リノベのハウツー
2020.09.14
次世代住宅ポイント(旧「住宅エコポイント」)の対象となるのはどんな住宅?交換できる商品もご紹介!
こんにちは。不動産ライターのchimonです。今回は、次世代住宅ポイント(旧「住宅エコポイント)の対象となる住宅や交換できる商品についてのお話です。
2009年にスタートした住宅エコポイント。2019年には消費増税に合わせて、新制度となる次世代住宅ポイントがスタートしました。この記事では、次世代住宅ポイントの制度内容を簡単にご紹介した上で、「次世代住宅ポイントの発行対象や交換商品がどのようなものか」という内容を中心に解説していきます。
次世代住宅ポイントの制度内容を理解しよう
まずは、前提として次世代住宅ポイントというのがどのような制度なのか、ご紹介していきましょう。次世代住宅ポイントは、2009年に導入されて以来、名称や目的を変更しながら断続的に実施されてきた「住宅エコポイント」制度の発展系と言える制度です。
新築1,032億円・リフォーム268億円という事業予算枠があらかじめ設定されていて、申請額が予算枠を超過すれば、期間の途中であっても終了する旨がアナウンスされています。
申請の流れ
次世代住宅ポイントは、対象となる住宅を新築あるいはリフォームすると、自動的にポイントが発行されるわけではありません。建築主による申請や、工事業者による代理申請が行われて初めて、ポイントが発行されるのです。
申請のタイミングとしては、工事完了・引き渡し後に行う「工事完了後申請」と、契約した時点で行う「工事完了前申請」があります。工事完了前に申請する場合、工事完了・引き渡し後に完了報告の提出が義務付けられている点に要注意です。
新型コロナで期間延長
次世代住宅ポイントは2019年の消費増税に合わせてスタートした制度であり、当初の申請期限は2020年3月31日とされていました。
しかし、2020年初頭から新型コロナウイルス感染症の拡大により、住宅業界でも工事の遅れや契約解除などが多発しています。これを受け、新型コロナの影響でやむを得ず契約ができなかった場合に限り、申請期限が2020年8月31日まで延長されました。
合わせて、商品交換申込の期限も従来の2020年9月30日から、11月30日へと延長されています。
次世代住宅ポイントの対象となる住宅は?
続いては、次世代住宅ポイントの対象となる住宅についてご紹介していきます。
ポイントの対象となる住宅の種類<
当初の制度では、次のような住宅がポイントの発行対象とされていました。
●注文住宅の新築
●分譲住宅の購入
●完成済の新築住宅の購入※
●住宅のリフォーム
※のついている「完成済の新築住宅の購入」については、新型コロナウイルス感染症対策の期間延長対象からは除外されています。そのため、2020年4月以降に申請できる住宅は「完成済の新築住宅の購入」を除く3種類となります。
性能要件なども設定されている
また、新築住宅・リフォームそれぞれに以下の性能要件などが設定されています。
<新築住宅>
●一定の性能もしくは高い性能を有している住宅
●家事負担軽減につながる設備を設置している住宅
●耐震性が不十分な住宅の建替を行う場合
●自らが居住する住宅のみ対象
<リフォーム>
●工事内容によって設定されているポイントの合計分を発行
(対象となる工事内容)
・開口部、外壁、屋根・天井、床の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
・バリアフリー改修、耐震改修
・家事負担軽減につながる設備の設置
・インスペクションの実施
・若者・子育て世帯が既存住宅を購入して行うリフォーム など
●自ら居住する住宅でなくても対象(若者・子育て世帯のリフォームなどは除く)
上記からわかる通り、新築住宅・リフォームともに対象となる範囲が幅広く設定されています。従来の住宅エコポイントと異なり、若者・子育て世帯の生活支援やバリアフリー対策といった、「住みよい家の実現を目的にした制度」という側面が強いのが特徴です。
ポイントで交換できる商品〜住宅エコポイントとの違い
次世代住宅ポイントがお得な制度であることはおわかりいただけたかと思いますが、ポイントと交換できる商品がどのようなものかというのも気になるところですよね。ここからは、交換商品の概要を見ていきましょう。
次世代住宅ポイントの対象商品は6種類
次世代住宅ポイントで交換できる対象商品は、次の6種類に分けることができます。なお、1ポイント=1円換算で商品ごとに必要ポイントが設定されています。
●省エネ・環境配慮に優れた商品
・エネ家電、省エネ照明
・環境に配慮したインテリア、園芸用品
・防災関連商品
・避難用具、防災用品
・健康関連商品
・アウトドア、スポーツ用品
・健康家電、健康食品
・自転車、福祉・介護用品
●家事負担軽減関連商品
・キッチン家電、家事用品
・掃除・洗濯家電
・スマートスピーカー
●子育て関連商品
・子育て用品、子供用衣類
・おもちゃ、学習用品
・子供用インテリア
●「地域の振興」に資する商品
・食料品、飲料や酒類
・楽器、伝統工芸品
・その他の地場産品
このように生活に必要な商品は一通り含まれていますので、かなり自由に選ぶことができると考えていいでしょう。
商品券は購入できない
住宅エコポイントの制度として運用されていた「省エネ住宅エコポイント」では、ポイントを商品券に交換することができました。しかし、次世代住宅ポイントでは商品券との交換は不可能です。
あくまでも引越しに伴って買い替えを検討していた家電やインテリア、食品、子どものための商品など、すぐに必要なものと交換するのが前提となります。申請前にどのような商品があるのか、あらかじめチェックしておくのもおすすめです。
まとめ
今回は、次世代住宅ポイント(旧「住宅エコポイント」)の対象となる住宅や、交換商品について解説してきました。
対象となる住宅も交換可能な商品も幅広く、多くの人が対象になる可能性がある制度ということがおわかりいただけたかと思います。新型コロナによって申請期間が延長になっていますので、現在住宅に関する工事を行っている人は申請を検討してみてはいかがでしょうか。