リノベのハウツー
2020.05.02
金利が安いのはどの銀行?住宅ローン金利の傾向をご紹介
住宅ローンの金利タイプを「固定」「変動」「固定期間選択」の3つから選んだら次は銀行選びです。しかし、ローンを組むのに銀行一つ一つを検討していたら時間がかかりすぎますし、銀行以外の金融機関も住宅ローンを取り扱っています。
ここでは銀行や金融機関を5つのグループに分けて、3つの金利タイプのどれを得意にしているかの傾向を見ていきます。5つのグループとは「住宅ローン専門の金融機関」「ネット銀行」「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」。あくまでも「傾向」であることをご了承の上でお読み下さい。
住宅ローン3つの金利タイプとは?
銀行ローンの金利プランは大きく分けて3タイプ。ずっと金利が変化しない「固定金利」、景気に合わせて変化する「変動金利」、両方の特徴をあわせ持つ「固定期間選択型」となっています。そして、それぞれのタイプごとに得意・不得意としている銀行や金融機関のグループがあります。
固定金利を得意としているグループ
固定金利が低い傾向にあるのは「アルヒ株式会社」「優良住宅ローン」といった「住宅ローン専門の金融機関」グループです。銀行と異なり固定金利に特化した経営をおこなっている分、金利も低くなっいます。
代表的な固定金利の住宅ローン「フラット35」に関しても、住宅ローン専門の金融機関の金利はひときわ低く設定されている傾向にあります。
変動金利を得意としている銀行のグループ
変動金利が低い傾向にあるのは「ジャパンネット銀行」「auじぶん銀行」などの「ネット銀行」グループです。手続きは全てネットでおこなうなど経営の効率が良い分、金利も低くなっています。
変動金利での住宅ローンを検討しているなら、主なネット銀行の審査を受けてみるのが良いでしょう。手続きのほとんどがネットで完了しますから、店頭まで足を運ぶ手間もかかりません。
固定期間選択型を得意としている銀行のグループ
固定金利や変動金利と比べて、単純な比較が難しいのが固定期間選択型です。なぜなら3年、5年とあらかじめ決めた固定期間が終わって以降、選択できる金利がわからないから。その時の景気や銀行ごとの方針によって金利が異なるからです。
そこでおすすめしたいのが「都市銀行」グループです。都市銀行の強みはコンサルティング。全国にある店舗で相談できるところでしょう。固定金利選択型の住宅ローンは、組み始めや固定金利期間が終わって以降の選択など、折に触れてアドバイスが欲しくなりがち。そんな場合に都市銀行は役に立ってくれるでしょう。
ローンにおいて銀行以外のグループにこそある存在意義とは?
「住宅ローン専門の金融機関」「ネット銀行」「都市銀行」が得意としている住宅ローンのタイプについてお話ししましたが、このままでは「地方銀行」と「信用金庫」からお叱りを受けそうです。
そこで、ここからは住宅に限らずローンの大原則「通らなければ始まらない」を元に、地方銀行と信用金庫の強みについてお話ししましょう。
ローンが通らなければ始まらない
ダイヤモンド不動産研究所の「実質金利」ランキングを見ると、35年固定金利でトップになっているのは「アルヒ」(令和2年4月)です。実質金利とは銀行のHPなどに発表されている金利に、保証料や事務手数料を加えたもの。たくさんの種類の住宅ローンを比較するときに参考になります。
しかしトップにランキングされているアルヒの住宅ローンですが、誰もが使えるかというとそうではありません。ローンを組む金額の実に40%以上を頭金として入れなければならないという、かなり高いハードルを越えなければならないのです。
また金利が低いことで知られるネット銀行もハードルが高いと言えるでしょう。ローンが通るのは公務員か一部上場企業の社員のみという噂も。銀行独自の審査が相当厳しいようです。
当然ですが、どれだけ金利が低くてもローンは審査に通らなければ利用することができません。金利の高さとローンの通りやすさは比例関係にある(こちらも噂ですが)。ローンの通りやすさの傾向では信金、地方銀行が圧倒的というのです。たとえば勤務先のメーンバンクが信金、地方銀行なら審査はかなり有利になるといいます。また使う人の立場でのコンサルティングも身近な信金、地方銀行ならではでしょう。
まとめ
住宅ローンは金利のパターンによって、銀行や金融機関ごとに得意・不得意があるのです。しかし、それ以前に審査を通らなければ始まらないのもローンなのです。ですからローンを借りる先を検討する際には、ローンの金利パターンを得意としているグループから選ぶと同時に、都市銀行や地元の金融機関もチェックしてみてください。
また銀行や金融機関は金利だけではなく、返済方法などにも特色を持たせた独自の住宅ローン商品もラインナップしています。これらもあわせてチェックしてみましょう。