リノベのハウツー
2020.02.12
フラット35の審査基準を知ろう!通らない人はここを気をつけよ!
住宅ローンの代表格と言える「フラット35」。審査基準が明確で比較的審査が通りやすいとされるフラット35ですが、通らないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、フラット35の審査基準について解説した上で、審査に通らない人が注意すべきポイントについてご紹介していきます。
フラット35の審査基準
まずフラット35の審査基準について見ていきましょう。冒頭でもご紹介した通り、フラット35は審査基準が明確に提示されているのが特徴です。
そのため、基準を満たしていれば基本的に審査は通りますし、逆に満たしていなければ原則借り入れは不可能ということになります。
本人に関わる申し込み要件
はじめに、フラット35において定められている本人に関わる申し込み要件を整理しておきましょう。ここで取り上げるのは主な抜粋ですので、詳細はフラット35のホームページをご参照ください。
(参考:フラット35「【フラット35】ご利用条件」)
・年齢や国籍
フラット35の申し込み時に申し込み者本人が満70歳未満であること。また、本人が日本国籍を有しているか、もしくは永住許可等を受けていることが条件になっています。
・年収要件
多くの住宅ローンと同様、フラット35も年収要件によって貸し出し基準が決められているのです。
具体的には、年収400万円未満の場合、年間の合計返済額の割合が30%以下までの貸し出し。年収400万円以上の場合は35%以下までの貸し出しとなっています。
なお、本人の親や子供、配偶者など1名のみ年収に合算することが可能です。
借入期間と借入額
つづいては、借り入れの要件について整理していきます。
・借入期間
借入期間は原則15年以上で、「(1)80歳−申し込み時の年齢(2)35年」のどちらか短い年数が上限となっています。たとえば申し込み時の年齢が35歳の場合「(1)45年(2)35年」となりますから、35年が上限。50歳の場合「(1)30年(2)35年」となりますから、30年が上限となるわけです。
・借入額
借入額は「100万円以上8,000万円以下」と定められています。
住宅に関する要件
フラット35の審査基準で特徴的なのが、借り入れ対象となる住宅についての基準が設けられている点です。
・技術基準
フラット35を利用するには、購入予定の住宅が住宅金融支援機構の定める技術基準をクリアしている必要があります。
・床面積
住宅として使用する部分の床面積が「一戸建て:70平米以上、マンション:30平米以上」という基準を満たしていなくてはなりません。
こういう人は審査が通らない危険性あり!
ここまでご紹介した審査基準を満たしていない場合、そもそも審査には通りません。つぎに、他に考えられる審査が通らない理由を挙げていきましょう。
年収要件の計算ミス
審査基準のうち、年収要件の部分を勘違いしてしまうと審査に通らない危険性があります。
年収要件の中で「年収400万円未満の場合、年間合計返済額30%以下までの貸し出し、年収400万円以上の場合は35%以下まで」とお話ししました。これを見ると、単純に年収額の30%もしくは35%以下まで住宅ローンを組めると思ってしまいがち。
しかし、30%や35%という割合は「総返済負担率」と呼ばれるもので、フラット35以外の自動車ローンやカードローンなどを全て含んだ返済の負担率を表しています。他にローンがある場合、その返済額も含めて計算しなくてはなりません。
ブラックリストに掲載されている
審査に通らない理由として、もっとも可能性が高いのはブラックリストに載っている場合です。
個人のクレジットカードやキャッシングなどの利用状況・返済状況などは、個人信用情報としてCICやJICCといった情報信用機関によって収集・管理され、各金融機関に共有されています。クレジットカードなどを利用すれば必ず登録されるものなので、ほとんどの人の信用情報はすぐに調べられるのです。
過去にカード返済の延滞が続いていたり、携帯料金の支払いが滞っていたりということがあると、ブラックリストに載ってしまいます。そうなると融資に値する信用のある人ではないと判断され、住宅ローンの審査に通らない可能性が高くなるのです。
審査の通らない人が気をつけたい注意点
それでは、フラット35の審査に通らないという人は、どのような点を心がければいいのでしょうか。ポイントをご紹介していきましょう。
資金計画を見直す
もっとも心がけるべきポイントが、住宅購入の資金計画を見直すということです。
特に年収要件で審査に通らない場合、すぐに他のローンを返済することが難しいのであれば、借入額を少なくするしかありません。自己資金を捻出して借入額を抑えるか、もしくはより安価な住宅を購入するか、どちらかが考えられるでしょう。
もちろん、他のローンを返済しきってから住宅購入を検討するのが一番です。
時が過ぎるのを待つしかない場合もある
問題は、個人信用情報がブラックリスト化している場合でしょう。
この場合、過去の未払いや延滞がリスクと感じられてしまうため、フラット35に関わらず多くの住宅ローンは借り入れ不可能と言えます。一般的に過去5〜10年以内の金融事故情報がブラックリストに掲載されるため、これが原因で審査が通らない場合には、情報がリセットされるまで待たざるを得ない場合もあるでしょう。
場合によっては、ローン支払いの延滞などがないよう注意し、自己資金を貯めながら時間経過を待つことも考えた方がいいのです。
まとめ
今回は、フラット35の審査基準を紹介した上で、審査に通らない人の原因や対策として考えられることを解説してきました。
フラット35は審査が通りやすいと言われていますが、当然のことながら本人の信用情報は重要な判断基準になっています。審査に通らないという人は、改めて自身の経済状況を客観的に見つめ直す必要があるのではないでしょうか。
合わせて、将来的に住宅ローンを組む予定がある方は、ローンやクレジットカードの支払い延滞などがないよう、今のうちから余裕のある資金計画を立てておきましょう。