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2020.04.12

親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる?

親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる?

リノベーション工事を行うときに親から資金援助を受けた場合、何らかの税金がかかるのでしょうか。
結論から言うと、贈与として資金援助を受ける場合には税金が発生します。しかし、制度を利用することで税金をゼロに抑えることが可能です。

そこで今回は、リノベーション工事で親からの援助を受けたときに、税金をゼロに抑える方法について紹介します。住宅のリノベーションを検討されている方やリノベーション工事での資金援助を考えている方は、この記事を参考にしてください。

親からの援助の方法は2種類

親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる?

親からの資金援助を受ける場合、「贈与」と「借金」の2種類のパターンがあります。

借金とは、親から一時的に必要な資金を借りて、毎月返済する方法です。借金の場合、基本的に税金はかかりません。ただし、借金をするときに契約書を交わしていない場合、税務署からの調査で贈与とみなされることがあるので注意しましょう。銀行口座を使用して資金の受け渡しをすると、資金の動きを税務署に証明できるので便利です。

一方で、贈与として援助資金を受け取った場合には税金がかかります。ただし、金額やリノベーションの内容によっては、税金を抑えることが可能です。

贈与税とは?

親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる?

親からの資金援助を受けると「贈与税」が発生します。贈与税とは、個人から財産を受け取るときに発生する税金です。会社から財産を受け取るときには、贈与税はかかりません。しかし、一個人から財産を受け取るときには、親や祖父母などの親族に関係なく贈与税を納めなければなりません。

贈与税の税率は、受け取る金額によって異なります。受け取る金額が4,610万円を超える場合、税率は55%です。一方、受け取る資金が310万円以下の場合、税率は10%になっています。
リノベーションの目的で親から贈与してもらう場合も、贈与税が発生します。

(参照:国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

贈与税をゼロにする3つの制度

親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる? 親からのリノベーションの資金援助は税金がかかる?

ここでは、リノベーションの資金を親からもらった場合に適用できる制度を3つ紹介します。税金で損をしないためにも、3つの制度を覚えておきましょう。

暦年課税制度
贈与税では、基本的に暦年課税という課税方式を採用しています。暦年課税とは、1年間に受けた贈与に関して課税する制度です。
この制度には、110万円の基礎控除があります。つまり、年間110万円までは、贈与を受けた場合でも贈与税が発生しません。また、110万円を超えた金額については、超えた金額に対して贈与税を支払います。
注意点は、節税目的の贈与は認められないことです。暦年課税には基礎控除があるので、毎年110万円を数年に渡って贈与すれば、税金が発生しないと考える人もいるでしょう。しかし、初めから110万円以上の資金提供を約束している場合には贈与税が発生します。

相続時精算課税制度
相続時精算課税制度とは、親が子どもに生前贈与をする制度のことです。基本的に60歳以上の親から、20歳以上の子どもが資金援助を受けるときに利用できます。
通常、親が亡くなったときには、子どもが財産を相続します。しかし、相続時精算課税制度を利用すると、生前でも財産の相続が可能です。相続時精算課税制度を利用すると、2,500万円までは非課税となるので覚えておきましょう。
ただし、この制度には注意点があります。ひとつは、非課税の特例を受けるため、贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日までの間に確定申告をしなければなりません。もうひとつは、贈与者が亡くなったときには、リノベーションで贈与した資金を相続税として清算する必要があります。

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
リノベーションなど、住宅の取得や改築などにかかわる資金の贈与を受ける場合に利用できる制度です。以下の条件にあてはまる場合には、この制度を利用できます。

・贈与を受ける人が20歳以上
・築年数が20年以内の住宅
・リフォーム工事の費用が100万円以上
・受け取る人が贈与者の子や孫である
・贈与を受けた年の所得金額が2,000万円以下
・贈与を受ける本人が住んでいる住宅のリノベーションである
・リノベーション後の家屋の床面積が50~240平方メートルである

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置を利用する場合の非課税限度額は、以下のとおりです。

非課税限度額は、住宅の設備によって異なります。省エネ性や耐震性、バリアフリー化のリノベーションに関しては、限度額が広がるので覚えておきましょう。

(参照:相続時精算課税制度の3つのデメリットと注意点|節税効果はない国税庁 No.4103 相続時精算課税の選択暦年課税制度とは何か?生前に財産を贈与するなら知っておくべき知識国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税「リフォームの贈与税」親族から援助してもらう場合を簡単に解説!

まとめ

リノベーション工事に関して親からの資金援助を受けた場合には、税金が発生します。ただし、3つの制度を利用することで、税金を抑えることが可能です。
注意点として、相続時精算課税制度や住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置については手続きが必要となるため、忘れないようにすることが挙げられます。

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