リノベーションのアイテム
2018.10.31
収納は作りつけ派?家具派?~予算と可変性から考える収納~
収納は衣類や、物をしまう為に必要なものであるが、住宅建築に合わせて収納をつくりつけで備え付ける事もできるし、住み始めてから家具屋さんで購入し自分で設置する事も可能です。でも、最初から設置した方がよいのか、後から設置した方がよいのか判断に迷うところかと思います。
この記事では、そんな迷いもすっきり解決できるように、ポイントを紹介していきます。
作りつけ収納のメリット/デメリット
作りつけ収納は、その名の通り住宅建築の中で家具自体を固定してしまったり、家具調に作ってしまう事を指しています。住宅建築の中で作りこんでしまうとは、中々イメージが付きにくいものですが、ここではメリットやデメリットを紹介していきたいと思います。
●メリット
・ぴったりと納まる
天井の高さや壁の幅に合わせて、家具をつくる事ができます。これは、家具をある程度思い通りの寸法にする事ができるという事です。
部屋の広さよりも収納量を多くしたい、壁一面を収納にしたい等、個々人で様々な要望がある事でしょう。それに限りなく対応できるのは、つくりつけ家具のメリットです。
●デメリット
・動かす事はできない
がっちりと固定をされている為、動かす事は不可能だとの認識がよいでしょう。家具の配置を変えて、間取り替えなんて事を想像している方もいらっしゃるかと思いますが、作りつけ家具でほとんど家を構成してしまえば、間取り変更はできないと思った方がよいでしょう。
置き家具のメリット/デメリット
●メリット
・引っ越しや建て替えでも再び利用可能
置き家具の場合は、簡易的な固定等しかしない筈ですので、今使っている家具をそのまま引越し先や建て替え後の時にも再び利用可能です。高価な置き家具だったり、愛着のあるものでしたら、このメリットは大きいと思います。
●デメリット
・隙間ができてしまう
置き家具の最大のデメリットは、天井や壁にどうしても隙間ができてしまう事です。作りつけ家具の場合は、天井や壁の形状に合わせて家具の形状を変更したり、家具に合わせて天井や壁の形状を変える事ができます。置き家具によって、使えないスペースを作ってしまうという点ではデメリットになります。
予算
作りつけ家具と置き家具の価格をキャビネットを例に比較してみます。価格面で言えば、置き家具が安いという意味では軍配があがります。
●作りつけ家具の相場
作りつけ家具の相場は実際には住宅建会社に見積もりをとる形になりますが、一般的にはカタログ等に載っている金額をを目安とする事ができます。そのカタログ掲載価格に、取りつけ費と経費を足したものが、家具単体の上乗せ金額になります。
例)
ウッドワン社:キャビネット(W2,500×H800程) 定価:\248,800+取付費+経費
●置き家具の相場
置き家具の場合は、近場にある家具屋さんや通信販売等で購入することができます。一般的には、工事業者等が取り付けする事も必要ないので、表示されているものが、必要な金額と言えるでしょう。
例)
楽天市場:キャビネット(W1,200×H800程 2体) 販売価格:\100,000
可変性
●可変性なら置き家具に軍配
可変性という意味では、置き家具に軍配があがる事はいうまでもありません。作りつけ家具の場合、建物の壁等にがっちりと固定を施してしまうので、取り外しをする事は不可能と言えるでしょう。また、家具によっては壁等の一部を家具の側面等として利用する事も考えられます。家具単体として成立しないものもあるからです。
それに比べて、置き家具の場合はもともとが独立して生産されているので、独立した状態でも維持できる事や、細かい家具を組み合わせている形状もよく見られます。ですので、他のものを置きたくなったので、一つを移動させようなんて事も対応できるものもあります、可変性つまりはフレキシブルに動かせる事は置き家具の最大の特徴です。
まとめ
●ずっと住むつもりの住宅なら作りつけ家具中心でも
ずっと住むつもりの住宅なら、作りつけの家具できっちり作りこんでしまうのも良いでしょう。置き家具の場合は、どうしても後から置かれたような仕上がりになりがちですが、つくり付けなら家にマッチした空間を作りだせます。
●アンティークなデザインなどを好むなら、置き家具しかない
アンティークなデザインの作りつけ収納等は存在しないのが現状です。アンティークな家具を好まれるのなら、置き家具しか選べないのが現状でしょう。
●家具で模様替え等を考えたいなら、置き家具の方が
家具を定期的に入れ替えたいという趣向をお持ちであるのであれば、可変性を合わせもつ置き家具の方がベターでしょう。