リノベのハウツー
2020.11.12
「平衡含水率(へいこうがんすいりつ)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集
誰でもわかるリノベ用語集376
■平衡含水率(へいこうがんすいりつ)
「平衡含水率」とは「へいこうがんすいりつ」と読みます。「平衡含水率」とは、一定の温度や湿度の空気中において、材質の水分量が雰囲気中に平衡に達したときにおける含水率のことです。
リフォームやリノベーションで使用する木材には、水分が含まれています。木材の水分は、細胞壁内にある結合水と細胞内腔のある自由水に分かれているのです。結合水とは分子が自由に動き回ることが難しい水で、自由水とは分子が自由に動き回れる水のことを意味しています。
伐採した木を乾燥させると、自由水が蒸発します。その後結合水の蒸発が起こり、繊維緩和点という状態になるのです。さらに結合水が減り続けると木材の性質が変化を起こし、収縮をした状態になります。電気抵抗が増えるので、電気を通しにくい性質になるでしょう。
自由水の蒸発によって乾燥した木材を長時間放置すると、最終的に一定の水が残ります。この水が木材に含まれている含水率を計測するのが、平衡含水率です。日本における平均含水率は野外で15%、屋内では12%ほどといわれています。また最近ではエアコンを季節に関わらず使用しているので、平衡含水率が下降している状態にあるのです。
日本列島は南北と東西に伸びているので、地域によっては温度や湿度が異なります。そのため、地域によって平衡含水率が高い地域と低い地域があるのです。また近年では高電圧や高気密のリノベーションを施している家庭が増えており、以前に比べると平衡含水率が下がっている可能性があります。
(参考:平均含水率 https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-8)