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リノベーションのアイテム

2019.12.24

グラスウールとは?最もポピュラーな断熱材

グラスウールとは?最もポピュラーな断熱材

グラスウールが新築の住宅に使われる割合は半分以上、日本の住宅で最も広く使われている断熱材です。使われ始めたのは住宅の断熱性が注目された1980年代から、グラスウールは長い歴史も持っているのです。なぜグラスウールが、ここまでポピュラーになったかというと、優れた性質を持っているからです。しかし、その一方で近年ではグラスウールに対する批判も耳にするようにもなりました。

ここではグラスウールとは何か?を説明した後、他の断熱材との比較をおこないます。またリノベーションでグラスウール断熱を変更することのメリットとデメリットについても考えていきましょう。

グラスウールとは何だろう?

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割れたガラス窓やビンなどを溶かして繊維状にしたものをガラス繊維と呼びますが、さらに綿のようにしたものがグラスウールです。価格が安く火災にも強い、人体への安全性も高いという性質を持っているので、断熱材としてだけでなく吸音材としても広く用いられています。

断熱材としてグラスウールの性能は?

グラスウールは広く使われている断熱材ですが、その一方で悪い評判も聞こえてきます。

・断熱性が低い
・結露の原因になる
・隙間ができる

主なものは以上の3つ、これらグラスウールの悪評は本当なのでしょうか?

グラスウールの断熱性が低いって本当?
断熱性の高さは、1平方メートル当たりでどれくらいの熱が通過するのか?という値で比較されます。一般的に使われているグラスウールの熱伝導率は0.038(w/m2・k)、近年注目を集めているセルロースファイバーでも0.04ですから全く問題はなさそうですし、高性能のグラスウールを使えば断熱性はさらに上がります。つまり、グラスウールの断熱性が低いというのは誤解といえるでしょう。

グラスウール断熱は結露の原因になる?
グラスウールを使うと壁の中で結露(壁内結露)が起きるというのも、よく耳にするグラスウールの悪評です。この悪評が立ったのは1970年代の後半、グラスウールが湿気を吸収してしまうことが原因でした。
現在では袋入りのグラスウールを使ったり、グラスウールをビニールで覆ったりと湿気に触れない工夫がされています。また壁内の通気性を保つことで湿気を追い出したり、気密性を高めて湿気が入らないようにしたりと壁の構造にも工夫がされています。壁内結露が問題になったのはずいぶん昔、現在は心配する必要はなさそうです。

グラスウール断熱は隙間ができる?
グラスウールはシート状になっているので、壁に貼っていく方法では、貼りきれなかったり手薄になったりする部分ができてしまいます。つまりグラスウールの悪評の中で、これだけはまんざら誤解とはいい切れないのです。

しかし隙間ができてしまうのは、シートやボード状になっている他の断熱材も同じこと。ロックウールや硬質ウレタンフォーム、ポリスチレンフォームといった断熱材もグラスウールと同じ弱点を抱えているのです。

そこで考えられたのが、シート状の断熱材以外を使った断熱法。セルロースファイバーやウレタンフォームを使ったものです。

吹き込み・吹き付け施工の断熱材

隙間を作らずに断熱材を施工するために考えられたのが、吹き込みと吹き付けの2つの方法です。
「吹き込み」は湿気に触れないようにビニールシートを貼った空間に、断熱材を機械で吹き込んで充填していく方法。主にセルロースファイバーを使った断熱に用いられます。

「吹き付け」はポリスチレンフォーム、フェノールフォーム、ウレタンフォームなど泡状の断熱材をスプレーのように吹き付けて層を作る方法。湿気に触れると結露の原因になりますから、層を作った後に密閉をおこないます。

吹き込み・吹き付け施工にもデメリットはある

隙間なく断熱材を施工できますから、吹き込み・吹き付けの施工方法は高い断熱効果が期待できます。しかしデメリットは施工が高額になること。グラスウールを使うよりも倍以上の費用がかかってしまいます。

リノベをする家が暑い・寒いと感じたら?

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夏は涼しく冬は暖かい、快適で光熱費も少なくてすむ高断熱の家が話題です。ならば中古住宅をリノベーションして高断熱の家にすることはできるでしょうか?

グラスウールから他の断熱材にリノベーションすることはもちろん可能です。その場合にネックになるのがコスト。壁を全て取り壊し、断熱材を施工し直すのは大リノベーション。坪数にもよりますが数100万円は覚悟しなければなりません。

加えて問題な点は、コストパフォーマンスが低いこと。壁や屋根、天井が断熱で果たしている役割はあるデータによると50%以下、意外に大きくないのです。

壁よりも窓のリノベーションの検討を

断熱の実に50%以上と、壁よりも大きな役割を担っているのが窓です。夏場にはこの傾向がより大きくなり、実に70%以上の熱が窓から侵入するとのデータもあるのです。それだけに断熱性を高めるリノベーションを考えているなら、壁よりも窓を優先すべきでしょう。

加えてうれしいのは、窓のリノベーションのコストパフォーマンスが高いこと。断熱性の高い窓やサッシに付け替えたり、窓をもう一枚取り付けて二重窓にしたりといった工事は以外に安価。グラスウール断熱を他の方法で施工し直すリノベーションにくらべると圧倒的に安い費用で済んでしまうのです。

まとめ

広く使われている断熱材、グラスウールは優れた素材です。ただ問題があるのが施工方法、近年ではグラスウール以外の素材を用いた効果的な断熱方も確立しています。しかし、高断熱の家にするために断熱材をリノベーションするのは考えもの。コストが非常にかかるのです。

壁や屋根、天井の断熱材をグラスウールからリノベーションする前に、考えるべきは窓のリノベーション、高いコストパフォーマンスが期待できるでしょう。

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