リノベのハウツー
2020.05.06
住宅金融支援機構の住宅ローン審査と民間金融機関の審査の違い
住宅ローンの「フラット35」という名前を聞いたことがあっても、実際に内容までは詳しくわかっていないという方も多いかと思います。
今回は、フラット35について詳しく解説していきます。
そして、住宅金融支援機構の住宅ローン審査、民間金融機関の審査の違いをご紹介していきます。
住宅金融支援機構の取り扱うフラット35とは
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が共同で提供をしている住宅ローンのことです。
全期間固定金利型の住宅ローンで、民間金融機関だけでは固定金利は扱いにくいために、住宅金融支援機構と提携をしています。
フラット35のメリット
それでは、フラット35のメリットについてみていきましょう。
*審査基準がそこまで厳しくないので、個人事業主でも借入しやすい
*団体信用生命保険の加入が任意であるところ
*全期間固定金利であるため、返済総額は借入時に判明する
*返済総額が借入時にわかるので、返済計画が立てやすい
フラット35のデメリット
次に、フラット35のデメリットをみてみましょう。
*住宅の技術基準があり、検査や審査が必要となる
*諸費用まで借りることはできない
*返済時に金利が借入時よりも下がっても、返済総額は変わらないので、損をする
*団体信用生命保険に加入する場合、別途金額が必要となる
審査基準の比較をしてみよ
それでは、フラット35 の審査基準について、民間金融機関の審査基準と比較をしながらみてみましょう。
フラット35の審査基準
フラット35の審査基準は、「人物審査」と「物件評価」の2つがあります。
*人物審査
【1】年齢
申し込み時の年齢が、満70歳未満の人
※日本国籍または永住許可を受けている人や、特別永住者
【2】収入(総返済負担率)
年収400万円未満 30%以下
年収400万円以上 35%以下
フラット35 の場合、総返済負担率が主な基準となります。
総返済負担率は、年収に占める、年間の合計返済額の割合です。
また、安定した収入が見込まれるかどうか、も基準となりますが、これは金融機関によって基準が様々です。
*物件評価
フラット35では、ある一定の技術基準を満たしている建物にしか利用ができません。
適合証明を取得している建物の場合、フラット35を利用することが可能です。
また、新築の住宅と中古の住宅では技術水準が異なってお利、性能が高い住宅であれば一定期間、金利は引き下げられます。
民間金融機関の審査基準
次に民間金融機関の審査基準をみていきましょう。
民間金融機関の審査基準は、実際、各金融機関によって様々です。
しかし、基準は異なって入るものの、どの項目を重視するのかについては同じなので、ご紹介をします。
【1】健康状態
【2】借入時の年齢
【3】完済するときの年齢
【4】担保評価
【5】勤続年数
【6】年収
【7】連帯保証
【8】返済負担率
【9】営業エリア
民間金融機関は、フラット35とは違い、団信への加入が条件となっています。
フラット35に向いている人とは
それでは、フラット35が向いている人はどのような人なのでしょうか?
ある程度稼げている自営業の人
自営業の人は、フラット35に向いていると言えます。
住宅ローンは基本的に厳しく審査されますが、フラット35は比較的緩くジャッジされるため、借入がしやすいと言えます。
また、固定金利型なので、金利が上昇するリスクがなく、返済計画が立てやすいのがポイントです。
健康に不安があって、団体信用生命保険の加入が難しい人
フラット35 は、団体信用生命保険の加入が任意であるため、健康に不安がある人でも借入をすることが可能です。
金利上昇の可能性に不安を感じており、できるだけ借入時に借入額を確定させたい人
変動金利型のような住宅ローンで借入を行うと、金利が下がっているときには返済額も少なくなるのでメリットを享受できますが、金利が上がったときのリスクもあります。
変動金利型と比べると、固定金利型は借入時の金利で返済額が固定されるので、総返済額が把握でき、返済計画も立てられて安心できると感じる人は、固定金利型に向いていると言えるでしょう。
まとめ
今回は、フラット35のメリットやデメリット、審査基準の比較や、向き不向きききについて解説をしました。
フラット35はすべての方にオススメできるかというと、そうではありません。
ライフプランだったり、働き方だったり、健康状態だったり、様々な視点からフラット35 を借りることでメリットが享受でいるのかどうかを、冷静に分析する必要があります。
民間の金融機関の審査基準、フラット35 の審査基準でどちらが通過しそうか、なども考えながら、ベストな選択ができるようにしましょう。