リノベのハウツー
2020.11.25
トイレの交換を考えているあなたへ〜トイレ交換について知っておきたいこと総まとめ
毎日使う設備であるトイレは、水が詰まったり便器が破損したり何かとトラブルが発生しやすい場所でもあります。最近トイレに不具合が生じていて、そろそろ交換時期かもしれないと考えている人もいるのではないでしょうか。
今回は、そのような人へ向けてトイレ交換にあたって知っておきたい情報をまとめてご紹介。この記事を読んで、トイレを交換すべきか否かの参考にしてくださいね。
トイレの寿命はどれくらい?
トイレ交換について考える前に、そもそもトイレの寿命はどれくらいなのか考えてみましょう。物の寿命を判断するにあたって基準の一つとなるのが、確定申告の際に用いられる減価償却における耐用年数です。
国税庁のホームページによると、建物付属設備のうちトイレを含む給排水・衛生設備の耐用年数は15年とされています。言い換えれば、トイレ設備を資産として計上できる年数は15年であるということ。しかしながら、耐用年数=寿命というわけではないため、実際には耐用年数後も問題なく使用することができます。
陶器でできているトイレの本体については「傷さえつかなければ100年は持つ」とも言われており、大きな破損がない限りは一生モノと言えるほど高い耐久性を誇るのです。問題になるのが、タンク内部の部品や給排水配管。こちらは寿命100年というわけにはいかず、タンク内部の部品については10年程度、給排水配管についても15〜20年程度で交換時期を迎えると言われます。
こうして考えると、設置から10年程度経過したトイレで問題が起こった際には、部品交換を検討してもいいということになります。
トイレの種類と排水形式を理解しておこう
トイレ交換を行う際、種類や排水形式にも注意が必要です。それぞれ代表的な物をご紹介していきます。
トイレの種類は「組み合わせタイプ」「一体化タイプ」「タンクレスタイプ」
トイレは便器・便座・タンクの3つからできており、タイプによって形状が異なっています。主に3つのタイプがあり、それぞれに異なるメリット・デメリットがあるため、特徴をしっかりと理解した上でタイプを選択することが大切です。
最も一般的なのは、3つの部位が独立している「組み合わせタイプ」。破損しやすい便座のみの交換が可能で、コストも比較的安価なのが特徴です。
「一体化タイプ」は、3つの部位が一体化しておりスッキリした見た目が特徴。凹凸が少ないので掃除しやすいというメリットもあります。ただし、組み合わせタイプと異なり、便座が壊れてしまった時には全体を丸ごと交換しなくてはならないのが難点。
「タンクレストイレ」は、その名の通りタンクがないタイプのトイレ。3種類の中で最も省スペースなので、空間を有効に使うことができます。注意点としては、手洗い場を別に設けなくてはいけないことなどが挙げられるでしょう。
あなたの家は床排水?壁排水?
もう1つ確認しておきたいのが排水方式の違い。トイレの排水形式には、大きく分けて「床排水」と「壁排水」があります。床排水か壁排水かによって製品価格が異なり、製品によっては対応していなかったりする可能性もあるので要注意。
確認の仕方は簡単で、便器の壁側に排水管が見えない場合は「床排水」、排水管が見える場合には「壁排水」と覚えておきましょう。戸建では床排水が多く、一般的なマンションや団地では壁排水が多いとされます。
トイレ交換の費用相場
ここまで読むと気になるのが、トイレ交換にはどれくらいの費用がかかるかということですよね。トイレの種類や工事の程度によっても異なりますが、費用相場はおおむね次の通りです。
・便座の交換、温水洗浄便座の設置 :5〜10万円程度
・便器の交換のみ :3〜21万円程度
・丸ごとリフォーム(内装変更含む):14〜32万円程度
(出典:リショップナビ)
便座や便器の交換のみの場合、製品のグレードによって費用相場が大きく変わってきます。先ほどご紹介したタイプごとに見ると、組み合わせタイプ<一体化タイプ<タンクレスタイプの順に価格が高くなる傾向にあります。
和式から洋式への交換は要注意!
一般的な費用相場をお伝えしましたが、ご紹介したのはあくまでも洋式トイレの交換を行う場合の想定。和式トイレから洋式トイレに交換する場合にはいくつか制約があり、費用も高めになるため要注意です。
まず、和式トイレの中には便座の部分に段差が設置されているものがありますよね。洋式へ交換するにあたっては段差を解消する必要があるので、解体費用を見込まなくてはなりません。また、段差がないタイプでも、洋式に交換するにあたっては排水管の移動や延長などが必要になります。
和式トイレはコンパクトなので、トイレスペース自体が小さめに作られていることがあります。この場合、通常の洋式トイレは設置不可能なため「コーナータイプ」と呼ばれる小型便器が必要。タンクを上から見ると三角形になっており、空間の角に設置することができます。
このように和室から洋式に交換する場合には、独自の検討事項があるということを認識しておきましょう。
まとめ
便器自体は一生モノと言われるほど長持ちするものですが、設備関係は10年程度経過すると交換の必要が出てきます。築10年を超えてトイレの調子が悪いと感じているなら、一度業者に依頼して点検してもらうのも有効です。今回ご紹介した内容を参考に、ライフスタイルによりマッチしたトイレへの交換を検討するといいでしょう。