リノベのトレンド
2018.10.14
最低限これだけは知っておきたい!「窓」に関する基礎知識
ABC / PIXTA(ピクスタ)
築年の古いマンションのネックは、ずばり「窓」。
サッシが古く、ガラスのスペックも低い場合が多いので、結露や騒音に悩まされるケースも……。
リノベーションする前に、最低限これだけは知っておきたい「窓」に関する基礎知識を、Q&A方式でご紹介します。
目次
Q1・窓が古いとどんなデメリットがあるの?
Tony / PIXTA(ピクスタ)
築30年、40年のマンションの場合、窓が「1枚ガラス」のケースが多く、室内の暑さ・寒さの原因に。
冷暖房機器の効率も悪いため、光熱費がかさむことにもなります。
さらに、結露が起こりやすく、カビが発生し、アレルギーなどによって健康を害してしまうケースも……。
また、開閉がしづらい、風雨が吹き込む、防音性や防犯性が低いといったデメリットもあります。
A1・室内の暑さ・寒さ、結露の原因に。健康を害してしまうケースも
Q2・窓のリフォームにはどんな種類がある?
ABC / PIXTA(ピクスタ)
最も手軽なのが「ガラス交換」。中でも高性能かつ、1枚ガラスの狭い溝にもはまる真空ガラスがおすすめ。
「内窓」とは、窓の内側にもうひとつ窓を設置する方法。費用対効果が高く、安定した性能が得られます。
既存の窓枠の上に新しい窓枠を設置するのが「カバー工法」。壁や床を壊さず、高性能な複層ガラスの窓などに交換できます。
【ガラス交換】
☆メリット
・ 今あるサッシをそのまま使える
・ 見た目、使い勝手が現在と変わらない
★ デメリット
・ サッシ部分の結露は変わらない
・ 複層ガラスはアタッチメントが必要
・ 共用部のため勝手に改修できない(マンションの場合)
【内窓】
☆メリット
・ 既存サッシへの影響がない
・ 専有部分なので管理規約上、問題なく工事できる(マンションの場合)
★デメリット
・ 2回開け閉めが必要
・ 掃除の手間が増える
【カバー工法】
☆ メリット
・ サッシの性能・機能が高まる
・ 大掛かりな工事なしで納まる
★デメリット
・ ガラス面は小さくなる(若干視界が狭まる)
・ 共用部のため勝手に改修できない(マンションの場合)
A2・「ガラス交換」「内窓の設置」「カバー工法」の3種類が一般的
Q3・マンションの窓リフォームで気をつけるべき点は?
Kazu23 / PIXTA(ピクスタ)
窓は外観を左右するので、マンションでは共用部にあたります。
そのため、窓を交換する「カバー工法」や、窓枠もすべて改修する工事などは勝手に行えません。
ただし、それを認める第22条2項が管理規約にあれば、個人での改修が可能。
内窓は専有部の工事なので問題なく行えますが、どんな工事の場合も、必ず管理組合に確認を取るようにしましょう。
A3・“共用部”なので窓や窓枠を勝手にリフォームするのはNG
Q4・窓リフォーム関連の減税や補助金があるって本当?
ABC / PIXTA(ピクスタ)
条件を満たせば、国が実施する「省エネ住宅ポイント制度」や「エコ窓減税」、各自治体の補助金などが利用可能。
どの制度を利用する場合も、対象となる工事や申請方法、期間、併用条件などを把握することが大切です。
分からないことは、販売店や施工業者に確認を。下記のサイト「madoka」では、補助金や減税の情報がチェックできます。
A4・条件を満たせば、補助金や優遇税制、自治体による補助金も
Q5・DIYでガラスフィルム等を貼る際、気をつけることは?
buru / PIXTA(ピクスタ)
手軽に取り入れられる市販の遮熱・断熱フィルムは、日差しの熱によって端からヒビが入ったり、はがれたり、変色して視界や見栄えが悪くなったりする場合も。
また、ガラスに比べて傷がつきやすい、耐久性が低いといったことも把握したうえで利用するようにしましょう。
ワイヤーガラスやペアガラス、防犯ガラスなど、フィルムが貼れないガラスもあるので注意を。
A5・日差しによる熱によってひび割れやはがれが起こることも
【取材協力 マテックス株式会社】
「窓ガラス」「サッシ」の卸事業をメインに展開。ユーザーの目線に立ち、窓の疑問や豆知識、リフォーム方法、近くの販売店などを紹介する「madoka」を運営。窓を通じて社会に貢献するために、販売店サポートにも力を入れる。http://www.matex-glass.co.jp/
【窓のコンシェルジュmadoka】http://www.madocon