リノベのハウツー
2020.01.09
元利均等返済とは?〜住宅ローンの返済方法について学ぼう
住宅ローンを検討する際、金利がどれくらいかは気になるポイントで、固定金利か変動金利か、ということは多くの方が意識しています。
それではローンの返済方法についてはどうでしょうか。
住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。
そこで今回は、住宅ローンの返済方法の種類について解説していきます。
住宅ローンの返済方法には種類があります!
冒頭でもお話しした通り、住宅ローンの返済方法には2つの種類があります。
それが「元利均等返済」と「元金均等返済」です。
文字で見るとたった1文字の違いですが、この2つは月々の返済額から総返済額に至るまで違ってくるため、ご自身の状況に応じてしっかり検討する必要があります。
それぞれの細かい説明や特徴については、つぎの項でご紹介していきますが、その違いを簡単にご紹介しておきましょう。
元利均等返済
住宅ローンを完済するまでの全期間、毎月の返済額が一定になる返済方法。
元金均等返済
毎月の返済額のうち、元金分が完済までの全期間一定になる返済方法。
つまり、返済額のどの部分を一定額とするかの違いがあります。
一般的には、毎月の返済額が一定になる元利均等返済が選ばれやすい傾向にありますが、実は元金均等返済を選ぶメリットもあります。
元利均等返済とは?
それでは、ここからは元利均等返済・元金均等返済について詳しく見ていくことにしましょう。
まずは、住宅ローンにおいて一般的な元利均等返済がどのようなものか解説していきます。
返済額が一定で計画が立てやすい元利均等返済
先ほども触れた通り、元利均等返済は毎回の返済額が一定になる返済方法です。そのため、返済計画を立てやすいのがメリットでしょう。
前提として毎月の返済額は、借入額の返済に充てられる「元金」部分と、それにかかる「利息」部分に分かれます。返済額と言っても、全額が借入金の返済に充てられているわけではありません。
元利均等返済の場合、「元金+利息の合計額(=毎月の返済額)が一定」と言い換えることができます。これを図に示すとつぎのようになります。
この図を見ていただくと、当初は毎月の返済額に対して利息部分の占める割合が大きく、元金部分は小さいことがわかります。利息は未返済額に対してかかるので、未返済額が大きい最初のうちは、当然利息額が大きくなりますよね。
たとえば、図中で返済期間初期の(A)と返済期間後期の(B)を比較すると、毎月の返済額自体は一緒ですが、(B)の方が元金部分の占める割合が大きくなっています。返済期間を通して毎月の返済額は変わらないですが、その内訳は変化しているということです。
元利均等返済のデメリット
こうして考えると、当初は元金部分の返済額が少ないため、借入金の返済が遅くなるということがわかります。
よって、同じ返済期間でローンを組む場合、元金均等返済よりも総返済額が大きくなるというデメリットがあります。
元金均等返済とは?
つづいて、元金均等返済について説明していきます。冒頭で、元金均等返済とは「元金分が完済までの全期間一定になる返済方法」とご紹介しました。
こちらの返済方法を図で示すと、つぎのようになります。
返済期間が進むにつれて返済額が小さくなっていることがわかります。
図中にある返済期間初期の(A)と返済期間後期の(B)で比べると、元金部分の返済額は一緒ですが、利息部分は(B)の方が小さくなっています。
先ほどもお話しした通り、利息は未返済額に対してかかるものなので、返済額が小さくなれば利息部分も小さくなっていきます。元金均等返済の場合、利息部分が小さくなる分、返済期間が経つほど毎月の返済額が小さくなるというわけなのです。
元金均等返済のメリット・デメリット
一見わかりづらい元金均等返済ですが、こうして見るとメリット・デメリットが明らかになります。
・メリット
返済期間が経つにつれ、毎月の返済額が小さくなる。
元金部分の返済が早く済むので、返済期間が同じであれば元利均等返済より総返済額が小さい。
・デメリット
返済期間初期は、元利均等返済に比べて毎月の返済額が大きい。
毎月の返済額が一定でないため、計画が立てにくい。
元利均等返済の返済額が一定という性質に目がいきがちですが、実は元金均等返済には、総返済額が小さくなるという大きなメリットがあります。
まとめ
今回は、住宅ローンの返済方法「元利均等返済」「元金均等返済」について、両者を比較しながら詳しく解説してきました。
一般的だからというだけで元利均等返済を選ぶのではなく、将来的な収入見通しやライフスタイルなどを総合的に判断して、両者どちらがよいか考える必要があると言えます。
この記事を参考に、住宅ローンの金利だけでなく、返済方法についてもよく検討してみてはいかがでしょうか。