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2020.03.22

フラット35ってどんな住宅ローン?基礎から学ぶフラット35

フラット35ってどんな住宅ローン?基礎から学ぶフラット35

住宅ローンを検討する際、一度は耳にするであろう「フラット35」。名前は聞くけれど、どのようなものか分からないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、フラット35のしくみや利用条件、どのような人にオススメなのか解説していきます。この記事を通して、フラット35を基礎から学んでいきましょう。

 

フラット35のしくみ

フラット35ってどんな住宅ローン?基礎から学ぶフラット35

まずは、フラット35というのがどのようなしくみで成り立っているのか見ていきましょう。

 
フラット35の成り立ち

フラット35は、住宅金融支援機構が各金融機関と提携して販売する住宅ローン商品です。住宅金融支援機構が直接顧客に販売するものではありません。そのため、金融機関ごとにフラット35の商品を販売しているのです。
 
かつては、住宅金融支援機構の前身である住宅金融公庫が、「公庫融資」という公的な住宅ローンを展開していました。しかし、公庫融資は郵便貯金を原資としていたため、小泉政権時代の郵政民営化に伴う構造改革の一環として見直されます。
 
その結果、民間ローンを圧迫しない形の新しい住宅ローンとして、フラット35が誕生しました。

 
証券化とフラット35

フラット35のしくみとして最も特徴的なのが、資金調達の方法です。金融機関が顧客と契約、その債権を住宅金融支援機構が買い取ります。住宅金融支援機構は、この債権を証券化することで資金を調達するというしくみ。簡単に言えば、その証券を買って運用する投資家によって成り立っている住宅ローンなのです。

(参考:フラット35「【フラット35】のしくみについて」

このようなしくみを取り入れることで、かつての公庫融資のような全期間固定金利の住宅ローンを実現しています。

全期間固定金利住宅ローンって?

フラット35ってどんな住宅ローン?基礎から学ぶフラット35

続いては、フラット35という商品の概要を見ていきましょう。フラット35は、「長期間かつ全期間固定金利の住宅ローン」であるのが特徴です。
 
住宅ローンの金利タイプは大きく分けて、「固定金利型」「変動金利型」「固定金利選択型」の3つがあります。それぞれを一言で説明すると、次の通り。
 
● 固定金利型:借入期間中の金利が変わらないタイプ
● 変動金利型:市中金利の動向によって、金利が変動するタイプ
● 固定金利選択型:特約期間中は固定金利で、特約期間終了後に固定か変動か選択するタイプ 
 
「全期間固定金利」というのは、借り入れ当初から完済時まで一貫して金利が変わらない住宅ローンのことです。フラット35の場合、最大35年という長期で全期間固定金利の住宅ローンを借り入れることができます。
 
長期間にわたる全期間固定金利型の住宅ローンは、貸し出す側のリスクが大きいため、一般の金融機関は商品化したがりません。仮に長期間貸し出している間に金利が上昇すれば、他の短期ローンの貸し出しによって得られたであろう、利息収入獲得のチャンスを逃してしまう可能性があるからです。
 
そこで、住宅金融支援機構が民間金融機関を支援する形を取り、低金利で長期間の全期間固定金利型ローンであるフラット35を提供している、というわけなのです。

フラット35の利用条件

フラット35のしくみや特徴が分かったところで、実際に借り入れる場合の利用条件を確認していきましょう。フラット35の利用条件で特徴的なのは、次に挙げるポイントです。

● 年収に対する返済負担率が重視される。
   そのため、最低年収や職業といった個人の経済状況に関する制限がない。
● 取得する住宅に関する条件が厳しい。
   具体的には、住宅金融支援機構の定める技術基準を満たした住宅でないと融資してもらえない。
   また、一戸建ては70m2以上、マンションは30m2以上の床面積が必要。
● 保証人が不要。

 通常の民間ローンは収入要件が厳しく、安定した収入を得られる職業でないと借り入れが難しいもの。それに対してフラット35は、多くの人に融資を受けられるチャンスがあると言えるでしょう。

(参考:フラット35「【フラット35】ご利用条件」)


 

フラット35はこんな人がオススメ!

フラット35ってどんな住宅ローン?基礎から学ぶフラット35

ここまでフラット35の基本情報を見てきましたが、どのような人にオススメの住宅ローンなのでしょうか。フラット35をオススメしたい人の例を、具体的に挙げていきましょう。

1.経済情報などに疎く、金利変動のことを考えたくない人
2.収入はあるものの、自営業やフリーランスなど会社員以外の職業の人
3.転職したばかりで、現職の勤続年数が少ない人
4.購入金額1割分の頭金を用意できる人

1は、全期間固定金利が大きなメリットになるのでオススメ。2・3の場合は、収入要件や職業要件の厳しい民間ローンでは融資が受けられない可能性があるため、フラット35を検討すると良いでしょう。

 問題は4です。フラット35は、住宅の取得金額に対する借入金額の割合(融資率)が9割超の場合、9割未満の場合に比べて金利が高くなります。また、融資に関する審査も厳しくなるため、購入金額の1割分にあたる頭金は準備した方が良いのです。

 (参考:フラット35「融資率とは」

まとめ

今回は、フラット35について基礎から学んできましたがいかがでしたか。

 
比較的融資が受けやすく、長期間の固定金利で安定性も優れているため、初心者でも借りやすい住宅ローンと言えます。しかし、借入金額が大きくなるので慎重に判断しなければなりません。この記事の内容を参考に、フラット35への理解をさらに深めていきましょう。

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