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2020.11.11

珪藻土はひび割れが起こりやすい?原因と対策まとめ

珪藻土はひび割れが起こりやすい?原因と対策まとめ


調湿機能がある自然素材として壁の塗装に多く用いられる素材が珪藻土です。多くのメリットを持つ珪藻土ですが、天然素材ゆえにひび割れしやすいという弱点もあります。ただし、珪藻土の壁がひび割れてしまうのにも原因があるため、事前に予防したり簡単に補修したりする方法はあるのです。

そこで今回は、珪藻土のひび割れの原因や対策についてご紹介していきます。自宅に珪藻土の壁を取り入れたいという人は必見です。
 

そもそも珪藻土ってどんな素材?

珪藻土はひび割れが起こりやすい?原因と対策まとめ


ひび割れの原因を見ていく前に、まずは珪藻土がどのような特徴を持つ素材なのかを確認していきましょう。珪藻土は「ケイソウ」と呼ばれる植物プラクトンの一種が由来となっています。ケイソウが死んだ後に残った殻が水底に蓄積していき、長い年月をかけて化石化。この化石を原料として加工されたものが珪藻土というわけなのです。つまり、珪藻土は人にも優しい天然素材ということになります。

そんな珪藻土は、壁材の他にもバスマットやコースターの材料としても広く使われていますよね。これほどまでに広く用いられるのは、次のようなメリットがあるからなのです。


珪藻土のメリット
・調湿作用がある
・脱臭、消臭作用がある
・耐火性や断熱性に優れている

数あるメリットの中でも広く知られているのが、1つ目の調湿作用。ジメジメした時には湿気を吸収し、反対に乾燥している時には湿気を吐き出すので、空間の湿度を一定に保ってくれるのです。脱臭・消臭作用や耐火性・断熱性といった優れた性質を兼ね備えていることから、日本では古くより壁材として用いられてきました。


珪藻土のデメリット
壁材として優れた性質を持つ珪藻土ですが、次のようなデメリットもあります。
・ボロボロと粉が落ちやすい
・表面にヒビが入りやすい
・吸水しやすいため、水を吸収した部分がシミになりやすい

壁紙クロスと異なり天然素材ですので、環境による影響を大きく受けます。夏は高温多湿になる日本は、珪藻土のメリットが存分に発揮される環境であると同時に、ヒビやシミなどの問題が起こりやすいとも言えるのです。
 

ひび割れの二大要因は水分不足と下地のズレ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ひび割れが起こりやすいというデメリットのある珪藻土壁。ひび割れの原因は大きく分けて水分不足、下地のズレの2つと言われています。


ひび割れの要因1:施工時の水分不足
1つ目の要因は、珪藻土壁施工時の水分不足。珪藻土は化石を原料にしており、もともとは粉状の素材です。壁に塗りつけるためには水分を加えて泥状にする必要がありますが、この時水分が不足していると塗っている途中に、どんどん表面が乾燥していってしまいます。このまま放置すると、やがて表面にひび割れが生じてしまうのです。

左官職人が施工する場合にはそれほど問題にならないのですが、DIYで塗った場合に起きやすい問題と言えるでしょう。水分を混ぜすぎるとドロドロと垂れてしまうため、指定の水分量をしっかり守って混ぜることが大切です。


ひび割れの要因2:下地のズレ
珪藻土がひび割れる大きな要因として考えられるのが、2つ目の要因である下地のズレです。珪藻土壁は石膏ボードなどの下地に塗りつけていきます。塗りつける下地となる石膏ボードがしっかり固定されていなかったり、あるいは地震などによって動いたりすると、表面の珪藻土と下地の間にズレが生じてひび割れてしまうのです。

また、下地に無垢材を使用している場合、無垢材が収縮することによってズレが生じる場合もあります。いずれも建物の構造に大きな影響を与えることはありませんが、下地がちゃんと固定されているかどうかは珪藻土壁施工前に確認しておくといいでしょう。
 

軽いひび割れは簡単に補修できる!

小さなひび割れができやすい珪藻土ですが、軽いひび割れであれば簡単に補修することもできます。続いては、DIYで珪藻土壁を補修する方法を2つご紹介しましょう。


霧吹きで水を吹きかけて補修する方法
1つ目にご紹介する方法は、水分を補うことによって補修するというやり方です。まず、ひび割れた部分に霧吹きで水を吹きかけます。少し放置すると周囲の珪藻土壁が水分を含んで柔らかくなりますので、柔らかいスポンジやハケなどを使ってひび割れ部分をなぞってください。こうすることで柔らかくなった珪藻土が自然にひび割れに浸透していき、自然な形で補修することが可能です。


水で溶いた珪藻土をハケなどで塗りつける方法
2つ目の方法が、水で溶いた珪藻土を使って補修するというやり方。水で溶いてドロドロにした珪藻土を、ハケなどを使ってひび割れ部分に塗っていくだけです。乾燥するまで放置すれば、簡単にひび割れを埋めることができます。ただし、元の珪藻土壁と模様が不連続になりやすいため、模様が目立ちにくい角のひび割れ補修などに向いている方法です。

ご紹介した2つの方法は、あくまでも軽いひび割れに効果のあるものです。ひび割れが深く入ってしまっている場合には、プロの左官職人に依頼して補修してもらうようにしましょう。
 

珪藻土のひび割れ防止のためにできること

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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珪藻土はひび割れしやすいという特徴を理解していれば、ひび割れをできる限り予防することも可能です。ひび割れの二大要因を踏まえると、次の3点に注意すればひび割れが起こりにくくなると考えられます。

・適切な水分量で施工する
・下地がしっかり固定されているか確認する
・ドアを無理やり閉めたり壁を強く叩いたりといった、余計な刺激を与えないようにする

水分量や下地の状況については施工時の問題。プロに頼む場合にも、工事の状況を確認しながら進めてもらうと安心です。3つ目については、天然素材はある程度デリケートなものだということを理解し、大切に扱うよう日頃から心がけるといいでしょう。

ただ、子どもやペットのいたずらや地震や強風といった自然災害は避けられないものですから、多少のひび割れは致し方ないものとして受け入れるのも大切です。
 

まとめ

今回は珪藻土のひび割れが起こる原因と対策を中心にご紹介してきました。天然素材としてのメリットがある珪藻土ですが、天然物であるがゆえにデリケートな面も持ち合わせています。適切な施工や使い方を意識しつつ、ある程度のひび割れは補修すればいいという気持ちで付き合っていくといいかもしれません。
 

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