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2019.03.26
リノベーションの観点から考えるシェアリングエコノミーのメリットとデメリット
最近よく聞く「シェアリングエコノミー」。しかし、リノベーションメディアでそれ関連の記事が必要なわけはない。いや、あるのです。
今回はリノベーションの観点から考えるシェアリングエコノミーのメリットとデメリットを記しつつ、シェアリングエコノミーの基本についてもしっかりとまとめて説明をして参ります。
■そもそもシェアリングエコノミーとは?
まずはそもそもの「シェアリングエコノミー」とは何なのかを説明します。
シェアリングエコノミーとは、個人の所有物を減らし複数人でシェアしながら使用することです。インターネットを介して個人間で貸し借りしたり交換したり。そうすることで物にかかるコストを減らし、所有物が専有するスペースの節約にもつながるというものです。
具体的な例を挙げると非常にわかりやすいです。
例えば、「カーシェア」。
「カーシェアリングのタイムズカープラス」「カレコ・カーシェアリングクラブ」などが有名で、駐車場に停めてある車をインターネットで予約し、その使用した時間分だけ料金を払う「手軽なレンタカー」と言っても過言ではないものです。
他にも身近なものですと、レンタルCD・DVDなども所有せずに借りて返すものなのでシェアリングエコノミー。
家電セットレンタルのセットレンタルや、自宅に長期間いない場合に自宅を宿泊先として貸し出すもの。また、自転車のレンタルや洋服のレンタルなど、暮らしに密接に関わるものもたくさん生まれてきており、そのシェアリングエコノミーの市場はどんどん大きくなってきています。
■リノベーションとどう関係あるのか?
では、リノベーションとどう関係あるかですが、関係あるのです。
それは「自家用車を持つか、カーシェアにするか」という観点です。
一軒家のリノベーションにおいて、自宅に駐車場を設けるか否か、設計段階で話に出ることが多いです。元々土地がある場合は大きな問題ではありませんが、1階の一部屋を潰して屋根付き駐車場にするというリノベーションができるため、「空いた部屋をどう活かすか」という観点で非常に重要なのです。
自家用車を持っている場合、駐車場スペースが元々無ければ部屋を駐車場へ転換することは有効な土地活用法となります。
しかし、自家用車が無いのにそれを作ってしまうと家の1階に寂しい空間が出来上がってしまい、見栄えも寂しくなってしまうのです。
次の章ではシェアリングエコノミー、つまり自家用車を持つか否か、強いては駐車場スペースを作るか否かについて、いくつかの判断ポイントをまとめていきます。
■先に結論:ライフスタイルによる
先に結論を申し上げれば、「各々のライフスタイルによる」となります。
例えば、毎日車を使用してお子さんの送り迎えを少し離れた駅までしている方は自家用車が絶対的に必要。
逆に、送り迎えが発生する地理感であっても、普段は自転車通学で、雨の日だけ送り迎えならば、近くにカーシェアポイントがある場合、そちらの方が特になります。しかし、予約が必要なので車が使えない時が出るデメリットもあります。
このようにライフスタイルによって、かなり異なってくるため、ご自身のライフスタイルと近隣のカーシェアの状況とを鑑みてどうすべきか検討する必要があるのです。
■費用感に違いはどれくらいあるのか。
では、自家用車とカーシェアとで、それぞれ費用感はどんなものなのか。いくつかの視点からまとめていきます。
まず、自家用車を購入する場合は初期コストが大きくなります。中古車で安く済まそうとしても何十万という金額が出ていき、多くは100万円を超える出費となるでしょう。しかし、維持コストは比較的少なくて済むため、乗れば乗るほど得になるということがあります。また、お金に換算できない「いつでも自由に乗れる」という心理的なメリットも出てきます。
それに対し、カーシェアは乗った回数や時間のみお金がかかります。例えば、日常生活では一切車を使用せず、土日に遠出をするために車を使用する場合は1日利用しても1万円程度で済むこともあるためカーシェアの方がコストパフォマンスが良くなります。予約を取らないと乗ることはできなくとも、特別な日しか予約を取らないのであれば、早めに予約をして押さえることになるはずですので、心理的な負担はほぼないはずです。また、都心部には数多くのカーシェアスポットがあるため、最寄りのカーシェアスポットの車が使用できなくとも、別の場所で予約ができるということもあります。
ここまで記した通り、費用感は「最初に大きくかかるのが自家用車」「積み重なっていくのがカーシェア」となります。そこに費用では計れないメリットとデメリットが乗っかる形なので、前述の通り「ライフスタイルによる」という以外結論はございません。
■まとめ
ざっくりと判断基準を示すのであれば、
・日常で使うなら自家用車の方向で検討
・特別な時のみ使うならカーシェアで検討
これが最初の検討基準になると思います。そこに心理的側面や、周囲のカーシェア状況なども鑑みて決断をすることになるでしょう。
絶対的な正解は存在しませんが、シェアリングエコノミー全盛期で多様性のある現代だからこそ、ライフスタイルを様々考えてみてください。