リノベーションのアイテム
2020.10.15
塩ビタイル設置で欠かせない目地棒とは、目地棒の役割や張り方を紹介
目地棒と呼ばれる建築資材をご存じでしょうか。床のリフォームでは塩ビタイルを使用される方もいますが、目地棒を使うことで美しい仕上がりにできるのです。
そこでこの記事では目地棒の魅力や役割について紹介します。この記事を一読すると、目地棒についての基礎知識を身につけられるでしょう。床のリフォームを検討されている方や、塩ビタイルの使用をお考えの方はぜひこの記事を参考にしてください。
目地の役割
目地棒の魅力を解説する前に、目地の役割について紹介します。タイルを床に張るときには、目地を設置することがあります。タイルの施工における目地の役割は、以下の通りです。
・タイルのサイズのバラつきを吸収させる
・下地への接着力を補強する
・外部からの水やホコリの侵入を防ぐ
床のリフォームで使用するタイルの多くは、土で焼いて成形しています。そのため、タイルのサイズは同じでも、寸法に誤差が出ることがあります。また、タイルを焼くときには、焼く前よりも縮むので、タイルのサイズにバラつきが生じやすいのです。そこで、タイルのすき間に目地を設けることで、タイルの誤差を解消できます。
このほか、目地部分にセメントを詰めることで接着力を高めることが可能ですし、ホコリや水などの侵入を防げるのです。
目地棒の役割
目地棒とは、建築物に帯状のくぼみを作るための部材のことで、主に塩ビタイルを設置するときに使用します。塩ビタイルは塩化ビニルでできており、製品を作る際に焼くといった工程がありません。そのため、実際のタイルとは異なり、1枚1枚のサイズにバラつきが生じることはないでしょう。
しかし、目地棒を塩ビタイルに使用することで、本物のタイルのような美しい仕上がりにできます。そのため、見た目にこだわりたい方は、目地棒の設置をおすすめします。
目地棒の種類
塩ビタイルの施工に使う目地棒には、さまざまなサイズがあります。目地棒のサイズは3mmとなっており、床のデザインのアクセントや、他の床との区切りとして使えます。
(参考:マックスインテリア「床を貼り替えてリニューアル! 目地棒って何だ?」)
また、目地棒にはさまざまなカラーがあり、木目と同じようなブラウン、アクセントをつけるのにおすすめのゴールド、落ち着きのあるグレーや清潔感のあるホワイトがあります。部屋の雰囲気に合わせて好みの目地棒を使うと良いでしょう。
目地棒のデメリット
目地棒を使うことで塩ビタイルの床をおしゃれに演出できますが、デメリットもあるので注意が必要です。主なデメリットとして以下の3つが挙げられますので参考にしてください。
接着不良になりやすい
目地棒は、非常に細い形状をしています。塩ビタイルよりも厚みが無いので、目地棒を張るときに、圧着がききにくいことがあるので注意しましょう。接着が不十分の場合、時間の経過とともにはがれる可能性があります。そのため、目地棒を接着するときには、前もって汚れを取り除き、丁寧に張り付けることが重要です。
寸法変化が起こりやすい
目地棒は樹脂の配合が多く、寸法が変化することがあるので注意しましょう。特に、急激な温度変化に弱く、高温時には膨張することもあります。また、梅雨などの湿気の多い時期は、接着力が無力化してしまいはがれることもあるでしょう。
上記でも触れましたが、目地棒は面積が小さいために、少しの寸法変化によって圧着が弱くなることがあります。そのため、きれいな床の状態を保つためにも、室内の温度調整に注意しましょう。
目地棒の施工方法
塩ビタイルのリフォームに興味のある方の中には、DIYで施工したいという方もいるのではないでしょうか。ここでは、目地棒の施工方法を紹介しますので参考にしてください。
基準線を引く
塩ビタイルを張るときにははじめに基準線を引きますが、目地棒を使用する場合でも基準線は必要です。最初に部屋の基準線を引き、接着剤を使いながら塩ビタイルを張りましょう。なお、目地棒を張るときには、ゴム系ラテックス以外の接着剤を使用します。可能ならばウレタン・エポシキ樹脂系接着剤やアクリル樹脂系接着剤を使いましょう。
ローラーで圧着する
塩ビタイルと目地棒を交互に挟み、ローラーで圧着しながら丁寧に張り付けましょう。目地棒と塩ビタイルの高さが異なるときには、目地棒の上に別の目地棒を乗せてローラーで圧着します。
まとめ
今回の記事では、目地棒の魅力や役割について紹介しました。塩ビタイルを施工するときに目地棒を使うことで、実際のタイルのような美しい仕上がりにできます。目地棒には、さまざまなデザインやカラーがあるので、部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。
一方で、目地棒にはデメリットもあるので注意が必要です。塩ビタイルよりも厚みが無いので、接着不良になりやすいでしょう。接着の際には、ウレタン・エポシキ樹脂系接着剤やアクリル樹脂系接着剤を使うのがおすすめです。また、塩ビタイルとの高さが異なるときには、目地棒を重ねてからローラーで圧着すると接着しやすいでしょう。