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2017.09.01
今日の季節 2/4立春、2/4〜8 東風凍を解く(とうふうこおりをとく)
目次
“今日の季節”
日本には、1年を4に分けた四季があります。 さらに24に分けた二十四節気があり、さらに72に分けた七十二候があります。ほぼ5日周期で季節は移ろいでいるのです。 その変化に私たちは気づかずに生きているのかもしれません。 ところが身体と心はそのかすかな変化を感じとり、気づかぬうちにその環境の変化に対応してくれています。 二十四節気と七十二候に心を寄せる時間。 ほんの少し、いかがですか。
“2018年2月4日 立春(りっしゅん)”
春の兆しが現れてくる頃です。 この季節に入ってから、最初に吹く南寄りの強い風が春一番です。 旧暦では、立春が新年の始まりです。
“2018年2月4日〜2月8日 東風凍を解く(とうふうこおりをとく)”
暖かい春風が吹いて、川や湖の氷が解け出す頃です。
“この季節の養生”
立春ということで、そろそろ春に関連の深い『肝』もしっかりケアしていきたい季節に入ってきました。 と言っても、まだまだ寒さは厳しいものですね。 冬には冬のケアをちゃんとしていることで、その次の季節である春の不調も和らげたり避けたりすることができます。 『肝』についても見ていきたいところですが・・・、 ここからは前回の続きに入っていきましょう。 ②血の流れが滞っている(瘀血) 目の下にクマがある・肌がくすんでいる・経血に塊がある・経血の色が濃い。 このような症状は「瘀血(おけつ)」によるものです。 この「瘀血」の原因として考えられるものの1つに、 冒頭で述べた『肝』が影響しています。 なぜなら『肝』は血の貯蔵や血の流れをコントロールするのが主な機能だからです。肝臓も血の塊ですよね。 『心』の影響も考えられます。 心臓のポンプの働きからも分かるように、血を全身に送る働きは『心』が担っているからです。 もちろん「寒さ=寒邪」による冷えで血の巡りが停滞していることも考えられます。 他にも気の巡りが悪くなった「気滞(きたい)」が原因の場合もあります。 「気滞」の大きな原因は、ストレスや過労です。 「気」と関係の深い『肝』『腎』『脾』が弱っている可能性も低くはありません。 (脾は、胃とともに消化吸収を行う臓です) 脂っこい食事やお酒の呑み過ぎ、喫煙、露出の多い服装などの影響もあり得ます。 これらのことからも分かるように「瘀血」を改善するには、 ・適度な運動 ・ストレスへの対処法を見つける ・暴飲暴食や脂っこい食事を控える など、日頃のライフスタイルの見直しが改善につながります。 瘀血は、生理不順や生理痛、子宮筋腫の原因にもなりますし、血の流れが滞っているので全身に充分な栄養が巡りにくく心身への不調を引き起こしかねません。子宮へも充分な栄養が行き渡りにくくなります。 瘀血に悩まされやすい人は、色々と気を遣い過ぎてストレスを感じやすい人が多いようです。そうなるとイライラまで引き起こされてより辛くなってしまいますよね。 ストレスを溜めないようにするのは中々難しいかもしれませんが、適度に体を動かしたり出来るだけ添加物などは避けて旬のものを中心とした食事にするだけでも徐々に「気」の巡りが改善されて「血」の流れも良くなるでしょう。 次回は残り1つ、③の腎について見ていきます。
“この季節のまめ知識”
この季節、七十二候に『東風』という言葉が入っています。 東風というのは春風のことです。 暖かい春風というと、南から吹くのになぜ東なのでしょうか。 漢方の五行論でも“春”と“東”は同じ「木(もく)」に部類分けされています。 七十二候も中国から伝わった暦の名残です。 “春風=東風”というのは、中国の思想から来ているからだと考えられます。
“この季節に供養したいもの”
2月8日は“針供養”の日です。 地域によって違いはありますが、関西では12月8日が、関東では2月8日が一般的です。 針供養を行う関東の代表的な寺院は、浅草寺。 針供養とはその名の通り、錆びたり折れたりした針を供養することです。 お豆腐やコンニャクに針をさしてその針に感謝の気持ちを込めます。 そうすることで針仕事が上達すると言われています。 参考文献 ・『日本の七十二候を楽しむ〜旧暦のある暮らし〜』白井明大/東邦出版 ・『和の暦』堀川波/朝日新聞出版 ・『女子漢方』矢久保修嗣・木下優子・上田ゆき子/法研 ・『よくわかる東洋医学』平馬直樹・瀬尾港二・稲田恵子/池田書店 ・『本格漢方2017』週刊朝日MOOK ・『血流がすべて解決する』堀江昭佳/サンマーク出版 "