列に並んだタイプのキッチンです。最も一般的なタイプで、みなさんも良く見かけると思います。
Ⅱ型キッチン
シンクとコンロが別々になったタイプのキッチンです。
L型キッチン
シンクとコンロが直角に配置されたキッチンです。
U型キッチン
シンクとコンロに人が囲まれるように配置されたキッチンです。
アイランド型キッチン
キッチンがどこの壁にも接していないタイプのキッチンで、一番生活動線が邪魔されません。
最近女性からの人気が高くなってきています。
配管がどこから通してあるか確認しよう
マンションのキッチンリフォームを行う際に問題となるのが、「配管をどこから通してあるか」の一点です。既存のキッチンの位置から離れた場所に移したい場合、戸建住宅ならば「床」「壁」「天井」どこからでもスペースがあるので移すことが容易です。
一方でマンションの場合、条件が少しシビアだったりします。
図で解説していきます。
床に配管が流れている場合
戸建住宅の場合、一般的に床下にスペースがあるのでそこに配管を流す事が出来、キッチンの移設も床下に配管を流せば容易に出来ます。
しかし、マンションタイプの場合コンクリートを打った上に仕上げ材を敷いている為、配管は埋設してあるのです。
つまり、移設が不可能ということです。
天井に配管が流れている場合
こちらも戸建住宅には天井にスペースがあるので移設は容易ですが、マンションタイプの場合で天井配管をしているケースは、他の居室よりもキッチンスペースだけ天井が下がっているケースが多いです。天井を下げて配管スペースを確保する為ですね。
逆に言えば、ご自宅のキッチンを見てみて天井が下がっていない場合は「床」もしくは「壁」に流れているケースが多いです。
壁に配管が流れている場合
壁に配管が流れている場合は特に問題なく施工が出来るケースが多いです。
デザイナーズマンションの様に壁をコンクリートで形成している場合は、「床」同様に埋設配管しているケースが多いので、移設が困難となります。
配管がコンクリートに埋設されている場合のキッチンの移設方法
ご自宅を確認してみてコンクリートに配管が埋設されている場合は、どうしたらいいのか。。
床もしくは壁のコンクリート中に埋設されている場合、他から配管を持ってくる他に方法はありません。
しかし、床も壁もコンクリートで、天井には配管ルートを確保するスペースないとなると施工は難しいです。
たまにお洒落な喫茶店などで天井配管がむき出しになっている店舗もありますが、戸建住宅ではあまり見ないですよね。
キッチンの種類を解説しましたが、移設という点において「アイランド型キッチン」は更に条件が厳しくなります。
床もしくは天井からしか配管できないですからね。更に、天井については移設先に配管するスペースがあるかと言えばマンションタイプにはなかなか無いです。
「床下に通してある配管を移設出来なくて天井や壁にスペースがある」場合は新たに配管を「天井若しくは壁」に流す事は可能です。
この時の条件としては
①キッチンの納まり上、天井からでも配管ができること
②費用が増すこと
の2点があります。
①については既存のキッチンが天井から配管出来ない場合、別のキッチンを選定する必要があります。元々別のキッチンを選びたい方は天井から配管が出来るキッチンを選ぶ様にして下さい。
また、既存の配管を撤去、移設することが出来ない為、配管を新設する為に費用が掛かります。
キッチンの移設には電気、設備工事、内装仕上げ工事など他業種が絡む工事ですので、費用が元々掛かるものです。
しっかりと施工業者と金額については話を進めていきましょう。
まさかの事態で費用が増すこともある
配管工事にはまさかの事態で費用が増すことがあります。それは「配管の劣化」です。元々、配管などは天井や壁、床に隠れているので、いざ施工となった時に判明して余分に費用が掛かることがあります。施工業者と現地打ち合わせをする際には、そこまでしっかりと確認をしてもらうことが大切です。
また、複数の業者に金額を取って細かな打ち合わせをしてくれる業者を選定しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マンションのキッチンの移設については戸建住宅よりも条件が厳しくなることがお分かり頂けたと思います。水回りのリフォームについては、生活環境を劇的に快適にしてくれる為、リフォームの要望が多い案件です。
キッチンの種類を把握して、自由度の高いリフォームを夢見ている方については住まいを購入する際にこういった問題が出てくることを把握しておきましょう。