その他
2017.09.01
今日の季節 12/31〜1/4 雪下麦を出だす(せっかむぎをいだす)
日本には、1年を4に分けた四季があります。 さらに24に分けた二十四節気があり、さらに72に分けた七十二候があります。ほぼ5日周期で季節は移ろいでいるのです。 その変化に私たちは気づかずに生きているのかもしれません。 ところが身体と心はそのかすかな変化を感じとり、気づかぬうちにその環境の変化に対応してくれています。 二十四節気と七十二候に心を寄せる時間。 ほんの少し、いかがですか。
“2017年12月31日〜2018年1月4日 雪下麦を出だす(せっかむぎをいだす)”
降り積もる雪の下では、麦が芽を出し始めている頃です。
“この季節の養生”
前回は序章のような形で、呑んだり食べたりの機会が増える今の季節のダイエットや体型維持のキーとなるのが“消化力”とお伝えしました。 今の季節の体は、溜め込もう、エネルギーを温存しようという流れになっている上に、必要以上なカロリーを摂取し続ければ太るのは当たり前と言っても過言ではありません。 太るだけでなく、おそらく太る前に“胃もたれ”という症状が出ることも多いはずです。 つまり、消化力がキャパオーバーになるほどの食材が胃の中に入ってきていると考えられます。 消化がスムーズに行かなければ、食べものが体内で長時間滞在したり、代謝が落ちたり、体内に毒素が溜まったりして、肥満やむくみの原因になります。 寝る前に食べると太ると言われるのも消化が関係しているのです。 それは分かっていても、食べないわけにはいかない時もありますよね。 そんな時には、薬膳で“消食類(しょうしょくるい)”と呼ばれる食材を取り入れると消化を助けてくれます。 オクラ・カブ・大根・パクチー・パセリ・カボス・スダチ・柚子・グァバ・烏龍茶 大根おろしや柚子などの柑橘類は青魚やお肉など脂っぽいものに添えられているのも理にかなった組み合わせと言えますよね。 時には、お粥にしたり野菜中心の少食にしたりするなどして、胃を休めてあげる日を作ってあげることも大切です。
“この季節のまめ知識”
前回『この季節に用意したいもの』で鏡餅についてご紹介しました。 その続編として、今回はこちらでお伝えしていきます。 お正月と言えば、の1つに“お年玉”がありますよね。 このお年玉、元はお金ではなくお餅でした。 年神様を迎えるためにお供えした鏡餅をお下がりとして家長が家族に分配し食べさせていました。 それを“御歳魂(おとしだま)”と言われていたのが、現在のお年玉の由来という説があります。 他にも、年の初めに配られていたことから年の初めの賜物で“年賜(としだま)”が変化したという説や、鏡餅が丸いことから“お年玉”になったという説もあります。 お年玉は、最初は鏡餅でしたが徐々に金品を贈るように変化していきました。そして、大人から子どもへお金を贈るという現代の形が定着するようになりました。
“この季節に食べたいもの”
12月31日、大晦日と言えば年越しそばですよね。 蕎麦のように細く長く幸せに、家運や寿命が長く伸びますようにと縁起を担いで、大晦日に食べるようになったと言われています。 また、蕎麦は切れやすいためその年の厄や悪運を断ち切るという意味も込められているのだとか。 そういうこともあって、年越しそばを食べるタイミングとしては夕食時でも夜中でもいいですが、年をまたぐような時間帯に食べるのは避けたいところ。 大晦日中に食べ終えて、新たな気持ちで新年を迎えましょう。 参考文献 ・『日本の七十二候を楽しむ〜旧暦のある暮らし〜』白井明大/東邦出版 ・『和の暦』堀川波/朝日新聞出版 ・『和の暮らし』小林さよ/KKベストセラーズ ・『性味表大辞典』竹内郁子/青雲社 ・語源由来辞典 http://gogen-allguide.com/o/otoshidama.html "