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2019.12.17

書院とは その機能と種類

書院とは その機能と種類

「書院」と聞くと和風の書斎を思い浮かべる人がいるかもしれません。必ずしも外れてはいませんが、書院とは、床の間の横に設けられた障子窓のある座敷飾りのことを指します。現代でこそ、インテリアの色合いが強いのですが、もともとは書物を読むために日光を取り入れやすくするための場所でした。ちょうど、床の間と同じで、求められる機能は変わったものの、名称だけが残ったものといえます。

現代では本を読むために書院に赴く人はあまりいません。むしろ、和室に日の光を取り入れて空間演出するという役割が期待されています。

この記事では、書院の由来、機能、様々な書院を紹介していきます。
 

書院の由来 機能

書院とは その機能と種類

書院、書院造ともいいますが、そのルーツは室町時代にさかのぼります。寝殿造りに対抗する形式で武士文化のひとつの表れとして形作られてきました。

もともと書院は読んで字のごとく書物を読むためのスペースでした。造り付けの机の上で書物を読む、書斎としての機能が期待されていたのです。障子窓は書物を読みやすいように光を取り入れるためのものでした。
ところが時代が進み、求められる機能は変わりました。
和室全体を趣のあるものにするためのインテリア的な機能が期待されるようになったのです。

しかし、求められる機能は変われど、書院は、床の間のある和室空間を形成する重要な要素である点は変わりありません。書院は床の間を、掛け軸や置物とともに趣のある空間にするのに効果的な場所といえます。
 

様々な書院

書院とは その機能と種類

書院は床の間に比べてあまり目立たない場所かもしれません。しかし、日の光を取り入れ、和室を趣のあるものにするため重要な場所と言えるでしょう。

書院にも様々なバリエーションがあり、そのどれもが個性的で趣があります。以下、紹介していきます。

付け書院
まず、ご紹介するのは付け書院です。書院のなかでも最もオーソドックスでスタンダートな形です。床の間における本床と同じ位置づけと考えてよいでしょう。

構造は、座敷から外に張り出した部分を設け、座り机ほどの高さに棚を取り付け、その前面に明かり障子を取り入れてます。もともと、棚板の下は出文机(いだしづくえ)と呼ばれ、足が伸ばせるように空いていましたが、次第にデザインを重視するようになり、板で塞がれるようになりました。地袋と呼ばれる戸棚になっている場合もあります。


平書院
次にご紹介するのは平書院(ひらしょいん)です。これは付書院を簡略化したものです。先ほど紹介した付け書院の棚板が無いバージョンです。床の間の横の縁がある壁などに張り出しや棚を設けず、明かり障子をとりつけています。

平書院は格式高い付書院の廉価版という意味ではありません。伝統的な落ち着きのある和室の雰囲気を保ちながらも、現代の住まいのスタイルに合わせた和モダンに対応できる書院といえます。


書院欄間
まず、欄間(らんま)とは、襖や障子など引き戸の上部に設けられる開口のことです。書院にも、窓の上部に欄間が取り付けられる場合があります。日の光を取り入れるともに和室を格式高く見せる効果が期待できます。書院に用いられる欄間は通常の欄間と変わりません。代表的なものとして透彫欄間や、組子欄間が挙げられます。

書院は構造上シンプルな作りです。これに欄間を組み合わせることで優美さがより引き立ち、和室におけるこの上ないアクセントとなってくれるでしょう。


明かり取りとしての機能を活かした書院
上述したように、書院はもともとは書物を読むためのスペースでした。ですから、手元が明るくなるよう、日の光が入りやすくするため明かり障子が取り付けられているのです。

現代において書院は日の光を取り入れることで和室の雰囲気をよくする機能が期待されています。 これをもう一歩進めて、床の間と書院とを組み合わせることでより和室を趣のある空間にすることもできます。

例えば、床の間には「洞床(ほらどこ)」といい、丸みのある円弧状の開口部に奥の部分が洞窟のように広くなっているものがあります。この洞床の奥の部分に書院窓をつけることで床の間の正面に、洞窟のような穴から光が差し込んで照らされている空間を演出することも可能です。床の間を正面から見ると、書院の明り障子は、洞床によって見えません。ですから、洞窟の奥から光が注がれているかのような神秘的で趣のある空間が演出されるのです。


あえて本来の機能をもたせた書院
最後に紹介するのは、現代では省かれた書物を読むための機能をあえて取り入れた書院です。棚板のスペースを広くとり、下の部分は足を伸ばせるよう、地袋の部分を広くとっています。床の間と同じ高さだと不自然になるので、座る場所は一段低くするなど工夫するといいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。書院は、日常生活ではあまり意識しない場所かもしれません。しかし、和室にアクセントを与えるうえでとても大切な場所です。

リフォームの際にはぜひ気を配っていただけたらと思います。
 

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