リノベのハウツー
2020.07.08
スケルトンリフォームはマンションでもできる?メリットやデメリットは?
一般的なリフォームは、新築時のような元の状態に戻したり、修繕したりすることを意味します。スケルトンリフォームとは、どのようなリフォームを意味するのでしょうか。
マンションで行う場合にはリフォームの制限や注意点もあります。今回は、スケルトンリフォームをすることによるうれしいメリットや、知っておきたいデメリットについてもご紹介します。
マンションのスケルトンリフォームとは
設備を新しいものに交換したり、クロスを貼り替えたりするリフォームと、スケルトンリフォームは何が違うのでしょうか。また、マンションにおいてスケルトンリフォームをする際の注意点についてもみていきましょう。
スケルトンリフォームとは
スケルトンとは骨格や骨組みのことで、建物の構造躯体を意味します。スケルトンリフォームとは、部屋を仕切る間仕切り壁や床材、天井材などの内装を解体して、枠組みだけの状態にしてつくり直すリフォームのことです。浴室やトイレ、キッチンなどの設備も撤去します。大規模なリフォームで、内装や設備を変更することができ、間取りも決められることが特徴でしょう。
マンションにおける注意点
マンションには管理規約があります。リフォームで行えること、行えないこと、使える床材などの決まりがあることも多いです。それらをまず確認し、管理組合に申請して許可をもらうことが必要でしょう。また、マンション全体を縦につらぬいている排水管や、外壁、ベランダ、玄関ドア、窓などの共用部は手を加えることができないと覚えておきましょう。
壁式工法のマンションの場合は、さらにリフォームに制限がある場合も多いようです。壁式工法は柱や梁が室内になく、壁や床だけでつくられています。地震に強いというメリットもありますが、この場合はすべての間仕切り壁を解体することはできないでしょう。マンションを支える役割を持つ壁があるためです。
また、大規模なリフォームでは近隣住民に騒音などで迷惑をかけることが考えられます。後のトラブルを防ぐためにも、リフォームの際には上下左右の部屋など周りの住民には事前にあいさつしておくことをおすすめします。
マンションをスケルトンリフォームするメリット
マンションを大規模にスケルトンリフォームをすることで、どのようなメリットがあるのかみていきましょう。
自由なプランニングができる
中古の物件を購入した際、以前そこに住んでいた住民とは家族構成やライフスタイルが異なることも多いですが、その場合は住みにくいと感じることもあるでしょう。スケルトンリフォームであれば、自身のライフスタイルに合った間取りにすることも可能です。家事動線や生活動線も考慮し、使いやすく快適に過ごせる間取りにしましょう。
安全性の向上
スケルトンの状態にすることで、通常のリフォームでは見ることのできない内部まで目で確かめることができます。古い建物の場合は特に、腐食やカビ、害虫被害などが生じている可能性もあります。配管や配線が劣化していることもあり、その場合は水もれや漏電のおそれも出てきます。新しく替えることで、より安全性を高められるでしょう。
気密性、断熱性の向上
性能の良い新しい断熱材を取り入れることで、部屋の気密性や断熱性もアップします。冷暖房を効率的に使用でき、光熱費の節約につながるでしょう。
バリアフリーに対応できる
古いマンションの場合には、部屋に段差が多いこともあります。今は小さな段差が気にならなくても、長く住むことを考えると、全体をバリアフリーにしておくと安心でしょう。
リフォームを繰り返すよりも手間やコストがかからない
水回りの壊れたところや、古くなった床材などをその都度リフォームする場合、トータルで見るとコストがかかることもあります。また、その都度工事に入ってもらうと立ち合いなどの手間もかかります。スケルトンリフォームですべてを新しくすることで、使う素材や色合いなども揃えられ、全体の統一感も出るでしょう。
マンションをスケルトンリフォームするデメリット
スケルトンリフォームには多くのメリットがあることがお分かりいただけたと思います。次は、知っておきたいデメリットをご紹介します。
予想外の費用がかかる可能性がある
解体して初めて見つかる欠陥もあります。それまでのメンテナンス状況によっては、劣化が進んでいることもあるでしょう。それらを修繕するために、予想外の費用が発生することも考えられます。中古マンションを購入する際は、購入前に第三者の専門機関による住宅診断をしてもらうといいでしょう。
一度にコストがかかる
大規模なリフォームのため、一度に多くの費用がかかります。枠組みの状態に解体する費用、それによって出た廃材の処分費用なども発生します。
時間がかかる
打ち合わせも含めると、リフォームに長い時間がかかります。中古マンションを購入してリフォームする場合も、それまで住んでいたマンションをリフォームする場合も、骨組みの状態にするためその部屋には住めません。その間に住む仮住まいを探す必要があるでしょう。
まとめ
マンションのスケルトンリフォームには、間取りや設備、内装を自由に決めらる等のメリットがあります。住宅の安全性や断熱性もアップさせることができ、より快適な住まいになるでしょう。一方、コスト面や時間がかかるなどのデメリットもあります。
マンションの管理規約による制限も考慮に入れて、ライフスタイルに合ったリフォームの実現を目指しませんか?