リノベのハウツー
2017.09.01
リノベーション住宅の温度管理の大変さ
リノベーション住宅は、中古の建物をリフォームしてより快適に住むことができるようにした住宅です。古きよき時代の風合いを踏襲しつつも、水回りなどを使いやすいようにアレンジして新しいものを取りいれているため若い世代を中心に人気を集めています。しかし、設備だけを新しくしても温度管理の面で大変という声が多く寄せられています。
“気密性が低い古い住宅”
築年数が長く経過している住宅は、見た目の風合いがよかったり高級感があるというメリットがある反面、断熱が不十分なものや劣化しているものが多くみられるため、気密性が低くよく言えば夏は涼しく過ごせますが冬は隙間風などに悩まされる物件も少なくありません。 特に一軒家の場合、古い住宅は現代の住宅のように断熱材を豊富に使って建築されていないものが殆どですし、農家などの古民家はなおさらその傾向にあります。そのため四季の温度変化の大きな日本で中古住宅をリノベーションする場合には、温度かの変化に対応できる状態のものを選ぶ必要があるのが実情です。 往々にして古い住宅は気密性が低い傾向にありますので、高温多湿の日本では湿度のコントロールはしやすい一方でエアコンが効きにくいというデメリットもあります。隙間風とは言わなくても壁や屋根に断熱性は期待できない点も注意が必要です。View this post on Instagram
“窓際の工夫で快適な暮らし”
せっかく気に入った物件を買ったのにこんなはずではなかった、ということにならないように気に入った物件を選ぶときにはいくつかのポイントを押さえておくのがお勧めです。最近の建物でも冬に起こる窓の結露は嫌なものですが、古い物件ではサッシはほぼ100%アルミでできているので結露やカビが気になります。 こうした現象は古い物件では当たり前のことですが少しの工夫で冬は暖かく、夏のエアコンの効率もアップすることが出来ます。まず、窓からの冷気や結露が気になる場合に効果的なのが内窓です。すべての窓に施工をすることで、冷気は驚くほど入ってこなくなりますし、冷暖房効率もアップします。 特に脱衣所やお風呂場はリノベーション物件ではかなり冬場は冷え込みます。購入時点で内窓までついていないのが一般的ですので、温度の管理が気になるという方には最適と言えるでしょう。View this post on Instagram
“家電の工夫で快適な温度に”
築年数の経過した建物は、温度管理が大変なのはある程度はわかっていても、冬場の冷え込みや夏の暑さが厳しいと感じたら、やはり断熱性や気密性に問題があると言わざるを得ません。ですが、先述した窓の断熱でもかなり効果を得ることが出来ますし、その他サーキュレーターの導入も効果的です。 一年中エアコンとサーキュレーターを併用することで、快適な温度で暮らすことができます。下から上に稼働させることで室内の温度が均一になりますので古い住宅でも冷えすぎたり熱すぎるということが少なくなります。 建築してから時間が経っている戸建て住宅の場合は、冬の寒さがつらいという声を多く聞きますが窓の断熱とサーキュレーターとエアコンの併用で多くは解決します。冬は日の当たる時間に南側のカーテンを開けて暖をとったり、逆に夏場は遮熱効果の高い遮光ネットやカーテンをつけると効果的です。View this post on Instagram
“まとめ”
リノベーション住宅は、建築雑誌などでも最近人気となっていますが気温の変化の大きい日本では新築の建物のような快適さは望めないのが実情です。もちろんそれをわかった上で購入するのも一つの方法ですが、おしゃれで趣のある建物とはいっても最新の建物のようにエアコンの効きがよいわけではありませんので工夫が必要と言えるでしょう。"