リノベーションのアイテム
2020.11.28
トイレの床にクッションフロアを使う前に〜知っておきたい特徴をまとめてみた
耐水性や防汚性などメンテナンスのしやすさが求められるトイレの床材。フローリングやタイルと合わせ、トイレの床材として広く用いられているのがクッションフロアです。今回は、クッションフロアはトイレの床材としてどのようなメリット・デメリットがあるのか、特徴をご紹介していきます。
安価で施工しやすいクッションフロア
最初にクッションフロアの特徴について見ていきます。クッションフロアとは、厚さ1.8mm〜3.5mm程度のシート状の床材。プラスチックの一種であるポリ塩化ビニル(塩ビ)でできており耐水性に優れていることから、トイレの他、キッチンや洗面所といった水回りで用いられることが多くなっています。
スペースの形に合わせて自由に切って貼ることができるので、フローリングやタイルといった他の床材と比較して施工性が高いのもポイント。プラスチック系の合成素材で他の床材よりも安価なため、工事費を抑えたい場合に重宝する床材でもあります。
クッションフロアと言うと、築古の団地や中古マンションの水回りに使われている印象が強いかもしれませんが、最近ではデザイン性の高いものやリアルな質感を表現しているものも多く販売されており、フローリングやタイルと並ぶ人気床材となっているのです。
トイレの床にはクッションフロアがおすすめな理由
施工性や経済性の高さが魅力のクッションフロアですが、トイレの床材として使うのにおすすめな理由をご紹介していきましょう。次のような点から、クッションフロアはトイレに向いていると言えます。
防水性と防汚性が高くメンテナンスがしやすい
クッションフロアがトイレに向いている理由として大きいのは、塩ビ素材ゆえに防水性と防汚性が高いからというもの。水ハネや汚れがつきやすいトイレでもクッションフロアならシミになりにくく、汚れがついてしまっても水拭きで簡単に拭き取ることができます。こうしたメンテナンスのしやすさも、トイレの床材としてクッションフロアが好まれる所以です。
施工がしやすいのでDIYでもリフォームできる
トイレは便器が真ん中にあるため、床材を貼る際に形状を整える必要がありますよね。タイルやフローリングだと、便器の形に沿って上手く切るのが意外と難しいのです。その点、クッションフロアはカッターで自由な形に切れるので、便器の形にしっかりと合わせることができます。業者に頼まなくても、DIYで簡単に施工できるというのも嬉しいところです。
デザインが豊富で世界観を表現しやすい
かつて「安かろう悪かろう」感の強かったクッションフロアですが、最近では質感のよりリアルな製品が登場。フローリングを模した木目調のものや、タイル・大理石を模した石目調のものまでバリエーション豊かです。閉鎖的な空間であるトイレは、他の居室ではできないような遊び心のあるインテリアにチャレンジできる場所でもあります。そんな時にクッションフロアを用いれば、床から世界観を存分に体現できるのです。
クッションフロアを使うならここに気をつけたい!
トイレの床材として多くのメリットがあるクッションフロアですが、当然のことながらデメリットもあります。続いては、クッションフロアをトイレに使う際に気をつけたい注意点をご紹介していきましょう。
耐久性があまりない
クッションフロアの大きな弱点が、耐久性が低いということ。よく見られるのが、クッションフロアの上に棚を置いていたら脚の部分が凹んでいたという事態です。他にも、物を落として凹んでしまうこともしばしば。ただ、トイレに重い物を置くことは少ないでしょうから、トイレの床材としてはそれほど大きな問題にはならないでしょう。
むしろ、湿気によってクッションフロアが剥がれたりカビが生えたりしてしまうことの方が問題。トイレは空気がこもりがちなので、特に梅雨時期や夏場など湿気の高い時期は換気をこまめに行うのがおすすめです。
小窓があるトイレでは変色に注意
塩ビはプラスチックであり、熱に弱いという弱点もあります。紫外線にも弱いため、直射日光が長い時間当たるような場所ではクッションフロアが変色してしまうことも。小窓のあるトイレでは床に直射日光が当たらないよう、カーテンなどで日除けするといいでしょう。
本物に比べると安物感が否めない
最近ではリアルな質感の製品が増えているとは言え、クッションフロアはあくまでも人工物。本物の木材を使用したフローリングや石材を使用したタイルの質感と比べれば、安っぽさが目立ってしまうのは事実です。床材を選ぶ際には、質感とコストパフォーマンスの良さや機能性のバランスを考える必要がありますね。
他にもある!トイレにおすすめの床材比較
トイレ床材を選ぶ際には、さまざまな要素のバランスを考えて検討する必要があるとお話ししましたが、クッションフロアの他にはどのような床材があるのでしょうか。続いては、クッションフロア以外の代表的なトイレ床材の特徴を簡単に見ていきましょう。
空間のつながりを感じられるフローリング
廊下との空間のつながりを感じられる床材がフローリングです。防水性が低いという弱点がありますので、表面にコーティングが施されている物を選ぶのがおすすめ。
耐久性や耐水性に優れているタイル
耐水性の高さから水回りによく用いられるタイル。メンテナンスがしやすく耐久性も高いですが、製品によっては表面が冷たくなりやすいものもあります。トイレに使う場合、冷たくなりにくい素材を使ったものを選ぶといいでしょう。
塩ビでも耐久性が高いフロアタイル
フロアタイルは、クッションフロアと同じ塩ビ素材。シート状のクッションフロアに対し、フロアタイルはタイル状になっているのが特徴です。クッション性がないのは難点ですが、クッションフロアと並んで施工しやすいお手軽素材と言えます。
まとめ
今回はクッションフロアの特徴と、トイレの床材として使用する際のメリット・デメリットについて解説してきました。クッションフロアは防水性・防汚性に優れており、コストパフォーマンスもいい素材です。一方で、フローリングやタイルに比べると質感は劣ります。トイレの床材を選ぶ際には、何を優先するのか決めた上で最適な素材を選択するのがおすすめです。