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2018.05.01
リノベーション、何から考える?-第二弾、家具の配置と配色について
前回のコラムでは、スケッチをする際に必要なものや、お部屋の図面から間取を考えるということをしました。
第二弾の今回は、家具の配置と配色についてお伝えします。
リノベーションする際に、恐らく一番悩むところが家具の配置と配色についてではないでしょうか。
『どうしたら暮らしやすいだろう』、『自分が落ち着ける色はどんなだろう』
自分の暮らしを思い浮かべながら、家具や希望の色を図面に書き入れてみてください。
また、お打合せの際も、家具の配置の仕方や色の合わせ方によって、お部屋がどんな雰囲気になるのか、ある程度知っておくとよりスムーズに進むことができますので、ぜひ、参考にしてみてください。
1.まずは家具の位置を決める
最初は家具の配置を決めましょう。
家具の配置は、まず動線を明確にしてから決めましょう。
『家具を置くときのポイント』
・お部屋を広く見せたいときは、目線よりも低いところで家具を統一させましょう。
・家具はお部屋全体に散らばらせるのではなく、なるべくまとめるようにしましょう。
・背の高い家具は隅や壁際に。
・視界の抜け感を意識して、入口から最奥の壁までの間に家具を置かないようにしてみましょう。
上記のポイントを意識して家具を配置します。
配置する際も、家具の占有率はお部屋の広さに対して1/3程度に抑えるとバランスが良くなります。
2.色の3属性と組み合わせ
次は、お部屋全体の配色についてご紹介致します。
自分がどんな雰囲気のお部屋にしたいか考えながら、色を選んでいきましょう。
まず、色の属性について簡単にご説明します。
色には、3つ属性があります。
・色相…色味のこと。
・明度…色の明るさのこと。
・彩度…色の鮮やかさのこと。
この3つがそろった色のことを『有彩色』といい、明度しか持っていない色のことを『無彩色』と言います。
『無彩色』には、白や灰色、黒などの色みの無いものが当てはまります。
お部屋の中を同じ色で合わせる(同一色相)のか、似た色で合わせる(類似色相)のか、まったく違う色で合わせるか(反対色相)によって雰囲気も異なります。
・同一色相の効果:雰囲気がまとまる。同じ色でも明るさや鮮やかさに変化をもたらすと尚よし。正統派。
例)黄色一色
・類似色相の効果:自然で馴染みやすい雰囲気になり、全体をまとめやすい。
例)黄色とオレンジ
・反対色相の効果:お互いの色を引き立たせる。はっきりとした雰囲気になる。個性的。
例)黄色と青
3.組み合わせの種類
色の合わせ方がは、同系色、反対色で合わせるだけではありません。
明度や彩度を変えることによって、イメージされる雰囲気が異なってきます。
例えば、人気の北欧スタイルは、色の明度を高く、彩度を中くらいにして合わせます。
上の図では、lt(ライト)のグループに当てはまります。
『若々しい』『さわやか』などの印象を与えます。
ライトのグループよりも、彩度を少し下げるとp(ペール)グループになります。
ここの配色は、フェミニンスタイルのような『淡い』『女性的』な印象を与えます。
男性に人気のトラッドな雰囲気を出すには、明度と彩度の両方を低く設定します。
上の図では、dk(ダーク)グループになります。
このグループは『重厚な』『男性的』などの印象を与えます。
ダークよりも、彩度を少し下げるとdp(ディープ)グループになり、『伝統的な』『深い』印象を与えます。
また、ダークよりも、彩度を下げて、明度を上げるとg(グレイッシュ)になり、『落ち着いた』『大人しい』印象を与えます。シックなテイストを好む方にオススメです。
4.色の組み合わせは無限通り
リノベーションを考えるとき、間取りや家具の位置、全体の色などを決めることはとても大変だと思います。
しかし、頭でイメージするだけでなく、図面におこして可視化させることによって、より具体的なイメージを思い浮かべることもできますし、設計士さんとのすり合わせを行うことも可能になります。
はじめてのリノベーション、
失敗しないためにも、スケッチから考えてみましょう。
さて、次回はいよいよシリーズ最終回です。
これまでお伝えしてきたことを踏まえて、実際のスケッチをご紹介していきたいと思います。
お楽しみに。