リノベのハウツー
2020.04.18
リノベーションで叶える理想のキッチンの作り方
どうすれば理想のキッチンを作ることができるのか?
誰もがきれいで、見やすく、使いやすいキッチンを求めています。今回は、理想のキッチンはどのような形なのか、何を考えればよいか。キッチンの見た目、収納、作業効率に分けてご紹介します。
リノベーションを検討されるならば、理想のキッチンに近づけるアプローチをしてみてはいかがでしょうか?
リノベーションできれいなキッチンに!
きれいなキッチンとは、他のインテリアや部屋のデザインとよく合うキッチンとも言えるでしょう。少し離れてみたときに違和感がなく、デザイン性の良いものとも言い換えられます。
最近のキッチンは、デザインや扉の色柄がとても豊富で見ていて楽しくなります。長く使うキッチンだからこそ、デザインにはこだわりを持ちたいと思いませんか。
デザインを考えるときは、最初にキッチンをどのように配置するかを決めるとよいでしょう。アイランド型、対面式、クローズド式と大きく分けて3種類に分かれます。それぞれデザインに対する思い入れが異なると知っておいてください。
アイランド式
おしゃれなキッチンと聞いて多くの人がイメージするタイプですね。リビングやダイニングと一体化し、キッチン自体が家具のような雰囲気もあります。
アイランド式キッチンは、デザイン性を特に重視するキッチンと言われます。このため、一体感を損なわないように慎重にデザインを選ぶことが大切。設計士さんによるプロの手助けが不可欠でしょう。
アイランド式の問題点のひとつは、ごみ置き場や収納です。見せる・隠すの検討も必要です。
対面式
対面式は、リビングやダイニングとゆるやかな区切りがあります。手元の視線は遮りますが、目線の高さはオープンになっています。カウンターや吊戸棚、壁などで部分的に仕切られているのも特徴です。
手元を隠すことができるので、シンクの周りが散らかっていても気になりません。キッチンは機能を優先して盛り込むこともできます。リビングやダイニングからは、背面が見えているので収納のデザインに気を遣うこともポイントでしょう。
クローズド式
リビングやダイニングと完全に区切られたキッチンです。キッチン室として考えられるので作業効率や機能を優先できます。
見せたくないという時にはピッタリのキッチンですが、片付けが後回しになってしまうという声もよく聞かれます。
リノベーション前に。見やすいキッチン収納を考える
見やすい収納は「使う場所に使うものを収める」のがポイントです。
キッチンには、大きなお鍋から小さなつまようじまで、大小さまざまな調理器具やカトラリーをしまうスペースが必要です。それぞれを使う場所に収めることで、乱雑にならずに見やすい収納を作ることができるでしょう。
キッチンの4つの収納場所
キッチンには、主に4つの収納場所があります。「吊戸棚」「シンク下」「引き出し」「コンロ下」、この4つの場所を上手に使ってさまざまな物を収めてみましょう。
<吊戸棚>
吊戸棚は使用頻度の少ない物を主に収納します。季節用品や調理器具セット、雑貨のストックなど。普段使わない製品をしまうのに適しています。ただし、見えにくい奥に詰め込みすぎるとデッドストック、すなわち「死蔵」することにもなるので注意が必要です。
<シンク下>
シンク下はザルやボールなど、調理に必要な道具を収納します。湿気が回りやすいところなので、粉製品などは保管しないように注意します。
<引き出し>
引き出しは小物の収納に適しています。箸やお玉、ピーラーなど。細かな調味料やフキンなどにも向いています。
<コンロ下>
コンロ下は鍋やフライパン、油や醤油などの調理器具・調味料を収納します。熱が伝わりやすい部分なので食品は避けることがおすすめです。
引き出しで見やすい収納を作る
見やすい収納を作るには、引き出しが有効です。
人のクセは基本的に「ズボラ」なところとも言われます。位置を決めずに奥に押し込んだものは、日の目を見ることなく死蔵されることも。システムキッチンに引き出し収納が多いのは、奥が見やすく整理しやすいためでもあります。適度な深さのある引き出しは、調理器具や調味料が収納しやすく、見えやすいので死蔵するアイテムもぐっと減るでしょう。
リノベーションで効率的なキッチン動線をとり入れる
家事の効率化を考えると、キッチンは狭いほうが効率的です。移動範囲は1歩程度にとどめ、手の届く範囲にすべてのものがそろっているととても効率的でしょう。
人が動けないほど狭いのは問題がありますが、シンクと背面の広さは90cm~120cm程度が最適です。
キッチンの広さ・狭さ
キッチン本体の横幅は255cm、そして奥行きは65cmが一般的サイズです。さらに背面に収納がある場合は、しゃがんで物の出し入れをするので、90cm~120cmの広さが効率的と言われます。
手が届く範囲に必要なものがあれば効率がぐっと良くなり、片付けも楽になります。キッチンは、狭過ぎても広過ぎても効率が落ちてしまうでしょう。
背面との距離は何人で作業するかによります。1人の場合は90cmがちょうどよく、2人の場合はすれ違いも考慮して120cmが効率よいとされます。
ワークトライアングル
効率的に家事をするにはワークトライアングルが大切です。シンク・コンロ・冷蔵庫の3ヶ所を結んだ線をワークトライアングルと言います。
この3ヵ所を1~2歩で移動できる距離に配置すると、家事の効率が上がると言われます。手の届く範囲に必要な材料や調理器具があるので、料理がスムーズに進むのです。3ヵ所が正三角形に近く、それぞれの距離が120~180cmほどの距離。3辺の合計は360cm~600cmがもっとも良いとされています。
まとめ
今回は、理想のキッチンはどのような形か、何を考えればよいかを、見た目、収納、作業効率を中心にご紹介しました。
きれいで、見やすく、使いやすいキッチンをリノベーションの機会に実現しましょう。この記事が理想のキッチンづくりの手がかりになればと思います。