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2020.01.06

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

古代ギリシャの建築様式の一つ、「イオニア式」。有名な神殿に使われたことで知られています。あなたの知っている神殿はイオニア式?もしかしたら別の様式かも?ここで写真を見ながら、確かめてみましょう。

今回は、イオニア式とはどのような様式なのか、そしてイオニア式の代表的な神殿についてご紹介。きっとあなたの知的好奇心をくすぐるでしょう。

イオニア式の特徴とは?ドーリス式やコリント式との違い

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

イオニア式は、古代ギリシャの建築様式(オーダー)の一つで柱や柱頭の形状が特徴的。

紀元前6世紀の中ごろから始まったとされ、古代ギリシャ建築の中期のものと言われています。とはいえ発祥の地であるイオニア地方は、ギリシャ本土ではなくエーゲ海を挟んだ対岸に位置しています。今で言うトルコ南西部です。

ちなみにイオニア地方は、「ピタゴラスの定理」で有名なピタゴラス出生の地でもあります。

イオニア式の特徴は、細い柱と柱頭にある渦巻き模様の装飾。その形状は「女性的」や「優雅」と言われています。

イオニア式は、ドーリス式とコリント式の間に成立したものです。

ドーリス式は台座を持たず、上に行くにしたがって細くなっていく簡素な柱が特徴。「荘重」「力強い」とも表現されます。コリント式はイオニア式の発展形とも言える形状で、柱頭の装飾は植物を模したさらに複雑な形状となりました。「繊細」「華麗」とも言われているこの様式は、ローマ時代まで続きます。

「荘重」なドーリス式、「女性的」なイオニア式、「華麗」なコリント式。古代ギリシャの建築様式は、この3つに大別されます。

イオニア式とは何かご説明したところで、次はイオニア式の神殿をご紹介します。あなたの知っている神殿も、イオニア式かもしれません。

イオニア式の建築その1|アルテミス神殿

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

アルテミス神殿は、トルコの西部にある神殿。現在では荒廃してしまい、基礎石が並んでいる土地に復元された柱が1本立っているにとどまります。

アルテミス神殿は紀元前700年頃に建設されました。非常に大きな神殿としてそびえ、アテネのパルテノン神殿の倍近い建築物だったといいます。その柱の数は127本。復元されたものと同様の柱が100本以上並んだ巨大な姿は、紀元前の旅行家フィロンに世界七不思議のひとつと数えられるほどの驚きを与えました。

アルテミスとは、ギリシャ神話に登場する女神。狩猟と月の女神と言われています。その名を冠したアルテミス神殿は、アルテミス信仰のメッカでした。

そんなアルテミス神殿も、「有名になりたい」というひとりの羊飼いが放った火によって灰となってしまいます。その後再建されたものの、再三にわたる破壊とキリスト教の広まりも合わさって、現在の姿となりました。

【アクセス】
イスタンブールからイズミールまで飛行機で1時間。セルチュク村までバスで1時間。セルチュク村の近郊にあり、タクシーで約5分です。

イオニア式の建築その2|パルテノン神殿

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

パルテノン神殿はギリシャの首都アテネのアクロポリスにある神殿。1987年には世界遺産に登録された、古代ギリシャで最も重要と言われる神殿です。

紀元前438年にペルシア戦争の勝利を記念して完成したと言われています。しかしその後1687年にヴェネツィア軍の砲撃で崩壊。現在見られるパルテノン神殿は1834年に修復されたものです。

パルテノン神殿にある柱は計46本。外側に見られる柱はドーリス式ですが、内部にはイオニア式が取り入れられています。パルテノン神殿の特徴の一つが、エンタシスという技法。エンタシスは柱の中央にふくらみを持たせる技法で、視覚的な安定感を持たせる効果があるとされています。

パルテノンという名前は、処女宮という意味のパルテノスに由来すると言われています。祀られているのは処女神である女神アテナです。

【アクセス】
アテネ空港からアテネ市内シンタグマまでバスで1時間、パルテノン神殿まで徒歩30分

イオニア式の建築その3|エレクティオン神殿

古代ギリシャの建築様式、イオニア式を楽しむ

エレクティオン神殿は、アクロポリス北側でパルテノン神殿と向かい合って建っています。イオニア式建築の代表でもあるとともに、カリアティードという乙女の姿をかたどった柱が有名な神殿です。

紀元前407年に完成したと言われており、構造の複雑さと立地が傾斜であることから修復が繰り返されています。

乙女の柱、カリアティードは南側の玄関にあり、外観からもその姿がよく窺えます。その数は6本ですが、現在のカリアティードは全てレプリカ。オリジナルのうち5本は新アクロポリス博物館、1本は大英博物館にあります。この英国にある1体は、エルギン伯爵が1803年に切り取って持ち去ったもの。

エレクティオン神殿にはアテナ、ポセイドン、ゼウスが祀られているとされています。神話によると、エレクティオンは女神アテナと海神ポセイドンがポリスの守護神の座をかけて争った場所。ポセイドンが矛を刺したとされる場所の天井には、聖なる場所に光がさすようにと穴が開けられています。

まとめ

古代ギリシャの建築様式、イオニア式で特徴的な柱について知っていただけたと思います。また、イオニア式が取り入れられた代表的な神殿を3つご紹介しました。それぞれが長い歴史の中で意味を持ち、現在は観光の名所となっています。

建築様式を通して、歴史に思いをはせるのも良いかもしれませんね。
 

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