リノベのハウツー
2022.05.11
リノベーションのローンってどうすれば良い?賢いローンの組み方
中古物件を購入して、自分好みのおうちにリノベーションする、そんな選択肢が広がりつつあります。そこで避けて通れないのが、ローンについて。リノベーションのローンってどう組めばいいの?こんなお悩みにお答えします。
目次
リノベーション物件で住宅ローンは使えるの?
リノベ物件でも住宅ローンを使うことはできます。
通常、リノベーションによるローンはリフォームローンといわれていて、住宅ローンより金利が高い傾向にあります。
しかし、住宅購入費用にリノベーション費用を含めてローンを組むことが可能です。
なお、上記した融資手数料なども住宅の購入金額にふくめてローンを組むこともできるのです。
住宅ローンとリノベーションのローン、どう違うの?
リノベーションの際にかかる費用をローンで組む際には、一般的に「リフォームローン」という扱いになります。
リフォームローンは返済年数が最大15年~20年で、金利は2~3%台が平均的です。
それに対して住宅ローンの返済期間は最大35年。金利は0.5%~1%台とリフォームローンに比べて低いのが特徴。ローン返済中に万が一亡くなってしまった場合に、保険金により残りのローンが弁済される団体信用生命保険がつくのもメリットです。
※フラット35利用の際は任意加入。
リノベーションの費用も住宅ローンで組めるの?
結論からいうと、組めます。ズバリ、リノベーションと物件を合わせて住宅ローン1本で組むのが最も賢いローンの組み方です。なぜなら、金利をぐっと抑えることができるから。例えば、2000万円の物件を購入して、1000万のリノベーションをするケースで見てみましょう。
■ケース1:住宅ローン+リフォームローン
① 物件部分
借入額2000万円
返済期間35年
金利1.0%
月々返済額56,457円
利息合計3,711,746円
② リノベーション部分
借入額1000万円
返済期間15年
金利3.0%
月々返済額69,058円
利息合計2,430,358円
③ 合計
借入額3000万円
月々返済額125,515円
利息合計6,142,104円
■ケース2:住宅ローン1本で組んだ場合
借り入れ額3000万円
返済期間35年
金利1.0%
月々返済額84,685円
利息合計5,567,804円
最初の15年の月々支払額は約4万円もの差が出てきます。利息は約57万円の差が出てきます。比較すると一目瞭然で一体型ローンがお得だとわかります。
資金計画のコツは、借りられる額と返せる額を把握すること
資金計画の基本は2つ。
自分がいくら借りられるのかを把握することと、いくらだったら無理なく返せるかを知ることです。
一般的に借りられる額は年収の7倍から8倍といわれています。無理なく返せる額は5倍から6倍と言われています。
年収500万円なら、4000万円が借りられる額、3000万円が無理なく返せる額ということになります。
総額ではなく、月額で考える
借りられる額と、無理なく返せる額はあくまで総額の目安。総額だけわかっても月々どれくらいかかるかのイメージが沸きづらい。
そこで、「月額」で考えるのが資金計画で失敗しないコツです。月々かかるコストには、住宅ローンの返済に加え、マンションの場合は管理費・修繕積立金が必要です。管理費・修繕積立金は広さによって変動しますが、2万円から3万円が相場です。
では、「月12万円で抑えたい」というケースで見てみましょう。管理費・修繕積立金が2万円かかると試算すると、ローン借入額を10万円以内にする必要があります。3500万円を金利1%、35年返済で組んだ場合、月額は約98800円です。つまり、月12万円以内であれば、借入額を3500万円にすればいいということがわかってきます。
資金計画の内訳は?
ローン借入額の目安がついたら、内訳を決めていきます。大きく分けて3つの費用がかかります。物件費用、物件に関わる諸費用、リノベーション費用です。
■中古物件には「相場」がある
相場は大きく3つの要素で構成されています。「エリア」、「広さ」、「築年数」です。何年も探しているけど見つからないという人の多くが、希望条件と相場に大きな乖離があります。半年以上探していて見つからない場合、予算を上げるか、条件を変えるかを検討するのがいいでしょう。まずは住みたいエリアの相場を知ることから始めてみましょう。
■忘れちゃいけない「諸費用」の話
諸費用とは、仲介手数料をはじめ、ローン保証料、火災保険料、登記費用等です。おおまかに物件価格の1割から1.5割ほど必要です。諸費用もローンを組むこともできますが、金利が高くなる金融機関もあるため、自己資金を諸費用にあてるのが賢明です。
■リノベーション費用広さ毎の目安
リノベーションの費用を決める大きな要素は施工平米数です。内装をどこまでこだわるかにもよりますが、すべて解体してスケルトン状態からリノベーションする場合、次のようになります。
60平米 900万円-1100万円
70平米 1100万円-1300万円
80平米 1300万円-1500万円
■ポイントの整理
・借りられる額と無理なく返せる額を知る
・月々の支払いからローン借入額を算出する
・内訳を決める
ローン申請はスピード命
ローンの申請はとにかくスピードが命です。なぜかというと、せっかく良い物件が見つかっても、ローンでもたついていると他の人に買われてしまう「買い逃し」のリスクがあるからです。
リノベーションに向いている物件を探しているのは一般顧客だけではありません。実は買取再販会社という不動産のプロも探しているのです。「リノベーション済み物件」、よく目にしますよね。それを手掛けているのが買取再販会社です。彼らは目利きもできて、資金も潤沢です。当然交渉も慣れています。プロがライバルになるのです。
■買付後すぐリノベーション見積もりが必要
気に入った物件を買うにはまず買付を出します。買付とは対象物件をいくらで、いつ契約したいかを書面で記したものです。通常、買付が受理されてから約1週間で物件契約になります。買付から物件契約の約1週間の間に対象物件でローンの事前審査を通しておく必要があります。
これにはリノベーションの見積が必要です。まだ決まったばかりでプランニングもしていない段階で出す必要があるので、事前にリノベーション会社に相談してみるのがオススメ。
■「不動産購入+リノベーション」のローン申請を一括で行う "ワンストップ型"
リノベーション会社によっては、中古物件購入からリノベーションまで一括して行うところもあり、つまりはローンを一つにまとめることが可能になります。不動産購入とリノベーション会社それぞれに連絡をとる手間が省けるというメリットもあります。
気に入った物件を買い逃したくない、ローンについて詳しく相談したいという方は、セミナー等で自分にあったスタイルを見つけてはいかがでしょうか。
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