リノベのハウツー
2020.02.08
ローンの審査で超重要!「CIC」が担っている役割とは?
家を建てたり、リフォームをしたり、車を買ったりと、大きな買い物の付き物といえばローンです。そんなローンに立ちはだかるのが審査の壁。これをクリアしないことには色々と練った計画も台無しになってしまいがちです。
ローンの審査は利用者の年齢や勤続年数、年収といった様々な要素が加味されるのですが「CIC(指定信用情報機関)」が持っている情報もそのひとつです。ここではCICが持っている情報の内容や影響力の大きさ、ローンが不可になってしまうケースについてお話します。またCICの履歴の取り寄せ方についても説明します。
目次
CICは信用情報機関のひとつ
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CICとは個人の信用情報を持っている機関のひとつです。信用情報とはクレジットやローンの契約や申し込み状況などのこと。CICでは加盟している企業から信用情報を集め、他の加盟企業に公開しているのです。
たとえば急にお金が必要になり、消費者金融からお金を借りることになったとしましょう。申し込みを受けた会社はCICに問い合わせて、お金を貸しても大丈夫かどうか?他の会社からの借入状況や今までの返済状況などをチェックするのです。
CICに加盟している企業とは?
日本にはCICだけでなく、「JICC」「全銀協(KSC)」という大手の信用情報機関があり、いずれもローンの審査に影響力を持っています。
これらは、それぞれ加盟している会社が異なるのですが「CIC」に加盟しているのは消費者金融、信販会社、クレジット会社、保証会社、リース会社、保険会社、携帯電話会社です。
一方で「JICC」に加盟しているのは消費者金融、クレジット会社、信販会社、保証会社、リース会社、銀行、「全銀協」には銀行、信託銀行、信用金庫、農業協同組合、信用組合が加盟し、それぞれが信用情報を融通しあっているのです。
CICなどの信用情報はどの程度重視されるのか?
CICなどが持つ信用情報はローンの可否にどの程度の影響を持っているのでしょうか?
国土交通省がまとめた「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、住宅ローンを審査する際に「カードローン等の他の債務の状況や返済履歴」を考慮にすると回答した金融機関は63.1%、つまりCICなどの信用情報は6割以上の金融機関で参考にされているということです。
ちなみに住宅ローンの可否で、多くの金融機関が参考にしている要素は上から順に「健康状態」「借入時年齢」「完済時年齢」「担保評価」「勤続年数」「年収」「連帯保証」という具合。これらは実に90%以上が考慮すると回答しています。
※引用:平成30年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書(国土交通省住宅局)
CICの情報でローンがNGになりがちなケース
もし住宅ローンがNGになったとしても、その理由を教えてもらえることはないでしょう。
以下の話は伝聞・推測が主になるのですが、CICにどのような情報が残っているとNGになりがちか?の参考にしてください。
「延滞」
「クレジットカードの引き落とし日に銀行口座にお金が入っていなかった!」これはCICには延滞として記録されます。これがあると住宅ローンの審査で大きなハンデとなります。
注意したいのは「携帯電話料金の延滞」。CICには携帯各社が加盟していますから、信用情報のキズとして記録されます。
「異動」「金融事故」
サラ金やクレジットカードの支払いで61日以上の延滞があると、CICでは「異動」として記録されます。
金融事故とも呼ばれる異動はCICにおける最大のキズ、俗にいう「ブラックリスト」入りしているということです。これがあるとローンに通ることはまずないでしょう。
他のローンやクレジットの利用状況
消費者金融の利用や車のローンなど様々な借金の履歴もCICに記録されています。他のローンと合わせて住宅ローンが返済できるか?は金融機関の判断次第です。
いつになればCICの記録は消えるのか?
延滞や異動、ローンの契約・借入・返済といった情報は、5年間CICに記録されます。最大のキズである異動も5年経てば削除されますから、住宅ローンを組むのはそれまで待たなければならないということです。
また住宅ローン審査を受ける前に、他のローンやクレジットは完済してしまうことをおすすめします。
CICに記録されている情報を知る方法
「クレジットカードを止められたことがあるれど、いつのことだったかな?」とか「自分のCIC履歴は大丈夫かな?」とか住宅ローンの審査の前に、気になっている方もいるかもしれません。
そんな場合はパソコンやスマホ、郵送といった方法でCICに問い合わせることができます。また全国7カ所に設けられている窓口ならば15分程度でCICが持つ情報の開示を受けることができます。
まとめ
クレジットカードや消費者金融の利用状況は、住宅ローンの審査で多くの金融機関が参考にしており、延滞や異動が記録されていると非常に不利な状況になってしまいます。これらの情報を持つ機関のひとつが「CIC」です。携帯電話の料金の滞納などで、キズになりローンが組めないということも起こりうるので注意が必要でしょう。
これらのキズが消える目安は5年間です。(参考:ブラックリストが消えるまでの期間(ブラックリストの信用回復期間))
もしも、ローンを組む前にご自身の信用情報を知りたいならば、CICに開示請求ができることを覚えておくとよいでしょう。