リノベーションにも使いたい！中央労働金庫の「リフォームローン（無担保型）」

「リノベーションには一体型ローン、リフォームにはリフォームローンを利用すべき」というのは他の項目で散々書いてきたことなのですが、これに当てはまらないのが中央労働金庫（中央ろうきん）です。というのも、中央労働金庫のリフォームローンは他の金融機関と比較しても使い勝手が優れているのです。

ここでは中央労働金庫の「リフォームローン（無担保型）」をリノベーションで使うメリットを考えていきましょう。

中央労働金庫のリフォームローンの良いところは？

リフォームローンがリノベーションに向かない理由は「融資上限が低いこと」「金利が高いこと」そして「返済期間が短いこと」なのですがメリットもあります。それは無担保であるということ。

リノベーション向き一体型ローンの多くは、購入する物件を担保にしますから「審査期間が1カ月ほどと長い」ことや「返済できなくなった場合に住居を押さえられる」というデメリットもあるのです。

一方でリフォームローンは無担保ですから審査期間が短いですし、返済不能に陥っても住居を差し押さえられることもありません。また審査基準も住宅ローンほど厳しくはありませんし、不動産担保取扱手数料もかかりません。

中古物件を購入せずに、現在の住居を大リフォーム・リノベーションしたいというケースではリフォームローンが使いやすかったりするのです。

中央労働金庫でリフォームローンを組むメリット

主なメリットは以下の4つです。

・ローンを組める上限が2,000万円と高い
・返済期間は最長20年
・団体会員なら金利が低い
・手数料がかからない

ローンを組める上限が2,000万円と高い

多くの金融機関で用意されているリフォームローンの上限は1,000万円。それだけに大規模なリノベーションは難しかったりするのですが、中央ろうきんのリフォームローンの上限は2,000万円。この金額ならばリノベーションの幅も広がるでしょう。

返済期間は最長20年

返済金感が20年と長いのも、中央ろうきんのリフォームローンのメリットです。余裕を持って返済計画が立てやすいのです。

団体会員なら金利も低い

労働組合、国家・地方公務員など中央ろうきん会員ならば、非会員と比較すると金利が1％も低くなるというメリットもあります。また審査も通りやすいとか……中央ろうきんを検討している方なら、審査の通りやすさについてはよくご存知でしょう。

手数料がかからない

無担保のローンですから手数料もかかりませんし、保証料も中央ろうきんが負担してくれます。これで固定金利なら年2.1％、変動金利なら年2.0％（令和2年2月）！「ダイヤモンド不動産研究所」のランキングを用いて他の金融機関と比較すると、やはり割高ではありますがローンの組みやすさというメリットを考えると、充分に検討に値するのではないでしょうか？

ただし「リフォームローン（無担保型）」をラインナップしているのは、関東1都7県を対象にしている中央労働金庫（中央ろうきん）だけとなっています。他のろうきんのリフォームローンは組める上限が低かったり、返済期間も短かったりしますから注意が必要でしょう。

リノベーションのメリットは薄い？中央労働金庫の一体型住宅ローン

中央ろうきんにもリノベーション向き一体型住宅ローンは用意されています。たとえば固定金利なら3.1％（令和2年3月）ですから、これだけ見るとメリットは全くありません。しかし給与が振り込まれる口座が中央ろうきんにあるとか財形貯蓄を契約するとか、カードローンを契約することで、最大1.85％まで金利が割引かれます。

これで金利は1.25％になる！のですが……これとは別に手数料や保証料がかかってきますので、実質金利はもっと高くなってしまうのです。

参考までに手数料は会員なら11万1,000円、非会員なら33万3,000円。保証料は35年で3,000万円を借り入れるなら71万円ほどかかります。

中央ろうきんの会員、特に公務員や大企業の社員の方なら、ダイヤモンド不動産研究所のランキング上位に入るような、もっと低金利の一体型ローンの審査にも通りやすいはず。以上のことを考えると、中央ろうきんの一体型ローンをリノベーションで使うメリットは薄いかもしれません。

まとめ

以上、中央ろうきんのリフォームローンとリノベーションにも使える一体型ローンについて考えてきましてきました。リフォームローンは使い勝手が良いこと、住宅ローンも意外と低金利なことがおわかりいただけたかと思います。

しかし総じて言えることは「会員ならば」という条件が付くことでしょう。リフォームローンなら会員・非会員で年間1％も金利が変わってきますし、住宅ローンも手数料に大きな差が出ます。もっとも中央ろうきんの住宅ローンは固定金利だけではありませんので、会員の方は検討してみても良いでしょう。
（参考：中央労働金庫「住宅ローン」「リフォームローン」）