リノベのハウツー
2020.06.06
住宅ローンの変動金利の流れ、固定金利とどちらがいいのかを解説
一戸建てやマンションを購入のときに便利な住宅ローンは、変動金利と固定金利の2種類から選択できます。しかし、ほとんどの金融機関では変動金利での融資をすすめられます。そのため、利用する人の中には「変動金利は本当にお得なのか」疑問に思う方もおられるようです。
そこで今回は、変動金利に関してわかりやすく紹介します。また、どちらの返済方式がお得なのかについてもまとめました。
住宅ローンの利用を検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
変動金利の仕組み
変動金利とは、借入時に設定した金利を定期的に見直しするローンのことです。固定金利の場合、ローンの完済まで金利が固定されています。しかし、変動金利の場合、1年に2回の金利の見直しをします。
変動金利型には3つの特徴があります。
固定金利よりも金利が低い
変動金利は、固定金利よりも低い金利設定です。理由として、変動金利は、優良な企業に1年以内の期間限定で貸し出す短期のプライムレートを参考にしているために金利が低く設定されています。
5年ごとに返済額の見直しを行う
変動金利の場合、その時点の元金の残高や融資利率に基づいて返済額の見直しを行います。そのため、金利が上昇しても5年間は返済額が変わりません。
125%ルールがある
125%ルールとは、金利が上昇した場合でも、毎月の住宅ローン返済額の上昇幅は前回までの支払い額の125%までと決まっていることです。急激な上昇が起こった場合、返済が難しくなることもありますが、上限が決まっているので安心して利用できます。
変動金利と固定金利の推移
2019年4月から2020年4月までの住宅金利は以下のとおりです。
(参考:図解住宅ローン「住宅ローン変動金利推移」)
変動金利と固定金利については、金利の変化がないことがわかります。変動金利については、1991年に8.5%ありましたが、2003年には2.375%まで下がっており、2020年までほぼ横ばいの状態が続いています。
変動金利を利用するときのポイント
変動金利のリスクは、経済状況によっては金利が上昇する可能性があることです。金利が上がったときでも返済ができるように、以下のポイントをおさえておきましょう。
貯蓄をしておく
金利の上昇は、どのタイミングで起きるのかわかりません。そのため、十分な貯蓄をしておきましょう。銀行預金や株式投資、投資信託などで将来に備えておくことは大切です。
借入金額を少なくする
将来の金利変動や経済不況に対処しておくためにも、住宅ローンの借入金額は、できるなり少なめにしておきましょう。上限いっぱいまでかりるのではなく、余裕を返済できる範囲で借入するのが重要です。
元金均等返済方式を利用する
住宅ローンの返済方法については、元金均等返済方式と元利均等返済方式の2種類から選択できます。元金均等返済方式は、最初の返済額は多いものの、返済総額を減らすことが可能です。お得に借入するためにも、元金均等返済方式を利用しましょう。
変動金利と固定金利ならどちらがお得
結論からいいますと、変動金利と固定金利のどちらがお得かは個人で異なります。借入金額や返済方法を検討して、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。
以下にあてはまる方は、変動金利がおすすめです。
・借入金額が少ない
・返済期間が短い
・手持ちの資金に余裕がある
・計画的に返済できる
一方で、以下にあてはまる方は、固定金利がよいでしょう。
・返済時まで、毎月同じ金額を返済したい
・計画的に返済するのが苦手
・借入金額が多い
・返済期間が長い
変動金利は、金利面で固定金利よりも優遇されています。金利が上昇した場合でも対応できる方は、変動金利の選択をおすすめします。
まとめ
変動金利とは、住宅ローンの金利が定期的に見直しされるタイプのことです。固定金利よりも金利が低い、5年ごとに返済額の見直しを行う、125%ルールがあるといった特徴があります。
変動金利を利用するときには、十分な貯蓄が大切です。加えて、元利均等返済方式ではなく、元金均等返済方式を利用しましょう。