2020.04.25
メーカー別に見るキッチンリフォームの価格帯
今回は、クリナップ・TOTO・LIXILの3メーカーのシステムキッチン製品を高価格・中価格・低価格帯の価格帯別にご紹介します。
キッチンリフォームの価格は、その多くが「システムキッチン代+工事費」という構成です。同じ条件でリフォーム工事を行うと、工事費に大きな差はなく、システムキッチン代で費用に差が出るようです。今回は、システムキッチンの価格に絞ってお伝えします。
詳しくご紹介していきましょう。
コストパフォーマンス重視のキッチンリフォームに。中価格帯の製品
中価格帯シリーズは、メーカーが販売に力を入れている売れ筋の製品です。必要とされる機能が盛り込まれており、コストパフォーマンスに優れた魅力的な製品がたくさんあります。
価格はばらつきがありますが、おおむね100万円前後です。
中価格帯のメリットは、製品の仕様と金額にバランスが取れているところ。一方、デメリットはメーカーごとの特徴が出にくいので、選ぶのが難しいところと言えるかもしれません。
ステディア/クリナップ
クリナップでおすすめの中価格帯キッチンはステディアシリーズです。
注目したい点は、ステンレスのカウンターとキャビネット。ステンレスの強度やきれいさを保つ衛生への配慮が特徴的で、この価格帯では優れた製品と言われます。シンクもカウンターと一体で形成されています。シンクとカウンターの継ぎ目がないので汚れがたまりにくく、掃除しやすい製品です。
シンクはクリナップ独自の「流レールシンク」を採用しています。手前に水溝を付けることで、ゴミを集めやすい設計も好評のようです。これらの機能は、展示場などで見て確認することをおすすめします。
さらに、扉カラーも種類が豊富です。ただし、カラーのグレードによっては他社の高価格帯の製品と同じぐらい高くなってしまうので注意しましょう。
ミッテ / TOTO
TOTOの中価格帯システムキッチンは、ミッテとクラッソの2種類です。ミッテは中価格帯の中でも少し安い部類に入ります。
ミッテは、トップカウンターとシンク回りの色柄が美しいことが特徴のひとつ。パステルカラーからシンプルな白まで展開していますが、いずれも発色がよく人気があるようです。
もう一つはレンジフード。レンジフードの特徴である整流板は掃除がしやすいので、換気扇掃除に苦労した経験のある方の関心が高い傾向にあります。
アレスタ/LIXIL
LIXILで中価格帯に位置付けられている製品はアレスタシリーズです。
アレスタの特徴は収納です。「引き出し収納」と「ドアポケット」この二つが便利で注目の設備です。
さらにタッチレス水栓も選択できますがオプションなので、追加費用がかかります。導入検討の際には注意しましょう。
コーコスト追求のキッチンリフォームに。低価格帯の製品
低価格帯製品は50~75万円が一般的と言われます。
低価格帯のキッチンは、機能を絞って最小限に抑えていることが特徴。扉の色やオプションも選べる種類が少なくなっています。「選べるオプションを少なくして金額を抑える」のは低価格帯にはよくあるパターンだと覚えておきましょう。
では、低価格帯キッチン製品に求められる性能はどうでしょうか?
耐水性や掃除のしやすさ、汚れのつきにくさなど、システムキッチンに求められる基本的な性能は大きく変わりません。価格をおさえても、性能は保持するというのがメーカーの考えと言われます。
低価格帯のキッチンは、キッチンが直接見えない配置に向くものが多いようです。クローズドタイプや対面式でカウンターが高いタイプなどです。デザインやインテリアをそれほど気にすることなく、調理に集中する場所には最適なキッチンでしょう。
ラクエラ/クリナップ
ラクエラは、クリナップの低価格帯製品です。ステディアやセントロと異なるのは、キャビネットが木製である点。クリナップが得意とするステンレス製キャビネットではないので、残念と感じるかもしれません。
ワークトップは3種類ありますが、ステンレスワークトップは一体成型してあります。継ぎ目がないので掃除しやすいところは、クリナップのキッチンづくりに一貫した姿勢と言えるでしょう。
シエラ/LIXIL
コンパクトにまとまった性能が特徴的なシエラは、LIXILの低価格帯シリーズです。
シンプルな外観である上に、収納内部もメラミン加工を施してあり、掃除がしやすく綺麗な状態を保ちやすいという声がよく聞かれます。
アレスタとシエラを比較して、こちらを選ぶ方も多いようです。
ミッテ / TOTO
TOTOでは、中価格帯システムキッチンでご紹介したミッテが低価格帯シリーズとしても位置付けられます。
扉やシンク、水栓やキャビネット、そしてレンジフード等のキッチンパーツの種類を豊富に準備し、選択次第で低価格帯キッチン構成に対応しています。
思い切ったキッチンリフォームに。ハイエンド価格帯の製品
システムキッチン一式でそろえると150万円を超える各メーカーのハイエンドモデルは、設備だけでなく、デザインや色柄までこだわったモデルが勢ぞろいします。この金額になるとオーダーキッチンも視野に入ります。
細部までこだわって作られたシステムキッチンは、インテリアとマッチします。特にキッチンが部屋の主役となるアイランド型には、このグレードのキッチンを採用したいものです。
セントロ / クリナップ
セントロの一番の特徴は、ステンレスカウンターの美しさでしょう。
キューブデザインのシャープなラインは、ステンレスを扱うメーカーとしての加工技術の高さが見られます。ステンレスは薄く加工するととても割れやすい性質があり、このようなエッジを出すのはとても難しいと言われます。
キューブデザインの美しいカウンターは、それだけで存在感があります。
クラッソ/TOTO
TOTOのハイグレードモデルがクラッソです。特に、クラッソに採用されているクリスタルカウンターが他のメーカーと一線を画します。透明感があり、とても美しいカウンターです。
さらに、クラッソで人気なのが「きれい除菌水」。水道水を電気分解して作る除菌水が、キッチン特有の排水溝のぬめりやニオイの防止、まな板の除菌まで行えることから人気が高いようです。
リシェル/LIXIL
リシェルの良さは扉の面材にあります。LIXILは総合建材メーカー。そのメリットを十二分に発揮して、他社にはまねのできない上質の面材を選ぶことができます。
これによりキッチン天板や背面収納と組み合わせて、部屋全体のコーディネートも可能です。LIXILは建具や床材も販売しており、部屋トータルで上質なインテリアを実現できます。
まとめ
今回は、キッチンリフォームで検討したいクリナップ・TOTO・LIXIL 3メーカーの高価格・中価格・低価格帯システムキッチンをご紹介しました。
金額や設備のバランスを考えると中価格帯、そして予算重視ならば低価格帯、さらにデザイン重視なら高価格帯と、リフォームの目的やご都合に合わせて選ぶとよいでしょう。
機能やデザインに困ったときに、参考になればと思います。