リノベのハウツー
2020.09.22
次世代住宅ポイント(旧「住宅エコポイント」)の申請期限迫る!申請方法と注意点
こんにちは。不動産ライターのchimonです。今回は、次世代住宅ポイント(旧「住宅エコポイント」)の申請についてのお話です。
2009年に初めて導入された「住宅エコポイント」は、2019年の消費増税を受け「次世代住宅ポイント」へと名称を変更して運用されています。
直近で住宅を購入・リフォームするという人に向け、次世代住宅ポイントの申請方法や注意点についてご紹介していきます。
新型コロナの影響で対象期間延長!
住宅エコポイントに代わって、2019年にスタートした次世代住宅ポイント制度。2019年10月の消費増税に合わせて始まった制度であり、当初は2020年3月末までに工事請負契約や売買契約などを締結した住宅が対象でした。
しかし、2020年の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、予定通り契約締結や工事が進まないという事態が相次いでいます。こうした状況を受け、各種期限が以下のように変更されました。
<ポイント発行申請期限>
(以前)2019年6月〜2020年3月31日
(変更)2019年6月〜2020年8月31日
<ポイント交換期限>
(以前)2020年9月30日まで(2020年4月7日に変更)
(変更)2020年11月30日まで
他にも、新築工事やリフォーム工事の完了報告期限も延長されています。ただし、いずれも「事業者から受注や契約を断られた」「契約を解除した」「見込みが立たずに契約を諦めた」など、やむを得ない理由がある場合のみ適用となります。
・参考:次世代住宅ポイント「【新型コロナウイルス感染症対応】当初の制度との相違点」
申請タイプごとに異なる申請方法
ここからは次世代住宅ポイント(旧住宅エコポイント)の申請方法について、順番に見ていきましょう。次世代住宅ポイントは、申請タイミングや申請タイプによって手続き内容が異なります。
対象となる住宅は?
2020年4月以降の申請は、新型コロナウイルスの影響を受けた人がターゲットとなっているため、対象となる住宅は次のように定められています。
●注文住宅の新築
●分譲住宅の購入
●住宅のリフォーム
従来は含まれていた、「完成済新築住宅の購入」は除外されている点に注意です。上記の住宅のうち、定められた性能要件などを満たしているものがポイント発行の対象となります。
誰が申請する?申請のタイミングは?
次世代住宅ポイントは、工事をしたら自然に発行されるものではありません。必要とする人が申請しない限り、獲得することはできないのです。申請者は原則として、対象となる住宅の所有者(施主)となります。また、工事を請け負う業者が代理申請することも可能です。
申請のタイミングは、大きく「工事完了後」と「工事完了前」に分けられます。工事完了前に申請する場合は、期限内に工事を完了して「完了報告」を提出することが義務付けられています。
申請タイプって何?
次世代住宅ポイントは、対象となる住宅の種類によって申請タイプが設定されています。申請タイプの種類は次の通り。
●新築(注文住宅、分譲住宅)
●リフォーム(戸別、若者・子育て、一括)
申請タイプごとに条件や申請書類などが異なるため、次項からは「新築住宅」「リフォーム」に分けて、申請方法を解説していきます。
新築住宅の場合の申請方法
まずは、新築住宅の場合の申請方法について見ていきましょう。対象となる新築住宅の要件は、次のように定められています。
<新築住宅の要件:次のいずれかに該当していればOK>
1.一定の性能を有している住宅
2.耐震性を有していない住宅の建て替え
3.家事負担の軽減に貢献する設備を設置した住宅
この要件を満たしていれば、次世代住宅ポイントを申請することができます。続いては、申請の流れを見ていきましょう。
<工事完了後の申請>
1.工事請負契約を締結する
2.工事完了後、引き渡し・入居
3.2020年8月31日までにポイント発行を申請
4.2020年11月30日までにポイントの商品交換を申込
<工事完了前の申請>
1.工事請負契約を締結
2.2020年8月31日までに工事完了前ポイント発行を申請
3.2020年11月30日までにポイントの商品交換を申込
4.工事完了後、引き渡し・入居
5.2021年の期日までに工事完了報告
工事が2020年8月中に完了する見込みがない場合は、工事完了前に申請しておく必要があります。
リフォームの場合の申請方法
それでは、リフォームの場合の申請方法はどのようになっているのでしょうか。リフォームは特段の要件が定められていない代わりに、工事内容に応じてポイント数が設定されるしくみになっています。ただし、1申請あたり2万ポイントに達しない場合は申請できません。
リフォームにおける申請の流れも、基本的には新築住宅の場合と変わりません。リフォームのポイント発行申請で注意したいのが、「工事前後または工事中の写真」が必要となる点。写真がないとポイントが発行されないため、必ず工事の様子を撮影するようにしましょう。
なお、リフォームは新築住宅と異なり、自らが居住する目的以外の住宅でもポイント発行が申請できます。
申請の際の注意点とは?
ここまで次世代住宅ポイントの申請方法について解説してきましたが、申請の際にはいくつか注意点があります。
●発行申請や商品交換申込の期限をチェックしておく必要がある。
●制度自体の予算が設定されているので、予算を超えると制度が終了する。
●国が提供する補助とは併用できない場合がある。
期限が超過しないよう気をつけることはもちろんですが、予算が定められている制度なので、期間中でも終了する可能性があることは要注意です。他の住宅補助制度と併用する予定のある人は、次世代住宅ポイントと併用可能かどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、次世代住宅ポイント(旧住宅エコポイント)の申請方法や注意点についてご紹介しました。
次世代住宅ポイントは、申請タイプごとに細かく申請方法や発行対象が決められていて、一見すると複雑でわかりにくい面もあると思います。しかし、条件さえ満たしていれば、新生活に必要な商品と交換できるというお得な制度です。
今住宅に関する工事をしている人は、期限内に申請してみてはいかがでしょうか。