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2020.05.03

住宅ローンの変動金利、今後の推移を過去から考える

住宅ローンの変動金利、今後の推移を過去から考える

住宅ローンの金利には変動と固定、固定期間選択の3種類があります。

現在、人気となっているのは変動金利。選ぶ人が年々増加しており、住宅ローンを利用した人の60%以上が選んでいるのです。

(参考:住宅金融支援機構 2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 )

変動金利を選ぶメリットは金利が安いことなのですが、今後もこのままとは限らないデメリットもあります。気になるのが住宅ローンの変動金利の今後。金利は安いままなのか?過去の推移を参考にしながら、微力ながら考えていきたいと思います。
 

金利の安さが変動金利型住宅ローンを選ぶメリット

変動金利の魅力は金利の低さです。たとえば三井住友銀行の場合なら、2.475%/年(令和2年3月)ですから、10年固定金利の3.15%と比較すると0.675%も違う。

1,000万円を借入れたとするならば、6万7,500円/年も返済額が違うのですから、多くの人が変動金利を選ぶのもわかります。借入れした元本が減っていきますから、実際はここまで大きな差は付かないのですが。
 

金利上昇の可能性が変動金利型のデメリット

一方で、気になるのが変動金利のデメリット。一般に金利は5年ごとに見直されますから、ずっと今の水準とは限りません。金利が上昇するかもしれないという不安は大きいもの。上昇の上限を25%と定めたルールはありますが、今後の計画が狂ってしまうのは避けたいものです。

ならば今後、変動金利はどのように推移していくのか?変動金利を選ぶのが本当に有利なのかを、過去の変動金利の推移から考えてみましょう。
 

景気が良いと住宅ローンの金利推移も高め変動する傾向あり

住宅ローンの変動金利、今後の推移を過去から考える

※ 主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央値)を掲載。なお、変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータを掲載。
※ このグラフは過去の住宅ローン金利の推移を示したものであり、将来の金利動向を約束あるいは予測するものではありません。

(参考: 住宅金融支援機構 民間金融機関の住宅ローン金利推移


住宅ローンの変動金利の推移を表しているのが、上のグラフのオレンジの線です。金利が高かったのは平成3年「バブル景気」の終わりごろで8.5%/年という、今では考えられない高水準でした。つまり「好景気=住宅ローンの高金利」と考えることができるでしょう。

住宅ローンの金利が高水準になったきっかけは、平成2年に旧大蔵省が出した「土地関連融資の抑制について」という通達でした。不動産向け融資を抑制するよう銀行などを指導、上昇する一方の不動産価格に歯止めをかけようとしたのです。

日本銀行も各銀行へ貸出す金利を6%にまで上昇させましたから、銀行なども住宅ローンの金利を上げざるを得なくなり、8.5%/年という高金利になったのです。
 

住宅ローンの変動金利は「短プラ」で決まる

住宅ローンなど不動産向けのローンが高金利になった結果、土地バブルは崩壊。それ以降、日本は長い景気低迷期に入るのですが、その間、住宅ローンの金利の推移は、景気と連動するように低いことが上のグラフからもわかります。

景気が悪いのは企業や個人がお金を使わないからです。借金してでもお金を使ってもらうために、日本銀行が金融機関に貸し出す「政策金利」を下げると、連動して以下の動きが発生します。

・金融機関同士がお金を融通し合う「市中金利」が下がる。
・銀行が(一部の優良)企業に融資する「短期プライムレート」が下がる。


下のグラフは短期プライムレート(短プラ)の推移を表したものですが、住宅ローンの変動金利の推移とほぼ同じものになっていることがわかるはずです。

住宅ローンの変動金利、今後の推移を過去から考える

(参考:FP(エフピー)資料館 短期プライムレートの推移 )

 

住宅ローンの変動金利に小さな上昇が起こっている理由

住宅ローンの変動金利や短プラの推移を見ていると、平成18年(06年)ころに少し上昇し、20年(08年)の3月ころに小さなピークとなっていることがわかります。

平成18年に何が起こっていたかというとITバブル、堀江貴文氏がライブドアで大暴れした後に逮捕されたのがこの年でした。そして平成19年にはアメリカのサブプライム問題が発覚、「リーマンショック」が起こり金融危機となり全世界へと波及したのが平成20年でした。

ITバブル=好景気=住宅ローンの高金利となっている。今後も同様の好景気となれば、住宅ローンの変動金利も上昇することが予想されます。とはいえ、平成20年の小さなピークの金利は現在の2.475%/年より0.5%も高くありませんから、バブル崩壊に至った8.5%とは比べようもないくらい低いのですが。

 

金利上昇しても小幅で推移?

そして、リーマンショックの対策として下げられた短プラ、そして住宅ローンの変動金利は10年以上低いままで推移しています。今後、変動金利がどう推移するのかについては、正直何ともいえないのですが、景気が上昇しない限り上がることはないということは間違いないでしょう。

上昇するであろう幅については、ITバブルで0.5%弱。当時、小学生がライブドア株を2階建てで買うといったことが話題になっていたのですが、今から考えるとかなり異常な事態です。そんなレベルの好景気がやってきたとしても、0.5%弱程度の上昇が起きるか起きないか。0.5%も上がると返済額の違いは大きいのですが、固定金利と比較するとそれほどでもないといえるかもしれません。
 

まとめ

住宅ローンの変動金利の推移を予測することは、景気の変動を予測することと同じ。誰もわからないのです。しかし多くの人が変動金利を選んでおり、今も増加傾向にあるということは、今後の景気の見通しは明るくないと多くの人が考えているということでしょう。

そして変動金利が上昇するといっても0.5%程度。ITバブル程度の好景気が訪れるとしても、それほど大きな上昇は考えにくいのではないでしょうか。
 

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