&Renoトップ リノベーション事例 vol.68【リノベ|インタビュー】空間デザイナーの施主と建築家が造り上げた至極のリノベ「1LDK+趣味の収納土間」

vol.68【リノベ|インタビュー】空間デザイナーの施主と建築家が造り上げた至極のリノベ「1LDK+趣味の収納土間」

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vol.68【リノベ|インタビュー】空間デザイナーの施主と建築家が造り上げた至極のリノベ「1LDK+趣味の収納土間」

今回ご紹介するNさんご夫婦宅は、全てを解体する「フルスケルトン」にしてからのリノベーション。3LDKから、広々1LDKに土間とWICを加えた贅沢な間取りになりました。

一つひとつ細かな部分までこだわり抜いた家づくりは、参考になることばかりです。物件探しから間取りやデザインの決め方、オシャレになるテクニックについて伺ってきました。

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家賃がもったいなくなり、家探しを検討

家を購入しようと思ったきっかけは? 
 
「ずっと賃貸で家賃を払うのはもったいないし、年齢を考えるとそろそろ買うタイミングかなと。買うなら分譲にしようと決めていました。背中を押されたのは周りの影響。購入した友人や、自分と同じように検討している友人がいて、話を聞いた翌週から早速動き出しました」
 
最初からリノベーションで検討していたそうですが、リノベーション会社は他にも見られましたか? 
 
「何社か見ました。選択肢として、設計と物件を切り分けて依頼することも考えていましたが、物件探しから引き渡しまで一貫してできるほうが便利かなと。リノベ不動産さんのように、物件探しもできるワンストップ系は3社ほど見ました」
 
数ある会社の中で、リノベ不動産にした決め手は?
 
「営業の鶴内さんの人柄の良さが大きかったです。今振り返ると、物件探しは誰とするのかが本当に大切と痛感。それくらい、鶴内さんで良かったなと思っています。また、これまでの事例が良かったことや冊子・広告のまとめ方がキレイだったのも決め手です。僕の仕事がデザイン関係というのもあり、こういう物のセンスがいい会社なら、ちゃんとやってくれそうと思い、好感度が上がりました」

物件の決め手は、気の良さと住んでいる方の印象

以前とは違うエリアにお住まいですが、こちらにした理由は?
 
「僕の勤務先が移転することになったのと、住みたいエリアに欲しい広さの物件がなかなかなかったので、視野を広げてこの辺りも見始めました」
 
15件ほど内見したと聞きました。こちらの物件にした決め手は?
 
「内見したときに『ここ、気がいいな』と。それまで低層マンションを見るのが多かったんですが、ここを見て高層階の良さを体感しました。風通りと眺望の良い物件って、こんなに気がいいんだなと気づきました。住んでいる方たちもすごく感じが良くて、内見日にすれ違うと皆さん挨拶をしてくれて。住人同士、挨拶するのが暗黙のマナーと聞いて好印象でした。子どもが生まれたときのことを考えたら、すごくいい環境だと思いました」

家づくりのこだわりポイント

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どのようにして間取りを考えましたか?
 
「広いリビング、土間とWICを造ることは絶対で、これを主軸に各箇所のディテールを決めていきました。特にリビングは、寝室が狭くなってもいいので広さを重視しました」
 
お好みのテイストがあったのですか?
 
「特に『このテイストで』というのはなかったです。色と素材から決めていきました。色は白と黒を基調にシルバーを入れて、素材はウッド。これでまとめたいなと。強いて言うなら、少し西海岸的な雰囲気にしようと思いました」
 
とてもステキなLDKですけれど、どういったところをこだわりましたか?
 
「たくさんあるのですが、LDKでいうとリビングは広くて躯体現し。天井高も2400mmは譲れませんでした。キッチンはゆったり料理ができて、料理しながら会話できる空間にしたかったんです。リビングとキッチンを分けずに同じ時間を共有できる空間にしたくて、キッチンがリビングに溶け込むような空間づくりをしました。これをベースに、キッチンからLDを考えていきました」
 
躯体現しによって、天井高は2450mmと標準よりも高くなりました。壁は躯体に漆喰風のクロスを貼り付けて、床はヘリンボーンの無垢材を使用しています。床もご主人のこだわりの一つ。玄関からリビングまで一続きに同じ床材を使うと、どこまでも続くような広さを演出できます。

室内窓でスタイリッシュ&開放感ある空間に

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リビングと寝室の壁には室内窓を取り付けています。室内窓はリノベーションで注目のアイテム。部屋のアクセントになるのはもちろん、隣の部屋が見えて抜け感が出ます。また、隣の部屋から明るさを取り入れられるのも室内窓のメリット。デザイン性と機能性を兼ね備えたアイテムです。こちらの室内窓もNさんのこだわりが詰まった一つです。
 
最初から室内窓も希望されていましたか?
 
「室内窓も絶対入れたかった物の一つです。デザイン的にいいなと思って付けたけど、空間全体に開放感が生まれたし、リビングの光も入るから機能的にも良かったなと。フレームの細さにもこだわりました。既製品だと太いフレームだったので、最終的にオーダーすることに。とはいえ、アイアンのフルオーダーだとそこそこ高い金額になるので、デザイナーさんとアイディア出しを重ねた結果、木なら理想の細さにもなるしコストが抑えられるので、木にマットブラックの塗装を施すことにしました」

実用性とデザイン性を兼ねたアイランドキッチン

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キッチンはリビングと一体化した空間にしました。それぞれが違うことをしていてもすぐに会話でき、同じ時間を共有したいという想いからこの形になりました。

キッチンは背面の壁に棚板と作業台を設置してオープン収納に。背面に収納と家電をまとめると移動が短くなり、前後の動きで作業ができるので効率が上がります。何がどこにあるのか一目瞭然であることに加え、見えるがゆえに自然とキレイに置くように意識するのがオープン収納の魅力。ディスプレイ感覚で置けるので、整理整頓も楽しくなりますね。
 
最初からオープン収納で考えていましたか?
 
「キッチンのデザインに合う収納を造ったという感じです。このキッチンにするなら上には何も置きたくなかったので、背面に収納を造りました。収納は同素材のステンレスにしてクローズタイプにしようかとも考えましたが、そうなると“ステンレスの塊”って感じで、無機質すぎるかなと。それを緩和するために有機的な要素が欲しいと思って、木を取り入れてオープン収納にしました」
 
収納を背面にまとめたことで、オールステンレスのアイランドキッチンが際立っていますね。

レシピ選びに最適なベンチコーナー

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キッチンの出窓にはベンチを造りました。このベンチにもNさんのこだわりが詰まっています。
 
こちらのベンチはどんな経緯で生まれたのですか?
 
「この出窓が中途半端なサイズで用途もわからなかったんです。そのまま残すのは嫌だったので、意味合いを出したいなと。それならキッチンに近いからレシピを読んだり、読書や日向ぼっこができるスペースにしようと思ってベンチを造ることにしました。となると、壁から飛び出てデッドスペースが生まれるので、それを活かして収納スペースにしようと。大切な資料や公共料金などをすぐに取り出せる収納が欲しかったので、ちょうどよかったです。愛用している収納ボックスがキレイに収まるように、1cm単位で調整してもらいました」
 
見た目にもこだわったそうですね。
 
「ベンチ・壁面の棚板・洗面台の棚板は全部、積層を揃えました。この積層感が好きで、棚板は全部統一しようと思って揃えました」

ディテールに加えて、収納下はあえてオープンに。こうすると抜け感が生まれてすっきりした印象になります。
 

趣味道具を“魅せる”収納にした土間

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土間は趣味道具の収納。多趣味なお二人には不可欠なスペースです。
 
土間のこだわりを教えてください。
 
「僕たちの趣味がアウトドアで、道具は大きくて外で使う物。前の家ではベランダに棚を作って収納していたんですが、そこまで行くのに家の中を通って運ぶのが面倒でした。帰ってきてすぐに置ける場所が欲しかったので、土間を趣味道具の収納にしたんです。収納というと隠すイメージがあるけど、ここはあえて“魅せる”かっこいい空間にしたいと思い、オープン収納にしました」
 
土間の床はモルタルですか?
 
「モルタル風タイルです。本当はモルタルにしたかったけど、キャンプ道具って重いからドカって置くと割れちゃうかなと。それに、モルタルってヒビが入るじゃないですか。それが経年変化の味わいでもあると思うんですけど、この広さだと、よくあるカフェの床みたいなかっこいいヒビじゃなくて、単純に欠けたって感じになると聞いて。それならモルタルっぽいタイルにしようと。でも、なるべくタイル感がないものが良くて、面が大きいものにしました」

遊びゴコロがある洗面&トイレ

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洗面室とトイレは、テイストがLDKとは全く違いますね。
 
「家の中でも振り幅を広くしたいなと。この2箇所は遊びました。家という感じにしたくなくて、海外のデザイナーズホテルをイメージして造りました。ポイントは色使い。洗面はグレーグリーン、トイレはグレーピンクを使ってLDKと差を出しました」
 
塗料とテラゾータイルはご自身で探してきたもの。塗料は国産のものにはあまりないニュアンスカラーを使いたかったそうで、海外の塗料メーカーをセレクトされました。テラゾータイルはいろいろなところを回り、大量のサンプルを見た中から選んだそう。どれ一つとっても、徹底したこだわりぶりです。

タイルをこのようにアクセントとして使うと、明るさが出ます。モルタルに見える床はフロアタイルです。収納は洗面台下とオープンラックを同じラインに造り、整然とした印象を与えます。

洗面室の収納は当社デザイナーのアイディアで、造作棚(縦線)と洗面台(横線)からなるクロスをポイントにデザインしました。このクロスが際立つように他の棚板はブラックにして存在を抑えています。洗面台・収納と切り分けず「2つで1つの塊」と考え、ポイントと他の部分の色を変えてメリハリをつけました。
 

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トイレには飾り棚と照明を取り付けて、アートパネルを飾るスペースを造りました。奥行きがある飾り棚は、トイレ全体を広く見せる効果があります。スタイリッシュな感じに仕上げるため、取り入れたのが床のタイル。こういったちょっとしたこだわりが、トイレを段違いにオシャレにしていますね。

 

リノベーション中のハプニングは?

着工してから困ったことはありましたか?
 
「途中問題もでましたが、結果としては大丈夫でした。図面作成の段階でできる限りのことは調べたので、着工後に大きく変わって困ったことはなかったです。

強いて言えば配管ですね。もともと配管は解体してみないとわからないとは言われていて、実際にリビングのエアコンの配管が導線上寝室を経由する必要があるかもしれないという問題が出ました。その場合は、土間の天井も低くなるかもしれないし、配管も構造的に汚れが溜まりやすいから1ヶ月に1回の掃除が必要と聞いて、それは面倒だなと。でも、結果的には問題なく取り付けられました。もう一つは洗面室天井にある配管。当初は天井の中に収めようと思いましたが、隠さないままにしました。結果的にこれで良かったと思っています。」

これからリノベーションをする方へメッセージ

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最後に、家づくりのアドバイスをお二人からいただきました。ポイントは次の4つです。
 
1、希望のイメージは躊躇せずに画像を送って
 
「家づくりを始めるとき、自分のやりたいことを明確にするのが何よりも大事だと思います。イメージがふわっとしていたり、言葉だけではデザイナーさんに伝えきれないこともあるので、とにかくいいと思う画像を見せるのに尽きるかなと。僕たちも何百枚と送りました(笑)デザイナーさんとの共有が肝だと思うので、そこは遠慮しないで伝えたほうがいいですね。あと、ライフステージが変わっていく方は将来を踏まえつつ、現在の生活が豊かになる設計をすることが重要だと思います」
 
2、収納は見せる・隠すのバランスが大事
 
「収納はしっかりとることをオススメします。子どもが生まれたり、物が増えたりする可能性を考えると、引っ越し当初は使いきれないくらいあっても問題ないかと。かといって、全部を隠すクローズタイプにすると圧迫感が出てしまうので、一部オープン収納にすれば抜け感を出しつつ、空間に広がりを持たせられると思います。その辺りはデザイナーさんとバランスを見ながら決めてもらえれば。どこに何を置くかをシミュレーションして、収納する物や使う収納アイテムのサイズを計算するのも大事。そうすれば失敗しないと思います」
 
3、ドア・廊下のサイズに注意!

「ドアや廊下のサイズもすごい大事。これは盲点だと思うのですが、置きたい家具や家電のサイズに合わせてドアや廊下のサイズを考えないと、搬入できない可能性もあるので、ここは本当にサイズを確認してから決めたほうがいいです。居室の広さを優先して廊下を狭める方も多いと思うんですけど、そうするとドアも必然と小さくなります。家具・家電のサイズを考慮するのは本当に大事ですね」
 
4、家具・家電の費用も事前に確認を!
 
「意外に費用がかかるのが家具・家電。賃貸はエアコンや照明が備え付きだけど、リノベーションとなると自分たちで全部用意するので、結構かかります。そこも見越した上で、予算決めをしないと後から大変なことになると思うので、予算決めは最初から家具・家電も含めて考えたほうがいいです」
 
 
どのポイントにも共通して言えるのが、事前の準備・計画の重要性です。決められることは早い段階で考えることが、スムーズな家づくりにつながります。

担当者の声:リノベ不動産/BeatHOUSE 設計 高橋

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「Nさん方のリノベーションではデザインもさることながら、空間としての広がりを最大限に見せるため、あらゆる手法を使いました。特に気をつけたのがラインです。例えばヘリンボーンの床は、途中で柄が変に切れないように、はじまりをドアにしました。土間は上がり框の幅を広げています。上がり框は幅が狭いと、全体として狭く感じてしまうため、そういった細部にも気をつけました。ヘリンボーン部分と土間の並行ラインも長さをとり、スッと続くような印象を与えて、広さを出しています。各箇所のドアも単に入り口に付けずに “間”をとってはめこみました。床に沿って設置するのではなく、半歩の間を空けて取り付ける。こういったちょっとした間が、広さを感じさせます。キッチンの造作ベンチも、水平線を強調させるために垂直材をあえて奥ませました。時間と労力を惜しまず、細部までこだわりぬいた設計です。
 
今回Nさんお二人がお住まいになってから初めてお伺いしましたが、喜ばれているお二人を見て、やり抜いて良かったと痛感しました。ありがとうございました」
 

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Writer

  • 山口 奈緒子

    大学院で空間デザインを専攻。輸入家具店にて勤務後、リノベ不動産でワクワクする住空間を全国へ広めている

  • 萩原 和

    リノベ不動産にてリノベーションを多数ご提案。その後マーケティング部で&Renoの企画に携わる

  • 山下 さと子

    建築学科卒業、不動産ディベロッパーなどで働いた後、web業界へ転向しフリーランスへ。一児の母

  • 神木 千鶴

    専門商社で営業職に従事、その後出版業界でディレクター・ライターとして勤務。子育てサークル代表

  • &Reno編集部

    BeatHOUSEで日々奮闘するスタッフたち。わくわくすることを常に探しています。