リノベーションのアイテム
2020.04.07
塗装のリノベーションのときに使用できる3種類の塗料とは?
長く住んでいると、家の壁や天井がくすんでくることがよくあります。そのため、リノベーションで塗り替えて快適な住まいに変えたいという人も少なくありません。
そこで今回は、塗装のリノベーションのときに使用される3種類の塗料の特徴などを紹介します。リノベーションを考えている方、壁の汚れやくすみが気になる方は、この記事を一読して役立ててください。
1:水性塗料
水性塗料とは、水が主成分となっている塗料のことです。リノベーションなどの室内塗装では、水性塗料が使われることが多くなっています。塗布した塗料から水が蒸発することで色が沈着する、というのが水性塗料の仕組みです。
水性塗料のメリット
水性塗料のメリットのひとつは、安全性の高さです。2で紹介する油性塗料には、シンナーなどの溶剤が含まれていますが、シンナーの臭いで気分が悪くなることも少なくありません。そのため、狭い室内で作業する場合には、健康被害が生じる可能性があるので注意が必要です。
水性塗料にも臭いはありますが、体に害のある成分の臭いは含まれていないので、比較的安心して作業ができるでしょう。
水性塗料のもうひとつのメリットは、価格です。油性塗料と比較した場合、安い価格で購入できます。リノベーションの予算が限られているときには、水性塗料を使用することで費用を節約できるでしょう。
さらに、水性塗料は保管が簡単というメリットもあります。おもな成分が水なので、火気などの問題を気にせずに保管が可能です。
水性塗料のデメリット
水性塗料には、塗膜の寿命が短いというデメリットがあります。有機溶剤を含んでおらず、油性塗料よりも耐久性が低いので注意が必要です。ただし、水性塗料の中にはグレードの高いものもあり、一般的な油性塗料より長持ちするものもあります。
また水性塗料には、油性塗料より乾きにくいというデメリットがあります。特に気温が5℃以下の場合は、乾燥までに時間がかかることがあるので注意しましょう。限られた時間で塗装作業を行う場合には、油性塗料が向いている場合もあります。
加えて、水性塗料には塗布が難しい素材があるので注意が必要です。鉄など、塗料を弾いてしまう素材への塗装に関しては、下塗り材の使用が必要になることもあります。
2:油性塗料
油性塗料は、シンナーなどの有機溶剤が主成分となっている塗料です。塗布した塗料から有機溶剤が揮発することで色が沈着する仕組みになっています。
油性塗料のメリット
油性塗料のメリットのひとつは、耐久性です。シンナーなどの有機溶剤には、紫外線などの刺激にも負けないほどの、とても強い塗膜を作ることができます。
加えて、油性塗料には塗料密着が高いというメリットがあります。樹脂や金属などの密着性が低い素材にも使用が可能です。塗料密着が高いので、丁寧に塗布をすればはがれにくい塗膜を作れます。
さらに、油性塗料には乾燥が早いというメリットもあります。水性塗料の場合は、水分の蒸発によって塗膜が硬化しますが、気温が低いときには乾燥までに時間がかかります。一方で油性塗料の場合、油分の蒸発によって塗膜が硬化しますが、水分よりも蒸発が早いのでスムーズな塗装が可能です。リノベーションの期間が限られているときには、油性塗料がおすすめです。
油性塗料のデメリット
油性塗料のデメリットとして、まず臭いの強さが挙げられます。シンナーなどの揮発有機溶剤が含まれており、臭いによって気分が悪くなることがあります。
さらに油性塗料の場合、手や洋服などに塗料が付いてしまうと簡単に落とせません。そのため、水性塗料よりも慎重な作業が求められます。
また、油性塗料は水性塗料より液ダレがしやすいというデメリットがあります。扱いに慣れていないと、きれいな塗布が難しいかもしれません。
3:その他の塗料
水性塗料や油性塗料のほかに、リノベーションで使用できる塗料はほかにもあります。好みやシーンに合わせて使いましょう。
珪藻土(けいそうど)
珪藻土とは、プランクトンなどの死骸が水底で堆積してできた岩石のことです。塗料に加えて、耐火用レンガや七輪の原料としても使われています。珪藻土は、断熱性や耐火性などの機能性に優れています。さらに、安全性や調湿性に関しても高い効果を発揮します。
漆喰(しっくい)
漆喰とは、水酸化カルシウムをおもな成分とする建築材料です。漆喰の特徴は耐久性です。定期的なメンテナンスを行えば、100年以上使用できます。さらに、調湿性や抗菌性にも優れているので、安全性も高いのでおすすめです。
(参照:漆喰(しっくい)の耐用年数は100年!特徴や施工費用を徹底解説!)
まとめ
リノベーションで使用される塗装として、おもに上記の3種類があります。塗料の中には、安全性の高いものや使いやすいもの、抗菌性や調湿性に優れたものなどさまざまです。それぞれに特徴があるので、自分に合ったものを使用しましょう。
一方で、水性塗料については乾燥しにくい、油性塗料については臭いがするといったデメリットもあります。メリットだけではなく、デメリットも比較しながら使用する塗装を選ぶとよいでしょう。